SES業界でスキルアップする方法|スキル不足を解消して価値を高めるには?
SES業界でフリーランスとして活動するエンジニアは、高度なITスキルを持つプロフェッショナルです。しかし、IT業界は技術革新が非常に速いため、スキルを維持してさらに成長していくことが求められます。
エンジニアとしてのキャリアを積んでいくには、常に新しい技術を学び、変化に適応していくモチベーションが不可欠です。
しかし、すべてのエンジニアが高いモチベーションを維持し続けることができるわけではありません。スキル不足を感じたり、キャリアの停滞に悩んだりすることも少なくないのが現実です。
この記事では、SES業界で働くフリーランスのエンジニアが、直面しやすいこれらの不安を解消するための具体的な方法を提供します。
さらに、成長をサポートするために重要な環境選びのポイントについても詳しく解説します。
ぜひこの記事を参考にして、自分自身のスキルアップに向けた明確な道筋を見つけてみてください。
目次
SES業界でスキルアップする方法
エンジニアでも、フリーランスであれば常に自己研鑽が必要です。専門職として職を得なければならないため、スキルアップを怠れば、技術の進歩の流れに乗り遅れてしまうでしょう。
そのため、常に新しい技術を学び続ける姿勢が求められます。
特に、20代や30代のうちに専門的なスキルを積み上げることが重要です。これにより、40代や50代になってからも、自分の知識や経験を活かして新しい仕事の仕方を見つけ、さらに活躍の場を広げることができます。
SES業界でのスキルアップには、次のような方法があります。
- 研修やセミナーへ参加する
- 資格取得にチャレンジする
- 成長できる環境に身をおく
これらの具体的なアクションについて、以下で詳しく確認しましょう。
研修やセミナーへ参加する
スキルアップには日々の自己研鑽が必要不可欠ですが、自己学習だけでは限界があるのも事実です。より一層のスキルアップを目指すには、研修やセミナーに参加して外部から刺激を受けることが重要です。
これにより、新しい技術や業界のトレンドに触れる機会が得られるだけでなく、知識の幅を広げることができます。ワークショップ形式で、実践的な技術を学ぶ機会も得られる可能性があるため、スキルアップに役立つでしょう。
さらに、オフラインの会場でほかのエンジニアたちと交流することも大切です。他者と意見を交わすことで、自分のスキルレベルや市場での立ち位置を客観的に把握できるだけでなく、成長への新たなモチベーションを得ることができます。外部の環境での学びと人脈の形成は、キャリアの可能性を広げる大きな一歩となるでしょう。
資格取得にチャレンジする
SESエンジニアにとって資格の重要性は、 実務経験や経歴によって異なります。実務経験が豊富で、実力が明確な場合には資格がなくても高い評価を得ることができるでしょう。しかし、経験が浅い場合や知見の証明が必要な場面では、資格が有効なアピール材料となります。
エンジニア分野別の推奨資格例は以下の通りです。
- 開発分野:Java Gold(Oracle Certified Java Programmer)
- インフラ分野:LPIC-3(Linux Professional Institute Certification)やCCNP(Cisco Certified Network Professional)
- クラウド分野:AWS SAP(Solutions Architect Professional)
これらの資格は、現場での需要が高く、技術力や専門知識の証明として強力な武器となります。会社によっては、こうした資格取得支援制度を採用している会社もあります。
成長できる環境に身をおく
環境は人を育てます。自分のスキルや経験に合った案件にアサインしてくれる、または案件が自身で選択できる会社に身をおくことが、成長への第一歩です。厳しい状況でも責任ある仕事に取り組むことで、必要なスキルを着実に身に付けることができます。
最初は全体像が見えず、自分の役割を掴むのが難しいかもしれませんが、経験を重ねることで、次第にプロジェクト全体を理解し、役割をしっかり果たせるようになります。
大きなプロジェクトの中では、最初は小さな歯車の一つとして何をしているのか分からない状態から、徐々に慣れ、スキルを高めることで全体像が見えるようになっていきます。自分に適切な環境で成長を促してくれる会社に身をおくことで、自然に順応し、気付いた時には驚くほどのレベルアップを遂げていることに気付くでしょう。
特に若い時期である20代などで、プロジェクトを選べる機会があれば、積極的に参加して経験を積むことが非常に重要です。自分に合った案件で挑戦することで、成長のスピードが格段に上がります。
私たち高還元SES企業のテクニケーションでは、エンジニア一人ひとりのスキルや希望を考慮した働き方を実現できます。また、案件選択制やチーム制により、個々の効率的なスキルアップが可能です。チームのメンバーから各案件のリーダーを目指すこともできるため、開発フローの全体像を掴むこともできます。
