SEのスキルシートとは？書き方やポイントも併せて解説
これからSE（システムエンジニア）として就職や転職をしたいと考えている方や、フリーランスで新しい案件に参画される方は、スキルシートの提出を求められることがあるかもしれません。
スキルシートとは、SEが経歴や実績を詳細に記載する職務経歴書のことを指します。SEにとってスキルシートは自分のスキルや経験をアピールする大切な書類です。
本記事では、スキルシートの目的や具体的な書き方を解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
SEのスキルシートとは？
スキルシートとは、SEが技術スキルや実務経験を詳細に記載する書類です。履歴書や職務経歴書は一般的に、人事部の採用担当者が経歴や自己PRなどを見ますが、SEの詳細な技術経験まで書くことはありません。
一方、スキルシートは現場の技術者や開発部門の管理者が確認することを想定しているため、これまでに関わった具体的な案件やどのような技術を使用して成果をあげてきたのかを詳しく書く必要があります。SEの面談では実際の案件に参画できるかどうかを担当者がすり合わせる目的で行われますが、コミュニケーション力をみていることが多く、短時間の面談では十分に技術や具体的な案件について確認できません。
スキルシートをわかりやすく充実して書けば、お互いに行き違いがなく済みます。ここでは履歴書と職務経歴書との違いを解説し、スキルシートに記載する内容を理解しましょう。
履歴書や職務経歴書との違いは？
履歴書と職務経歴書はそれぞれ役割が違います。履歴書は応募者のプロフィールや経歴を伝える書類です。一方、職務経歴書はこれまで携わってきた具体的な職務内容や実績、自分の強みや志望動機などを伝えるという違いがあります。
スキルシートは、SEとしての保有資格とプログラミング言語やフレームワークに関する技術的なスキルを、細かくプロジェクト単位でまとめた書類です。職務経歴書よりも技術スキルや実務経験に特化して記載します。
スキルシートに記載する内容
スキルシートに記載する内容は次のとおりです。
- 資格
- 技術
- 業務経験
- 実績
- 使用したツールや言語
- 職務要約・プロジェクト概要・経験
- 活かせる経験や知識
- 自己PR
スキルシートは、保有技術・環境・言語などを採用担当者が一見して把握できるようにまとめます。応募先の求人が求めているスキルや要件に合致した経験を意識して記載すれば、即戦力としてアピールできるでしょう。
自己PRでは、自身の人柄や人間性、強みなどが伝わる内容をエピソードを交えて書くのがおすすめです。
プロジェクト経験と概要
参加したプロジェクトの詳細は、スキルシートにおいてとても重要です。記載すべき項目は次のとおりです。
- 期間
- 業務内容
- 役割
- 使用した技術環境
書くときはプロジェクトごとにまとめるとともに、新しいプロジェクトから記載すると採用担当者の目に留まりやすくなります。経験が豊富なSEは、すべてを記載すると枚数が増えてしまうことがあります。その場合には、求人に活かせる経験をピックアップするとともに、新しいプロジェクトを記載するようにしましょう。
秘密保持契約を結んでいるフリーランスのSEは、社名や案件名が特定できないように、業種や規模感がつかめる程度の書き方に留めるよう注意することが重要です。
SEのスキルシートの目的
スキルシートはどのような目的で作成されるか疑問に思う方もいるでしょう。スキルシートの目的は主に次の2点が挙げられます。
- 自身の技術レベルを伝えるため
- 自身のこれまでの経験を記録するため
スキルシートは、自身のスキルや経験を企業側に正確に伝える大切なツールであり、報酬アップにつながる可能性のある書類です。正確な情報を伝えることで、自身と企業のスキルミスマッチを防ぐことができます。企業側は求める人材を正確に見つけることができ、SEは経験や能力が活かせるため両者にメリットがあります。
スキルシートは、自身の技術レベルを伝えるだけでなく、これまでのプロジェクトや業務内容を記録することで自己分析やキャリアアップにも役立つでしょう。以下で詳しく解説していきます。
自身の技術レベルを伝えるため
