SES企業の履歴書・職務経歴書の書き方は?選考通過のポイントや注意点を解説
SES企業への転職を検討している方のなかには、「履歴書や職務経歴書を提出してもなかなか選考に通過できない」と頭を抱えている方もいることでしょう。
特に初めて転職を経験する方だと、書き方がわからず苦労している方は少なくありません。
本記事では、書類選考のポイントを押さえたSES企業の履歴書や職務経歴書の書き方を紹介します。
また、履歴書や職務経歴書での書き方での注意点も解説するので、少しでも選考通過の可能性が高まる書類作成に役立ててみてください。
目次
SES企業の書類選考で通過しやすい履歴書の書き方
履歴書は、学歴や職歴・技術スキル・自己PRなどを記載し、応募者のスキルや適性を示すための重要な書類です。SES企業では特に、エンジニアとしての技術力・適応力・クライアント先での対応力が評価されるため、これらを意識した記載が求められます。
履歴書は、専用の市販紙で手書きする方法のほか、WordやExcelを活用してパソコンで作成する方法も一般的です。
SES企業への応募では、実務経験や技術スタックを具体的に示すことで、書類選考を通過しやすくなります。次に、SES企業に特化した履歴書作成のポイントを紹介します。
学歴・職歴
学歴は、最終学歴を含む2校分を記載するのが一般的です。大卒の場合は卒業高校から、高卒の場合は卒業中学校から記載し、大学や高校では学部や学科、専攻なども明記しましょう。技術系学部出身の場合は、SES企業にとって重要なアピールポイントとなるため、詳細に記載することをおすすめします。
職歴は、できるだけすべて記載し、配属先の事業部や担当プロジェクト・使用した技術スタック・具体的な業務内容を明確に記載しましょう。
ただし、常駐先で秘密保持契約を結んでいる場合は、クライアント名を省略して「大手通信企業向けシステム開発」など概要のみを記載する形にしてください。もし職歴が多い場合は、関連性の高いものを優先して記載し、簡潔にまとめることも可能です。
【学歴の具体例】
- 2022年3月○○私立○○高等学校 普通科 卒業
- 2022年4月○○大学 理工学部 理工学科 入学
- 2022年4月○○大学 理工学部 理工学科 卒業
【職歴の具体例】
- 2022年4月 株式会社○○ 入社
- インターネット事業部開発部 配属
- システムのテストや保守などを2年間担当
- 3年目からWebアプリケーションの設計・開発を担当
- 2022年12月 一身上の都合により退社
学歴・職歴を記載する際は、わかりやすさと簡潔さを心掛け、SES企業が重視するポイントを意識して記載しましょう。
自己PR
SES企業向けの履歴書の自己PRは、多くの転職者が記載に悩むポイントです。特にSES企業では、技術力だけでなく、クライアント先での柔軟な対応力やコミュニケーション能力も評価されるため、これらを含めた自己PRが求められます。
職務経歴書にも自己PR欄が設けられる場合が多く、履歴書と職務経歴書で異なる視点からアピールすることが重要です。履歴書では志望動機に基づいた自己PRを簡潔に記載し、職務経歴書では具体的な業務や成果に焦点を当てましょう。
履歴書には、これまでのプロジェクトで培った技術スキルやソフトスキル、課題解決の経験を記載します。また、実際に現場で活躍した具体的なエピソードを交えることで、採用担当者があなたの強みをイメージしやすくなります。例えば、短納期のプロジェクトでクライアントと調整を重ねてスケジュール通りに成果を上げた経験などを記載すると、SES企業特有のニーズに応えたアピールが可能です。
志望動機
履歴書で志望動機を記載する際は、SES企業ならではの特性に基づいた志望理由を具体的に記載しましょう。SES企業では多様なクライアントやプロジェクトで働く機会があるため、これを活かしたキャリアの展望や成長意欲を伝えることがポイントです。
例えば、「さまざまなプロジェクトを通じてスキルの幅を広げたい」「クライアントと直接連携する現場で問題解決能力を発揮したい」といった、自分の意気込みや具体的なキャリアプランをエピソードに交えて記載すると、採用担当者に熱意が伝わりやすくなります。
ただし、履歴書の記載スペースには限りがあるため、簡潔に要点をまとめることが重要です。プロジェクトでの経験や使用した技術、クライアントへの貢献度など、職務経歴書で詳細に記載する内容を補足する形で志望動機をまとめると効果的です。
