システムエンジニアの働き方|平均年収や必要なスキルを解説

同じシステムエンジニアでも、正社員のほか、フリーランスやSESなど多様な働き方があります。
目指すキャリアパス・求める年収・獲得したいスキルなどによって、選ぶべき働き方は異なります。
本記事では、システムエンジニアの平均年収や求められるスキルに触れながらシステムエンジニアの働き方を解説しますので、キャリアプラン確立や働き方の見直しの参考にしてみてください。
目次
システムエンジニアの働き方・雇用形態

システムエンジニアの働き方には、さまざまな選択肢があります。
どのような働き方を選択するかによって、期待できる年収や安定感、将来性などが異なります。契約形態による働き方について、以下の解説を参考にしてください。
正社員
正社員はシステムエンジニアの働き方として、一般的な選択肢です。入社後すぐから経験を積み、技術やスキルを身に付けることができます。
基本的なスキルが身に付くと、設計や案件定義などのより高度な業務を任されるようになるでしょう。さらにステップアップすると役職に付き、マネジメント業務も任されます。
安定した環境で経験が積みやすく、年収やキャリアも安定して向上しやすい傾向にあります。
パート・アルバイト
パート・アルバイトとして、社員のサポート業務をしたり特定領域を担当するシステムエンジニアもいます。
シフト制で働くため、業務時間を調整しやすい点が魅力です。しかし、時給制となるため、給与面では正社員や派遣社員には劣る傾向にあります。
派遣契約

派遣会社に登録して、派遣先で業務にあたる派遣社員としての働き方もあります。派遣契約が終了する約1〜3年で派遣先が変わるのが一般的です。
実力にマッチした派遣先を派遣会社が選んでくれるため、業務内容と実力のミスマッチが少ない点がメリットです。ほかにも残業や休日出勤が少ないためワークライフバランスが取りやすい点、複数の現場を経験できる点などもメリットに挙げられます。
一方で収入が低い、賞与がないなど、給与面ではデメリットが目立ちます。また、契約が終わるたびに次の仕事を探さなければならない点や、勤続年数に応じたキャリアを築きにくい点もデメリットです。
SES契約
契約会社と派遣先の企業間で行われる契約には、派遣契約以外にSES契約があります。SESとは、System Engineering Serviceの略語です。
SES契約は、SES会社が正社員のシステムエンジニアを派遣する際に行う契約の一種です。派遣契約が人材の派遣であるのに対し、SES契約はシステムエンジニアのスキルを派遣する契約になります。大きな違いは指揮監督権が派遣元にあるか、派遣先にあるかです。
SES契約の場合は指揮監督権が契約元にあるため、システムエンジニアはSES会社の指示にしたがって業務を行う点が特徴です。
派遣契約のように契約期間が定められていない点がメリットですが、現場と細かい連携が取りにくい点がデメリットです。
請負契約

請負契約は、主にフリーランスのシステムエンジニアと、業務委託する依頼主との間で交わされる契約です。
派遣契約やSES契約の報酬は労働時間に対して支払われますが、請負契約の報酬は成果物に対して支払われます。
この場合、成果物に対する責任は基本的にシステムエンジニアが背負います。納品した成果物にミスや修正点があった場合は、修正や損害賠償を求められるケースもあるため、欠陥のないサービスを提供しなければなりません。
フリーランスのシステムエンジニアが契約を結ぶ際は、報酬・責任の所在・解約条件などを細かく取り決める必要があります。フリーランスのエンジニアには、網羅的な高いスキルのほかに、契約に関する知識も必要であることを知っておきましょう。
システムエンジニアの仕事内容

システムエンジニアは、プログラミングの仕事よりも上流の工程を担当するのが一般的です。具体的には、ソフトウェア開発全体の管理や調整が主な仕事内容となります。
実際の業務内容は所属する企業や派遣先で異なるため、今回は一般的なシステムエンジニアの業務内容を解説します。
要件定義・基本設計

まずはシステムエンジニアとクライアントが話し合いながら、ソフトウェアの大まかな設計図を作成します。具体的には以下のような工程で進行します。
- クライアントからのヒアリング
- 要求分析
- 要件定義
- 基本設計
まずは打ち合わせの場で、システムエンジニアがクライアントから要望をヒアリングします。次に着手するのは、クライアントの悩みを解決するシステムを考える要求分析です。
要求分析の結果をもとに、開発するソフトウェアの概要をまとめる要件定義を行います。要件定義はシステム開発のゴールを設定し、大まかな工程の流れを決定づけるため、システムエンジニアが担当する業務のなかでも特に重要な作業です。
基本設計では、ソフトウェアの大まかな設計図を作成します。基本設計までは、クライアントとの調整が可能です。クライアントと認識のずれがないよう丁寧な調整が求められます。
システムの詳細設計