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SES業界でスキル不足になる原因
フリーランスとして働く場合、同じ部署で長期間勤務し続けることは少なく、一般的には必要とされる部署を転々とすることになります。基本的には、適材適所でスキルに合った部署に配属されることが多いですが、配属先とのアンマッチが生じることもあります。
このような部署変更が頻繁に行われると、一定のスキルを深めることが難しく、結果としてスキル不足に陥る原因となります。
また、フリーランスの場合、与えられる仕事環境や役割が常に最適であるとは限りません。正社員と違い、フリーランスは自身で次の仕事を見つける必要があり、その過程で求められるスキルや業務が自分の得意分野と一致しないこともあります。
さらに、SES業界では「できて当たり前」という風潮が強く、常に高い成果を求められるため、スキルアップのためのサポートや学びの機会が不足しがちです。このような環境が、スキルの向上を阻む一因となり得ます。
これらの要因が重なることで、フリーランスのSESエンジニアはスキル不足に陥りやすくなります。
常駐先の在籍期間が短い
フリーランスのSESエンジニアは、同じプロジェクトや常駐先で長期間働くことが少なく、一定期間で異なる部署や企業にアサインされることが一般的です。これは、契約期間が短いため、次々と新しいプロジェクトに移る必要があるためです。
しかし、常駐先での在籍期間が3~6ヶ月程度と短いと、同じプロジェクト内でのスキルアップが難しくなることがあります。
短期間での異動や新しいプロジェクトへの参加は、幅広い経験を積むことができる一方で、特定の技術や知識を深める時間が不足しがちです。結果的に、継続的に同じ分野でスキルを磨く機会が限られ、スキルの向上につながらないことがあります。
さらに、新しいプロジェクトで新たな技術に対応することが求められるため、スキルが中途半端になりやすいというリスクもあります。
キャリアパスが明確ではない
フリーランスのSESエンジニアとして働く場合、キャリアパスが明確にされていでないことが多いという問題があります。正社員とは異なり、フリーランスは自身で案件を選んで仕事を見つけるため、長期的なキャリアの方向性を描きづらくなります。
企業に所属している場合、昇進やスキルアップのための明確なルートがあることが一般的ですが、フリーランスではそのような仕組みがないため、自分自身でキャリアを切り開いていく必要があります。
また、SES業界ではプロジェクトごとに求められるスキルや役割が異なるため、フリーランスの方にとっては一定の技術に特化したキャリアパスを築くのが難しく、スキルが散発的になりやすいというデメリットもあります。
これにより、自分の将来像がぼやけてキャリアアップのためにどのようなスキルを磨くべきかが不明確になり、スキル不足につながることがあります。
キャリアパスが曖昧な状況では、自分の成長方向を見失いがちであり、長期的な目標設定が困難になるため、意識的に自己成長のための計画を立てることが求められます。
所属企業がエンジニアのキャリア形成に消極的
SES業界のフリーランスエンジニアは、キャリアパスが明確になっていでないことが多いといわれています。企業の経営層がキャリア形成に対する意識が低い場合、目先の利益を優先し、エンジニア個人の成長に対する投資が不足しがちです。
そのため、エンジニアは自身でキャリアアップの計画を立てなければならず、指針が欠けたまま仕事を続けることになります。
さらに、企業が工数をかけて成長をサポートする余裕がないため、スキルアップのための研修や支援が不足し、スキルの分散や成長の停滞を招くこともあります。こうした状況では、長期的なキャリアパスを描くことが難しく、スキルの向上が停滞しやすくなります。
SESエンジニアが成長するために大切なこと
SESエンジニアには高い専門性が求められますが、それを支えるのは豊富な経験です。システム開発や運用に携わるなかで、経験値は着実に増えますが、常にスキルアップを意識する姿勢も重要です。
特に、フリーランスとして働く場合、自分のスキルを向上させるために自主的に学び続ける必要があります。
また、SESエンジニアのフリーランスは、クライアントや周囲のサポートがあって初めて成り立つ専門職です。そのため、単に技術力だけでなく、周囲から信頼される人間力も必要です。人間関係をうまく築き、クライアントとの信頼関係を深めることでより多くの仕事を任され、キャリアの成長が促進されます。
SESエンジニアがスキルアップするために求められる能力
若手エンジニアは、納期を守り精度を高めることが求められますが、成長とともに責任のある仕事が増えてスキルアップが必要となります。
プログラミングスキルはもちろん、プロジェクト内でほかのエンジニアと連携するため、コミュニケーション力も重要です。また、経験を積むとマネジメント業務も増えるため、リーダーシップやチームマネジメントのスキルも向上させることが求められます。