また、SES企業では職務経歴書が重視される場合が多いため、履歴書と職務経歴書で志望動機の「ショート版」と「ロング版」を使い分ける工夫もおすすめです。
ただし、企業によっては履歴書のみの提出を求める場合もあるため、履歴書にしっかりと志望動機を記載することを忘れないようにしましょう。
SES企業の書類選考で通過しやすい職務経歴書の書き方
職務経歴書とは、求職者の業務経験やスキルなどを確認するための書類のことです。
履歴書ではこれまでの経歴を簡潔にまとめますが、職務経歴書では過去の業務経験について深堀していきます。
職務経歴要約や職務経歴詳細、資格・スキルなど項目ごとにどのように記載するのか紹介します。
職務経歴要約
まず職務経歴要約の欄には、SESエンジニアとしての経験年数や具体的な業務、成果などを簡潔に記載します。具体的な記載は下記のイメージのとおりです。
【職務経歴要約例】
「SESエンジニアとして6年間、ソフトウェアの開発に従事。最初の1年間は運用や保守などを担当。
その後は開発で2年間携わりソフトウェアの導入でクライアント様の業務効率化に貢献しました。その後3年間はプロジェクトリーダーとして活躍しています。」
職務経歴要約は、簡潔に書くのがポイントです。5〜6行の程度の長さでまとめましょう。
職務経歴詳細
職務経歴詳細では、職務内容や実績・受賞・ポジション・取り組みなどを記載しましょう。具体的な内容にすることで、採用担当者はどのように求職者が活躍してきたのかイメージしやすいです。
また、事業内容や業務内容は箇条書きで記載し、実績は要点をまとめるようにすると見やすくなります。
しかし、多くの転職を重ねると長文になりがちです。もし転職を重ねている場合は、最新の業務経験の記載で問題ありません。
採用担当者のほとんどは、求職者の現在のポジションについて知りたい傾向にあるので、しっかり記載しましょう。
資格・スキル
保有している資格やスキルがあればしっかり記載しましょう。職務に関する保有資格を記載するのが望ましいです。
まだ取得段階にある資格やスキルなどに対して、記載を躊躇してしまう方もいますが、アピールすることで採用担当者に注目される可能性があります。
面接でもピックアップしてくれる可能性があるため、取得段階の資格でも記載しましょう。もし多くの資格やスキルがある場合は、それぞれの項目に分けてみるのがよいでしょう。
記載例は以下のとおりです。
- ソフトウェアの要件定義
- 対応可能なコーディング(HTML・JavScript・PHPなど)
- チームリーダー経験
【保有資格】
- 基本情報技術者
- 応用情報技術者
- プロジェクトマネージャ試験
- JavaGold
- LPIC‐3
- AWS SAA
保有資格を記載する際は、取得日時も記載しましょう。
自己PR・志願動機
職務経歴書には、自己PRと志望動機をしっかり記載しましょう。職務経歴書の場合は、業務に関する自己PRや志望動機を記載するのがポイントです。
志望理由はもちろんのこと、過去に携わってきたプロジェクト内容や業務経験、実績を記載し入社後にどのように貢献し実績を残していくのか記載しましょう。
履歴書でも紹介しましたが、具体的なエピソードを交えると伝わりやすいです。もし書き方がわからない場合は、ほかの方の職務経歴書を参考に作成しましょう。
自己PRや志望動機の書き方に迷っている方、また自身のスキルや経験を最大限に活かせる環境を探している方は、ぜひ一度テクニケーションにご相談ください。
私たちテクニケーションでは、Java SilverやLPICなど、会社が推奨する資格の受験費用や参考書代を支給する「資格取得支援制度」を採用しています。また、エンジニア一人ひとりのキャリアに寄り添い、自由に案件を選べる「案件選択制」を採用しています。
さらに、「単価給与連動制」を導入し、プロジェクトでの貢献度が正当に評価される仕組みを整えている会社です。
あなたのスキルや目標に合ったキャリアプランを一緒に考えませんか?履歴書不要でご相談可能なため、まずはお気軽にテクニケーションのカジュアル面談にお申し込みください。
SES企業の採用担当が履歴書・職務経歴書で見るポイント
SES企業の採用担当者は、履歴書や職務経歴書をどのようにチェックしているのか気になる方もいることでしょう。採用担当者は、以下の項目をチェックします。
- 履歴書が読みやすく書かれているか
- 求人募集要項と職務経歴が一致しているか
- 履歴書の定性と定量が具体的に記されているか
- 開発案件に対する当事者意識があるか
- 開発過程で困難を乗り越えた経験があるか