基本設計をもとに、プログラマーがプログラミングしやすいよう設計を行います。システムエンジニアは内部開発者向けに細かく具体的な設計を行わなければなりません。
この際、システムエンジニアにプログラミングの実務経験があると、プログラマー視点から実装しやすい設計になるといわれています。
テスト
ソフトウェアが完成すると、システムエンジニアはシステムのテストを行います。不備があればプログラマーに修正を依頼しなければなりません。不備がなければシステムの運用を開始します。
運用・保守
システムを納品した後の、運用と保守もシステムエンジニアが監督します。
具体的には予測されるトラブルを未然に防いだり、トラブルが発生したら復旧対応したりします。
ここで重要になるのは、トラブルへの対応速度です。トラブル発生時にどの程度早く対応できるかは、クライアントの満足度に大きく影響するためです。
システムエンジニアの平均年収

一般的なシステムエンジニアの平均年収は、約4,040,000円です。
年代別にみると20代で約3,540,000円、30代で約4,770,000円、40代で約4,920,000円、50代以上で約5,870,000円となっています。
ほかの業種と比較すると、20代と30代は同年代の平均年収を上回ります。システムエンジニアの若年層は年収が高い傾向にあることがわかるでしょう。
その理由は、IT業界全体の人手不足から、人材確保のために若年層でも収入が高くなりやすくなっているためと分析されています。
なお、40代以降のシステムエンジニアの平均年収は、他業種の平均年収を下回ります。
私たちテクニケーションでは、単価給与連動制を採用し、あなたのスキルや成果を公正に評価します。契約単価が明確で、努力がそのまま収入に反映されるため、納得感のある働き方が可能です。
さらに、案件選択制により、収入アップにつながる高単価案件やスキルアップが見込めるプロジェクトを自由に選べます。新たな技術や分野に挑戦することで、市場価値を高め、長期的な年収アップを目指せるでしょう。
また、資格取得支援制度も充実しており、キャリアアップに必要な資格を効率よく取得することができます。これらの仕組みを活用しながら、年収もキャリアも向上させていきませんか?
「収入を増やしたい」「キャリアをもっと広げたい」とお考えの方は、ぜひテクニケーションのカジュアル面談で、お気軽にご相談ください。
システムエンジニアに必要なスキル

システムエンジニアになりたい、システムエンジニアとしての市場価値を上げたいと考える場合、どのようなスキルが必要となるのでしょうか。
特に重要なスキルとして以下の4つが挙げられます。
- 広いIT知識がある
- 論理的思考力を発揮できる
- 高いコミュニケーション能力がある
- チームをマネジメントする能力がある
以下で業務内容に触れながら、具体的に解説します。
IT知識
システムエンジニアとして働くにあたって、IT知識は必須とまではいえないものの、IT知識を持っておいた方が多くのメリットがあります。
例えば、先進的なIT知識を持っていれば、クライアントへの提案の幅が広がります。また、開発現場でプログラマーへ、具体的かつ的確な指示をスムーズに出せるでしょう。プロジェクトの進行をスムーズに進めるために、IT知識を身に付けておくことは有効です。
論理的思考力

システムエンジニアにとって、業務を進めるうえで論理的な思考力は重要です。
例えば、クライアントの要望をヒアリングする際、複雑な要望や悩み事を論理的に分析しなければなりません。論理的な分析ができなければ、要望をシステムの設計に落とし込めなかったり、クライアントとのミスマッチにつながったりするリスクが高まります。
また、開発過程でも論理的な開発フローや指示出しができなければ、プロジェクトメンバーの不信感や開発効率低下につながる可能性があります。
課題解決やチーム連携のために論理的思考力を高めましょう。
コミュニケーション能力

システムエンジニアは多方面と連携しながら、システム開発や運用を行っていく役割を持つため、コミュニケーション能力は大変重要です。
クライアントと交渉したりヒアリングしたりする際は、営業職のように立ち回りながら要望をしっかり聞き出さなければなりません。
また、開発を進める段階では、プログラマーとしっかり連携するために、丁寧なコミュニケーションが必要です。
さらに、システムエンジニアはプロジェクトごとに複数のメンバーとやり取りする必要があります。相手の話をよく聞き、丁寧に伝え、対話の機会をしっかり設ける細やかな気遣いが求められるでしょう。
マネジメント能力

