セキュリティエンジニアにおすすめの資格は?取得の難易度や勉強法も解説

「今持っているスキルだけでは将来が不安……」「セキュリティ分野の資格を取得したいが難易度が高そう」このように感じていませんか。セキュリティ業界の人手は不足しており、今後もニーズは高まっていくと予想されています。
まだ何も資格を所有していなくても、未経験からセキュリティエンジニアを目指すことは可能です。セキュリティ分野に関する資格を取得すれば客観的な知識の証明になるだけでなく、昇進や昇給の際に大変有利です。
この記事ではセキュリティエンジニアに求められるスキルや知識、資格を習得すると得られるメリットについて解説します。さらに、難易度別におすすめの資格や勉強法についても詳しく紹介します。
初心者の方だけでなく、今よりもスキルを伸ばしていきたいセキュリティエンジニアの方にも参考になれば幸いです。
目次
セキュリティエンジニアに求められるスキルや知識

セキュリティエンジニアに求められるスキルや知識は大変幅広くなっています。基本となるITスキルやサイバーセキュリティの知識だけではなく、さまざまな分野についても知識が必要です。
具体的な業務ではサーバーやネットワークの設計、構築運用や、セキュリティ対策システムの選定などがあります。
セキュリティの強化やサイバー攻撃を受けた場合の対応も、セキュリティエンジニアは迅速にできなければいけません。
会社全体のセキュリティ意識の向上を図る必要もあるため、組織全体のマネジメント力や円滑に意思疎通を行うためのコミュニケーション力も求められます。
ここからは、セキュリティエンジニアが持っておきたい知識を6つ紹介します。
ネットワークの知識

セキュリティエンジニアは何よりもネットワークの知識が必要です。ネットワークに関する基礎的な知識や無線LAN、設計や構築、ファイアウォールといった幅広い領域について学ばなければいけません。
セキュリティ業界は大変幅広い知識を問われるため、ネットワークの基礎は一通り網羅しておき、その中から自分の担当する領域について深く学んでいくとよいでしょう。
セキュリティの知識
会社に導入しているセキュリティシステムに不具合が生じたり、サイバー攻撃を受けたりした場合にセキュリティエンジニアは対応を行います。
保守業務を滞りなく遂行するためには、セキュリティ分野における新しい情報の動向と知識を得ておく必要があります。セキュリティを強めることでシステムの安全性は高まり、重大なインシデントの予防が可能です。
OSの知識
セキュリティエンジニアにはWindowsやLinux、MacOSといった主要なオペレーションシステムに関する深い知識が求められます。OSとはコンピューターや各種デバイスを制御する基本的なソフトです。具体的に必要な知識は以下のとおりです。
- ユーザー管理
- ファイルシステムの構築
- アクセス制御
- プロセス管理
- ログの取得および解析
- サービスやポートの管理
さらに、OSに対する攻撃手段とその防衛策を理解して脆弱性を特定し、パッチを適用するかどうかを判断できるようにしておく必要もあります。
OSに対する知識を深められれば、システム全体のセキュリティ強化やトラブル発生時にも迅速に対応できるでしょう。
プログラミングの知識

セキュリティ対策として強固なコードを書くには、さまざまなプログラミング言語の理解が必要です。言語ごとの特徴を頭に入れておくと、脆弱性が発生する箇所の特定を早くできます。
セキュリティエンジニアのプログラミングは1つのプログラミング言語だけで行われるものではなく、各種サービスや製品によって利用されている言語すべてが対象です。
対象のプログラミング言語について幅広く触れ、十分に勉強しておく必要があります。
暗号化や技術認証の知識
情報を安全に送受信するためには、暗号化や認証技術に関する知識が求められます。また、知識だけでなくサーバーに実装するスキルも有していなければいけません。
暗号化や技術認証の知識はセキュリティ分野のなかでも数学的な要素が強く、大学レベルの数学知識が必要です。
暗号化については常にアップデートが繰り返されているため、ときどきによって選択する暗号化方式やアルゴリズムが変化します。そのため、セキュリティエンジニアは常に新しい知識を学ばなければいけません。
法律関連の知識
セキュリティエンジニアは法律に関する知識も身につける必要があります。サイバーセキュリティ基本法や不正アクセス禁止法、個人情報保護法といったセキュリティにも関連する法律を理解しておきましょう。
法律の知識をすべて網羅するのは難しいものの、企業として遵守すべき法的な要点を理解することはとても有益です。法律家との連携やコネクションを作っておけば、有事の際に迅速に対応ができます。法的な面からも組織でセキュリティ対策を進めましょう。
セキュリティエンジニアが資格を取得することで得られるメリット