これらのスキルをバランスよく高めることが、SESエンジニアとしての成長につながります。
ここではこれらの3つのスキルについて解説します。
プログラミングスキル
SESエンジニアは必ずしもプログラマーである必要はありませんが、プログラミングは基本的なスキルです。
システム設計やプロジェクト管理を任される立場になると、プログラミングスキルがないと業務を円滑に進めることが難しくなります。特に、JavaやPython、JavaScriptなどの代表的な言語に精通しておくことが望ましいです。
プログラミングスキルを向上させることで、問題解決能力や論理的思考力も鍛えられます。さらに、技術は日々進化しているため、新しい技術に触れ続けることで、自分の知識を広げ、スキルアップにつながります。
コミュニケーションスキル
エンジニアとして与えられた仕事をこなすだけであれば、コミュニケーションスキルはそれほど重要でないかもしれません。
しかし、キャリアが進むにつれて、ほかの人との関わりは増えていきます。実際には、一人で仕事をしているように見えても、さまざまな人と連携しながらプロジェクトを進めていることに気づくはずです。
多くの人の協力によって一つのプロジェクトが完成する中で、コミュニケーションは欠かせません。自分から積極的にコミュニケーションの場に参加し、意識的にスキルを向上させることが大切です。特に、報告・連絡・相談(いわゆる「報連相」)を意識して行うことで、円滑に業務を行うためのコミュニケーションスキルを高めることができます。
マネジメントスキル
マネジメントスキルは、単に技術的な能力にとどまらず、ヒト・モノ・カネを効果的に動かすための総合的なスキルです。
フリーランスとしてマネジメントスキルを向上させるには、特に「ヒト」に対する管理能力が重要です。コミュニケーションスキルを基盤に、リスク分析・問題解決能力・進捗管理能力など、多岐にわたるスキルが求められます。
さらに、目標設定を行い、その目標に向かって進む徹底した完遂意識が欠かせません。マネジメントスキルが向上すると、プロジェクトリーダーとしての役割も視野に入ります。そこで必要になるのが、チームをまとめるための統率力です。チームを引っ張りながら目標を達成するためのリーダーシップが、成功には不可欠です。
SESエンジニアが取得するとよい資格
SESエンジニアとしてのキャリアを積むためには、技術力を証明できる資格の取得が重要です。
主に特定の技術分野に特化した資格を取得することで、より専門的なスキルを証明できます。例えば、Java・Python・ネットワーク関連の資格(CCNAなど)は、現場で求められる技術を深めるために役立ちます。これらの資格は、エンジニアとしての市場価値を高め、より多くの案件にアサインされるチャンスとなるでしょう。
また、開発であればJavaGold、インフラであればLPIC3やCCNPが推奨され、クラウドであればAWS SAPを学習することが推奨されます。
さらに、マネジメント職を目指す場合、プロジェクトマネージャーやITILなどの資格も有益です。これにより、プロジェクト管理能力や業務効率化に対するスキルを証明でき、キャリアアップの道が開けます。
基本情報資格者試験
基本情報技術者試験は、情報処理推進機構(IPA)が認定する国家資格で、情報処理技術者試験の中で「レベル2」に位置づけられる基礎的な資格です。この試験は、IT業界におけるスキルの基礎を証明するもので、情報処理技術者の登竜門として広く知られています。
IT業界で働く人には、基本情報技術者試験以上のスキルが期待されており、実務経験がある場合には必ずしも取得が必須ではありません。
しかし、フリーランスエンジニアにとっては自身のスキルを証明する通行手形のような存在であり、身分証明の役割も果たす重要な資格です。将来のキャリアを考えるうえでも、ぜひ取得を目指しましょう。
Oracle認定Javaエンジニア
Oracle認定Javaエンジニアの資格は国家資格ではありませんが、日本オラクル社が認定する資格です。
この資格を取得していると、Javaの正しい知識とスキルを持っていると認められ、一目置かれる存在となるでしょう。
Oracle認定Java資格は以下の3つのレベルに分かれています。
- Bronze
- Silver
- Gold
Bronzeはエントリーレベルで難易度が低く、試験内容は変数宣言や制御文などの基礎項目が問われます。
可能であれば、より実戦的で、実装コードやテストコードを書くことができるSilverの取得を目指しましょう。
Goldは、Oracle認定Java資格の上位に位置する資格です。実務経験3年以上が推奨され、設計から実装まで自力で行えるスキルが問われます。
AWS関連資格