採用担当者がどのような視点で履歴書や職務経歴書をチェックするのかを意識しながら記載しましょう。
履歴書が読みやすく書かれているか
履歴書では、丁寧に書くことが重要です。字が汚かったり、読みにくかったりすると採用担当者は読む気力を失いやすくなります。
より細かく情報を記載したとしても、字の汚さや読みにくさで落とされるのはもったいないです。もし記入に自信がなく、記入方法も指定されていない場合は、電子データでの作成がおすすめです。
ネットでは簡単なフォーマットが用意されているため、手書きよりもスムーズに作成できます。またテンプレートを保存すれば、必要な時に修正やコピーがしやすいです。
履歴書は面接の資料として使われるため、記載に不備があると書類選考で見送りとなる可能性があります。
履歴書を作成した後に声に出して読んで、おかしな表現がないかチェックしましょう。
求人募集要項と職務経歴が一致しているか
職務経歴書を作成する際は、求人募集要項と一致しているか確認しましょう。企業の多くは即戦力を求めているため、職務経歴を通してミスマッチがないかチェックします。
たとえ、多くのスキルや経験を持っていたとしても、企業が求める人材でなければ書類先行で見送りとなる可能性があります。
少しでもチャンスをつかみたい気持ちはわかりますが、募集要項の必須条件やスキルなどをチェックし、自分に該当するかどうか確認しましょう。
履歴書の定性と定量が具体的に記されているか
履歴書にて過去の実績を記載する際は、数字を交えた具体的な成果内容を箇条書きで記載しましょう。具体的には、以下のとおりです。
- プロジェクト規模(15人)
- ソフトウェア開発の経験(3年5ヶ月)
- 業務成績(売上15%情報)
数字を交えることで、採用担当者は評価しやすくなります。可能な範囲でもよいため、具体的な数字で実績をアピールしましょう。
開発案件に対する当事者意識があるか
採用担当者は、開発案件に対して当事者意識を持っているかどうかを重視します。採用担当者が、積極的に業務に携わってくれる人材を求めているためです。
受け身がちな人材だと、戦力としては不十分と判断され、書類選考で見送りとなる可能性があります。
過去の開発案件で提案したことやチームで協力したこと、トラブルの対処をしたことなどを思い出してアピールしましょう。
開発過程で困難を乗り越えた経験があるか
履歴書や職務経歴書で自己PRを記載する際には、開発過程で直面した困難を乗り越えた経験を具体的に盛り込むことをおすすめします。SESの現場では、システム開発や導入時にエラーやトラブルが発生することは珍しくありません。
そのため、採用担当者は問題解決能力や適応力を判断するために、過去にどのような困難を克服したのかを注目しています。例えば、「新しいソフトウェアでの開発中に発生したシステム誤作動に対し、チーム全員でログデータを解析して、原因が特定のAPIの非互換性にあることを突き止めました。
その後、代替手段として既存ライブラリのカスタマイズを提案・実装し、無事迅速に解決しました」といった具体的なエピソードを記載することで、説得力を持たせることができます。
さらにエピソードを深めたい場合は、その経験から何を学んでどのように次の業務に活かしたのかを記載すると、採用担当者に強い印象を与えることができるでしょう。
SES企業の履歴書・職務経歴書を書く際の注意点
SES企業に応募する際の履歴書や職務経歴書は、エンジニアとしてのスキルや経験を的確にアピールする重要な書類です。ただし、書き方次第では魅力が十分に伝わらないこともあります。
ここからは、SES企業の履歴書と職務経歴書を書く際の注意点を紹介します。
- 履歴書の誤字脱字や情報の誤りをなくす
- 専門的な用語を使いすぎない
- SES企業のニーズに合わせた書き方をする
上記の注意点は、意外と見落としがちなポイントでもあるため記載する際はチェックしましょう。
履歴書の誤字脱字や情報の誤りをなくす
履歴書を記載する際は、誤字脱字に注意しましょう。誤字脱字が多いと、正確に仕事をやってもらえないのではないか、細かい作業でミスを頻繁に起こすのではないかと採用担当者に疑われやすくなります。
誤字脱字を理由に、書類選考で見送りになるのはもったいないです。履歴書を作成した後は、声に出して誤字脱字がないかチェックしましょう。
もし誤字脱字に自信がない場合は、ツールにかけたり、キャリアアドバイザーや転職支援の企業に確認してもらったりするのもおすすめです。
専門的な用語を使いすぎない