セキュリティエンジニアは、資格があっても実務経験がなければ需要がないと思っている方も少なくないのではないでしょうか。
セキュリティ分野は所有する資格によってその方の専門性や信頼性を示す文化が強いため、資格を取得することで案件単価の向上や、転職活動において大きな強みとなります。
セキュリティ分野の資格を取得して社内での人事評価が高まると、昇給や昇進に直結しやすくなります。情報セキュリティに対する資格を示せば、在籍している職場での評価アップも可能です。
昇給や昇進をした場合に奨励金を用意している企業も少なくありません。今よりも年収をアップしたいと考えている方こそ、セキュリティ分野の資格は適しているでしょう。
資格を取得すれば、社内での昇進に加えて対外的な信用度も上がるため、転職の際にも大変役立ちます。面接でセキュリティの知識やスキルを主張しても、無資格の場合スキルのレベルを客観的に説明するのは困難です。
しかし、資格を取得していれば客観的にスキルを証明できるため、ほかの転職者との差別化が図りやすくなります。
資格取得後は資格を十分に活用するためSES企業への所属がおすすめです。特にエンジニアファーストの高還元SES企業では、より高い収入を得ることが可能です。高還元SESとは、エンジニアの単価に対する報酬の還元率が高いSES企業のことを指します。
テクニケーションでは、客観的な評価システムとエンジニアへの公正な単価表示を採用しており、実力主義を徹底しています。加えて案件選択制のため、エンジニアの得意分野に絞って実力アップ・キャリアアップが可能です。
自身の価値を高め、人材価値に見合った収入を求めるエンジニアは、ぜひテクニケーションのカジュアル面談でお話をお聞かせください。
セキュリティエンジニアにおすすめの資格

社内外問わずセキュリティエンジニアは資格を取得する方がほとんどですが、種類や分野が豊富なため、どの資格を選ぶか迷う方もいるのではないでしょうか。
セキュリティ分野は参考情報がプログラミング領域より少ないため、どの分野の資格が自分自身にとってメリットがあるのか判断しにくいのも事実です。
ここでは、セキュリティエンジニアであれば取得しておきたい資格を厳選して紹介します。自身の現在の業務内容や、今後目指すキャリアと照らし合わせ、これから取得する資格を決定しましょう。
情報セキュリティマネジメント試験
情報セキュリティマネジメント試験とは、サイバー攻撃に代表されるネットワークの脅威から組織を継続して守り、組織の情報セキュリティの確保に貢献するスキルを認定する試験を指します。
業務で個人情報を多く取り扱う方や、外部の委託先に対する情報セキュリティ評価・確認を行うすべての方にぴったりです。
また、情報セキュリティ管理の知識やスキルをこれから身につけたい方や、ITパスポートからさらにステップアップした知識を習得したい方にも有用な資格といえます。
情報処理安全確保支援士
情報セキュリティ分野の国家資格で、唯一の登録制士業です。取得すると、サイバーセキュリティに関する高度な知識の評価を受けられます。
年々増加傾向にあるサイバー攻撃に対して、セキュリティ対策を迅速に講じられる人材の育成を目的として始まった資格です。
CompTIA Security+
CompTIA Security+は、セキュリティに関するエントリーレベルのスキルおよび知識を証明できる国際的な資格です。セキュリティ分野に初めて触れる方にもぴったりの資格で、セキュリティのプロフェッショナルが取得しています。
CompTIA Security+は、ITシステム管理やセキュリティに重点を置いたネットワーク管理の2年以上の実務経験、セキュリティ上の問題や実装についての知識を問われます。
情報セキュリティプロフェッショナル認定資格(CISSP)

