Tailwindと相性抜群!shadcn/uiで手軽に始めるReact UI構築

ReactでのUI構築といえば、Material UI(MUI)やBootstrapなどが定番の選択肢として知られています。私自身、これまでフロントエンドをメインに業務を行ってきたこともあり、UIライブラリには度々お世話になってきました。
ただ、プロジェクトのテイストに合わせて「微妙にカスタマイズしたい…」と思う場面もときどきありました。従来のUIライブラリではその調整がやや煩雑でした。そんな中で最近注目を集めているのが、shadcn/uiというライブラリです。実際に使ってみて、その柔軟性と導入の手軽さに感動したので、この記事で紹介してみたいと思います。
目次
shadcn/uiとは?
shadcn/uiは、Tailwind CSSとRadix UIをベースにしたUIコンポーネントライブラリです。大きな特徴としては、コンポーネントをプロジェクト内に生成する、という点が挙げられます。
たとえば、以下のようなコマンドでButtonコンポーネントを追加することができます。
npx shadcn-ui@latest add button
すると、components/ui/button.tsx のように、プロジェクト内にReactコンポーネントが直接生成されます。これはつまり、自分のプロジェクトで管理できる=自由に編集できるということを意味しています。
classNameで柔軟なカスタマイズ
もう一つ魅力的なのが、TailwindのclassNameがそのまま使えるという点です。
<Button className=”bg-blue-500 hover:bg-blue-600″>Click Me</Button>
このように、カラーや余白、フォントサイズなど、ちょっとした調整が直感的に行えます。従来のUIライブラリでは、テーマファイルをカスタマイズしたり、propsで見た目をコントロールする場面が多かったのですが、shadcn/uiではすぐに見た目が変えられる点が非常に魅力的です。
MUIやBootstrapとの違いは?
これまでよく使われていたMUIやBootstrapと比較してみましょう。
特徴 | shadcn/ui | MUI | Bootstrap (React-Bootstrap等) |
デザイン | Tailwindベースでカスタマイズ性高い | Material Designベースで統一感強い | クラシックなUI、カスタマイズはやや難 |
導入方法 | 必要なコンポーネントのみDL | npmで一括インストール | npmで一括インストール |
管理方法 | プロジェクト内に配置して管理 | ライブラリの内部で管理(propsベース) | 同上 |
カスタマイズ | classNameで直感的に編集可能 | sxやthemeなど、やや複雑 | Sassやpropsベースで調整 |
MUIのようなデザインがしっかり決まっているライブラリにとっては「これを使えば整ったUIができる」ということが一番の強みです。一方で「ここだけボタンの角丸を変えたい」「モーダルだけ少しアニメーションを入れたい」といったときに、自由度が少ないと感じることもあります。
shadcn/uiはその点で、設計の初期段階からUIを組み立てる感覚で使えるため、Tailwindに慣れている開発者にとって非常に親しみやすい選択肢です。
バージョン管理はどうするの?
shadcn/uiでは、UIコンポーネントはプロジェクト内にファイルとして取り込まれます。そのため、shadcn/uiのアップデート管理というよりは、自分のリポジトリ(例:GitHub)でそのまま管理するスタイルになります。
これは逆に言えば、「自分の責任で自由に編集してOK」ということであり、既存のライブラリの仕様変更に振り回されにくいというメリットがあります。
もちろん、shadcn/ui自体に更新が入ることもありますが、それは公式リポジトリのドキュメントを見て、自分で追従するかどうかを判断する形になります。
まとめ:UI構築に自信がない人こそ試してほしい
shadcn/uiは、初心者にも扱いやすいUIライブラリです。公式の導入手順がとても親切で、コピペで試しながら少しずつ理解を深めていくことができます。
Tailwindの経験がある方や、これから自分でUIを構築していきたいという方には、特におすすめです。私自身もReact/Next.jsのフロントエンド開発を行う中で、「見た目を自分で微調整しながら整えていきたい」と感じたタイミングでshadcn/uiに出会い、今では業務でも使いたいと思うほど気に入っています。
もしまだ触ったことがない方は、ぜひ一度お試しください!