履歴書や職務経歴書などで専門用語や横文字などを使用するのは控えましょう。専門用語や横文字を多用しすぎてしまうと、かえって読みにくくなります。
また採用担当者はシステムエンジニアとは限りません。システム開発に疎い人事担当者もいるため、専門用語で内容が伝わらないと見送りとなる可能性があります。
どうしても専門用語を使わなければならない場面があれば、注釈を入れて読む負担を少なくしましょう。
SES企業のニーズに合わせた書き方をする
履歴書や職務経歴書を記載する際は、SES企業のニーズに合わせた書き方をしましょう。ニーズに合わせた記載をするためには、企業情報のリサーチが欠かせません。
募集要項はもちろんのこと事業内容やプロジェクト、サービス内容をリサーチすることで、企業が求めている人材が把握しやすくなります。
企業情報を知ったうえで、今持っている経験やスキルなどでニーズに応えられるかどうか事前に調べましょう。履歴書や職務経歴書に記載する際は、自己PRや志望動機などに盛り込むのがコツです。
具体的なエピソードを踏まえたうえで、企業のニーズに応えられることをアピールすることで採用担当者の心に響きやすくなります。
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SES企業のスキルシートを書く際のポイントは?
SEを含めたエンジニア志望の就職には、スキルシートの記載が求められる場合があります。職務経歴書と混合しがちですが、スキルシートは転職先に見せるための技術経歴書です。
具体的には、エンジニア経験を通して業務内容や役割・プロジェクト期間・使用言語などの項目をまとめます。もし、スキルシートの作成イメージがつかみにくい場合は、ほかの方の作成例を参考にしてみるのがおすすめです。以下が記載内容の概要です。
【記載内容】
- 学歴・職歴
- 自己PR
- 職務要約
- 携わったプロジェクト(期間・規模・業務内容など)
- 携わったプロジェクトでの役割
- 経験した開発言語・開発環境
- 得意な言語
- 保有資格
- 課題解決が伝わるエピソード
スキルシートは、採用担当者があなたの技術力や実績を把握するための重要な書類です。
記載内容に自信が持てない場合は、SES企業で働いている知人や専門の人材にアドバイスを求めるのも良いでしょう。適切に記載されたスキルシートは、転職活動を大きく後押しします。
SES企業の履歴で経歴詐称をするリスク
少しでも選考に通るために、卒業大学名を偽ったり、働いたことがない会社名を記載したりするなど経歴詐称をする方も少なくありません。
しかし、経歴詐称にはリスクがあります。万が一、経歴詐称が発覚した場合は、即時解雇・減給・損害賠償請求などの対処を受ける可能性があります。場合によっては、その後の転職活動でも支障をきたしてしまう恐れもあります。
経歴詐称は履歴書での記載ミスや面接、業務中などさまざまな場面で発覚しやすいです。
また企業によっては、第三者の力を借りて調査するリファレンスチェックを実施しているところもあります。
経歴詐称は今後のキャリアに影響を与えるリスクがあるため、履歴書や職務経歴書には正直な情報を記載しましょう。
履歴書・職務経歴書は不要で挑戦できるSESの面談がある?
いかがでしたでしょうか。SES企業への転職において、履歴書・職務経歴書の作り込みは自分のスキルや経験をアピールする重要な手段です。
本記事では、SES企業に特化した書き方のポイントを解説しました。履歴書では、誤字脱字を避けて、学歴・職歴を簡潔かつ具体的に記載することが大切です。また、職務経歴書では、プロジェクト経験や使用技術を具体的に示して企業のニーズに応じた内容を心掛けましょう。
SES企業志望の転職者のなかには、「書類不要でまずは面談だけでもしたい」という方もいるのではないでしょうか。就職支援サイトや企業によっては、気軽に面談できるサービスが展開されており、選考前に企業とコンタクトを取ることができます。
もし、カジュアル面談からアプローチを図りたい場合は、私たちテクニケーションの履歴書不要のカジュアル面談がおすすめです。テクニケーションは、エンジニアの就労環境改善に取り組む高還元SES企業です。
私たちは、エンジニアに特化した「高還元を実現する単価給与連動制」・「仕事の幅を広げる案件選択制」・「マネジメント経験を得られるチーム制」の3つの制度を取り入れており、将来に続くキャリアを築ける環境を実現しました。
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