情報セキュリティプロフェッショナル認定資格、通称CISSPは国際的に認定を受けている情報セキュリティ資格の1つです。資格を保有していると、セキュリティ共通知識分野(CBK)の8分野において深い知識を持っていることを証明できます。
資格を取得するとセキュリティに関するリスク管理を正しく実行できるようになり、CISSPの資格者が組織内にいることで社内資産の保護や、外部に対しても信頼を得られるようになります。国家安全保証局がセキュリティ従事者への推奨企画にするなど、高い評価を得ている資格です。
公認情報セキュリティマネージャー(CISM)
公認情報セキュリティマネージャー、通称CISMは情報セキュリティマネジメントの知識と経験を認定する国際的資格です。情報セキュリティマネジメントのチームプレイヤーからリーダーへとステップアップを考えている方に適した資格となっています。
マネジメントレベルの情報セキュリティの知識が必要で、実務経験が5年以上かつそのうち3年セキュリティマネージャーの経験が必要なため、すでに業界で長年勤務している方向けの資格です。
認定ホワイトハッカー(CEH)
認定ホワイトハッカー、通称CEHはハッカーに対抗するために攻撃者目線に立ち、対策を考えるというコンセプトに基づき作られた資格です。
EC-Council(電子商取引コンサルタント国際評論会)が発行している認定資格で、座学だけでなく実際の攻撃ツールを使用しサイバー攻撃のトレーニングも行います。
日本ではいまだに知名度は低いですが、アメリカを始めとして海外で有効な資格で、外資系企業では取得者の評価が高くなる傾向にあります。
グローバル企業に就職したい方や、国際基準のサイバーセキュリティ技術を習得したい方におすすめです。
シスコ技術者認定
シスコ技術者認定とは、米国のネットワーク機器メーカーのCISCOSystems社が認定しているベンダー資格です。セキュリティ分野でも人気の高い資格で、保有していると高いレベルの専門技術者として認めてもらえたといってもよいでしょう。
シスコ技術者認定は4つの認定レベルと8つの分野にわかれており、どこから受験しても問題ありません。これからネットワークの専門家を目指したい入門者向けのレベルもあるため、最初の資格取得にも適しています。
セキュリティエンジニアにおすすめの資格の取得難易度

初心者でも挑戦しやすい資格として、情報セキュリティマネジメント試験が挙げられます。この資格を取得した後はシスコ技術者認定、CompTIA Security+の取得を目指しましょう。
すでに実務を経験している方は、情報処理安全確保支援士やCISSPへの挑戦も可能です。
IT初心者の方は、情報セキュリティマネジメント試験で平均して200時間の勉強が必要とされています。毎日3時間勉強時間が確保できれば、2ヶ月と1週間程度で到達可能です。
間に休みを設ける場合はもう少し期間が伸びるため、ご自身のライフスタイルと相談しながら学習計画を立てましょう。
難易度が上がるにつれて学習時間も増えますが、基礎知識から身に付けていけばどの試験も学習時間は少なくできます。初心者でも取得しやすい資格からチャレンジしていきましょう。
資格を取得して知識や能力を身に付けたら、実務経験を重ねる必要が出てきます。高還元SES企業のテクニケーションでは、エンジニアのキャリアアップを支えています。
自分自身の得意分野を選択し案件を進めることで、習得したスキルを効果的に発揮可能です。また、テクニケーションはチーム制を採用しているため、経験が浅い方でもチームメンバーのサポートを受けながらスキルアップと実務経験の同時進行が叶います。
スキルアップと実務経験を同時に積みたいと考えている方は、ぜひテクニケーションのカジュアル面談でキャリア設計についてお聞かせください。
資格取得のための勉強法

資格取得のためには書籍やサイトを用いて独学で勉強する、もしくはスクールや講座で学ぶ2種類の方法があります。
独学は自分の好きなタイミングで学習でき仕事をしながらでも学習しやすいです。しかし初心者の場合何から手をつけてよいかがわからず、テキストを購入してそのまま放置してしまう場合もあります。
スクールの場合は費用こそ高くなりますが、運営者のノウハウをもとに効率的に学習でき、不明点を講師にすぐに確認できる点もスクールの大きなメリットです。
セキュリティエンジニアのキャリアパス

セキュリティエンジニアは専門性を活かし、同分野や異分野でより高度な職種や専門領域へのステップアップが可能です。
サイバー攻撃の攻撃手法の分析を専門に行うセキュリティアナリストや、クライアントのさまざまな情報セキュリティの課題を洗い出し、適切なソリューションを提案するセキュリティコンサルタントなどがあります。
将来的にどのような立場で企業を支えたいのか考えながら資格を取得するとよいでしょう。
セキュリティエンジニアにおすすめの資格を取得しキャリアの幅を広げよう

セキュリティエンジニアに関連する資格には、初心者向けのものから実務経験者向けの高度なものまでさまざま存在します。
資格を取得することで客観的に高いレベルの専門技術者として認定を受けられ、昇進や転職の際にも周りの方と差をつけられます。
スキルを得た後は能力を発揮するための企業選びが重要です。SES企業のなかでも高還元の企業に勤務すると、年収アップにつながりやすくなるでしょう。
テクニケーションでは単価給与連動制を採用しています。これによりエンジニアはプロジェクトに貢献した分だけ報酬を得られるため、モチベーションを維持したまま業務を行えます。
エンジニアが主体的に活躍できる環境を整えることで、発注元からも高い信頼を得ながらプロジェクトを進行可能です。
テクニケーションは、一人ひとりのエンジニアの価値向上が企業全体の価値向上につながると考え、キャリアアップをサポートしています。
就職・転職を視野に入れている方は、ぜひ一度履歴書不要のテクニケーションのカジュアル面談でご相談ください。