AWS(Amazon Web Services)は、Amazonが提供する世界最大級のクラウドサービスで、そのサービスは700以上に及びます。AWSに関連する資格は12種類が用意されており、特にSES業界でインフラエンジニアとしてキャリアアップを目指す方には必須とも言える資格です。
資格のレベルは、「基礎レベル」「アソシエイトレベル」「プロフェッショナルレベル」「専門知識レベル」に分かれています。業務上で価値を発揮するためには、「AWS認定ソリューションアーキテクトアソシエイト(SAA)」に挑戦するのがおすすめです。この資格は、クラウド系プロジェクトへのアサインが容易になり、スキルを活かした業務でキャリアをさらに広げることが可能です。
「AWS認定ソリューションアーキテクトアソシエイト(SAA)」は、開発エンジニアにとってもおすすめできる資格で、クラウド環境における開発案件への参画にも有効とされています。
スキルアップできるSES企業の特徴
SES企業を選ぶ際には、スキルアップにつながる環境が整っているかが重要です。フリーランスエンジニアの場合、複数のSES企業を転々とすることもありますが、どの企業で働くかはキャリアに大きな影響を与えます。
報酬が高い企業に魅力を感じるのは当然ですが、自分の能力以上のスキルを無理に求められる環境では、成長が妨げられることもあります。
スキルアップできるSES企業の特徴として、まず、キャリア形成につながるプロジェクトや学びの機会があることが重要です。また、困った時に相談できるサポート体制が整っている企業であれば、安心感を持って成長に専念できます。
案件が豊富で能力に見合った案件に参加できる
フリーランスにとって、案件を豊富に抱えているSES企業は非常に魅力的です。特に、自分の実力に合った案件や、スキルアップが期待できる案件を自由に選べる環境が整っている企業は理想的と言えます。このような企業は、エンジニアを育てる基盤があり、さらなるスキルアップや自己成長を目指すことが可能です。
また、案件の選択肢が多いSES企業であれば、フリーランスが次の仕事をスムーズに見つけやすく、安定した生活を維持するための安心感を得ることができます。スキルアップと安定の両立を目指すなら、案件の質とサポート体制が充実したSES企業を選ぶことが重要です。
キャリア開発と昇進の機会がある
エンジニアの成長を支援してくれるSES企業であれば、長期的に安心感を持って働くことができます。こうした環境では、自分のスキルを磨きながら経験を積むことができるため、開発現場でより責任のあるポジションを目指せるでしょう。
さらに、キャリア形成を支援する制度が整っている企業では、継続的にスキルを高めながら明確なキャリアパスを描くことが可能です。安定した雇用環境の中で長期的に働くことは、成長意欲を持つエンジニアにとって大きなメリットとなるでしょう。
悩んだ時に相談できる環境がある
SES企業で働く場合、同じ境遇の仲間がいることが大きな助けとなることがあります。 正社員として働くことで、より安定した環境や継続的な成長の機会を得られる点も魅力です。同じ目標に向かう仲間でもあり、悩んだときに相談できる存在となることが多いでしょう。
また、相談しやすい環境や風通しのよい職場環境が整っていることも、安心感を持って働けるポイントです。
こうした環境を提供してくれるSES企業は、エンジニアの成長を支え、働きやすさを大切にする企業といえます。悩みや課題を共有しやすい環境があることで、スキルアップに集中でき、よりよいキャリア形成が可能になります。
私たちテクニケーションは、エンジニア一人ひとりのスキルや希望を丁寧にヒアリングし、多彩な案件紹介・キャリア開発や昇進の機会提供・仲間と相談できるチーム制といった環境を整えています。
まずはテクニケーションのカジュアル面談でご相談ください。一人ひとりに合った理想の働き方や、キャリアの道筋を一緒に見つけていきましょう。
SES業界でスキルアップするためには
SES業界でフリーランスとして働く最大の魅力は、自分のスキルで勝負できる点です。エンジニアには専門的な知識だけでなく、コミュニケーション能力やマネジメントスキルなど、多岐にわたるスキルが求められます。こうしたスキルを磨きながら成長していく過程には、大きなやりがいと楽しさがあります。
スキルアップを実現するためには、適切なSES企業を選ぶことも大変重要です。自分の経験やスキルに見合った案件を提供してくれる企業に身をおくことで、成長の機会を掴みやすくなります。適材適所のアサインメントを行う企業を選び、継続的なスキルアップにつなげていきましょう。
高還元SES企業であるテクニケーションでは、エンジニアが希望する分野で経験を積めるよう案件選択制を導入し、チーム制で成長の機会を提供しています。これにより、個々のスキルアップを効率的に支援しています。
さらに、会社間の単価を開示することで透明性のある評価体制を整え、エンジニアのモチベーションを高めることが可能です。納得感のある働き方を通じて、継続的な成長を後押ししています。スキルアップの第一歩として、ぜひテクニケーションのカジュアル面談で相談してみてください。