システムエンジニアには、チームメンバーをまとめるマネジメント能力も求められます。具体的には以下のような役割があるためです。
- プログラマーへの指示出し
- プロジェクトのスケジュール管理
- チームの連携補佐
- トラブル対応
納期に留意しながら、チーム全体のモチベーションやスキルを高める必要があります。
特にシステムエンジニアは、プロジェクトごとに違うチームのメンバーをまとめなければなりません。
一般的な管理職よりも高いマネジメントスキルが必要となります。
システムエンジニアのキャリアパスの例

システムエンジニアはどのようなキャリア形成ができるでしょうか。以下が代表的な選択肢です。
- プロジェクトマネージャー
- スペシャリスト
- 管理職
プロジェクトマネージャーはプロジェクト全体を管理する職種です。システムエンジニアよりも高いリーダーシップと、高度な設計・分析のスキルが求められます。
特定の専門分野に特化したスペシャリストを目指す選択肢もあります。深く知識と経験を積み重ね、高度な技術サポートを提案しなければなりません。
現場を離れ、マネジメントに特化した管理職につくこともできます。プロジェクトメンバーとの連携を深めなければならないため、高いコミュニケーション能力が必要です。
システムエンジニアとしてのキャリアパスには、技術を極めるスペシャリストや、プロジェクト全体を統括するマネージャーなど、さまざまな選択肢があります。しかし、自分に合ったキャリアを実現するためには、スキルや経験を着実に積み重ねられる環境が必要です。
テクニケーションでは、あなたのキャリア目標に寄り添い、成長をサポートする仕組みを整えています。案件選択制を導入しているため、挑戦したい分野や目指すキャリアに直結するプロジェクトを自由に選べます。新たな技術を学びたい方も、マネジメントスキルを磨きたい方も、理想のキャリアパスを実現できる環境です。
さらに、単価給与連動制を採用しており、案件ごとの単価に応じて収入が決まる公正な仕組みを提供しています。スキルアップやキャリアの成長がそのまま待遇の向上につながるため、モチベーションを高く保ちながら働けます。
また、資格取得支援制度や、仲間と協力して大規模プロジェクトに取り組むチーム制を活用してさらなる成長を目指すことが可能です。
「次のステージに進みたい」「理想のキャリアパスを実現したい」とお考えの方は、ぜひテクニケーションのカジュアル面談で、お気軽にご相談ください。
システムエンジニアの仕事に役立つ資格

システムエンジニアの職につくために必須の資格はありません。しかし、取得しておくと就職や転職で有利な資格はあります。
以下では未経験からシステムエンジニアを目指す方、現職のシステムエンジニアの方それぞれに、おすすめの資格を解説します。
未経験者向けの資格
未経験からシステムエンジニアを目指しているならば、ITパスポート(IP)と基本情報技術者(FE)がおすすめです。
どちらもシステムエンジニアとして必要な知識があることを証明する国家資格です。
ITパスポートでは初歩的なIT知識を問う試験、基本情報技術者試験ではシステム開発の基礎を問う難易度の高い試験が実施されます。ITパスポートの合格率は51.7%、基本情報技術者の合格率は25.7%です。
現職者向けの資格

現職のシステムエンジニアがスキルアップを目指すならば、以下のような国家資格を取得するとよいでしょう。
- 応用情報技術者(AP)
- ITストラテジスト(ST)
- システム監査技術者(AU)
- プロジェクトマネージャ(PM)
- ITサービスマネージャ(SM)
- システムアーキテクト(SA)
- ネットワークスペシャリスト(DB)
- 情報処理安全確保支援士(SC)
上記の資格は難易度が高く、例えば応用情報技術者の合格率は22.3%、ITストラテジストの合格率は15.4%となっています。
長い勉強時間を確保する必要がありますが、国家資格であるため有効期限がなく、一度取得すると長期的な能力証明に役立ちます。
システムエンジニアが自分に合った働き方をしたいなら

システムエンジニアの働き方には複数の選択肢があります。正社員システムエンジニアとして成長しやすい安定した環境に身を置く方もいれば、自由度の高いフリーランスになって高収入を目指す方もいるでしょう。
しかし、高還元SESならば、安定と自由度のどちらを追求することも可能です。高還元SES企業とは、エンジニアへの報酬の還元率が高いSES企業のことです。
高還元SESであるテクニケーションでは、チーム制によってチームでもプロジェクトを遂行できるため、スキルの高いリーダーの指導で成長するチャンスが得られます。希望すればマネジメント業務も経験でき、幅広い経験が得られるのも特徴です。
また、案件選択制を導入しているため、得意分野や挑戦したい領域で研鑽を積むことも可能です。プロジェクトに貢献し、案件単価に応じた報酬が受け取れる単価給与連動制の制度もあるため、高収入も目指せます。
現在の働き方に疑問を持っている方は、テクニケーションのカジュアル面談で、まずはお気軽にご相談ください。