スキルシートを作成するときは、SEとしての業務経験やスキルを正確に記載します。自身の技術レベルを正確に記載する目的は、企業とSEの間のスキルミスマッチを防ぐためです。
クライアントは、スキルシートに書かれたスキルや経験内容で単価を設定していることも少なくありません。スキルシートを丁寧に作成して、適切に自身の技術レベルをアピールしましょう。そうすることで、新たな案件を獲得できる可能性が高くなります。同時に多数の応募者が出た場合に、スキルシートの内容は重要な判断材料となる可能性があります。また、保有している資格があれば正式名称で書くようにしましょう。
自身のこれまでの経験を記録するため
スキルシートを作成するために、スキルシートを作成するために、過去に参加したプロジェクトの内容・参加時期や期間、そして担当業務や開発に使用したプログラミング言語などをあらかじめリストアップしておきましょう。などをあらかじめリストアップしておきましょう。
情報はできる限り詳しく書くのがポイントです。保有資格も洗い出しましょう。自身のスキルや経験を可視化すると客観的に自己分析ができ、今後キャリアプランを考えるうえでも役立ちます。これから身に付けるべき技術や、足りない経験にはどのようなものがあるのかを把握できます。
高還元SES企業であるテクニケーションでは、エンジニアがスキルのレベルを上げられるように、チーム制によるメンバーへのサポート体制を整えています。また、自分が向上させたいスキルに合わせて案件を選べる案件選択制を導入しています。
ほかにも、実力に見合った報酬を得られる単価給与連動性を採用しているため、スキルアップに挑戦しながら納得感を持って業務に励むことができます。
「スキルアップに挑戦したい」「企業に所属しながら自分の能力を高めたい」という方は、ぜひテクニケーションのカジュアル面談で、お気軽にご相談ください。
SEのスキルシートの重要性
スキルシートは、オファーを受けるときやプロジェクト参画時の判断材料になります。特にSESの業務は、技術的なスキルのみならず、応募者のコミュニケーション能力や人間性に関する情報が重要です。
なぜならSESの業務では、クライアントとの直接的なやり取りがあり、顧客対応能力が求められるからです。コミュニケーションスキルをアピールすると、どのような企業からも重宝されます。
これまでの業務経験でクライアントのニーズをどのように理解して、どのような解決策を提案してきたのかアピールできることは大きな強みになるため、ぜひ取り入れてみましょう。
スキルシートの内容次第では自身の報酬アップにつながり、年収アップ交渉のための有力な交渉材料になることもあります。自身が専門性の高いスキルや希少価値のある技術を持っている場合はぜひスキルシートに記載しましょう。
求人企業側は、SEの提出したスキルシートをもとに単価や市場価値を評価します。記入する内容によって、報酬が数万円〜数十万円の差になることも少なくありません。
企業がSEのスキルシートから得たい情報とは？
企業側がスキルシートから得たい情報は主に2つに分けることができます。
1つ目は、使用可能な技術やツールのレベルです。得意分野や技術、業務内容を詳しく記載すれば採用担当者に能力が伝わりやすくなります。特に、プロジェクトでの自身の役割と規模を具体的に伝えることが重要です。担当業務では何をしたかを記載します。例えば、設計・開発・テストなどです。さらに数値を用いてわかりやすく何をどう改善したかを記載するとよいでしょう。
プロジェクトの規模は、具体的な組織の人数まで記載します。開発環境は使用したソフトウェアやツール、オペレーティングシステムなどを書き、プログラミング言語はバージョンを含めて記載しましょう。
2つ目は、応募者の人間性や対人スキルです。チームワークが重視されるような現場では、この人間性や対人スキルがチームとの相性を知るうえで、とても重要になります。
SEのスキルシートの書き方
SEのスキルシートは、履歴書のように定型のフォーマットがありません。記入すべき項目も決まっていないため内容を自由に選ぶことができます。
しかし、その自由なフォーマットをどのように記載すればよいのか、迷っている方も少なくありません。
そこで、以下にスキルシートの具体的な書き方を、項目別に詳しく解説します。
A4用紙に書く
SEのスキルシートは一般的に手書きではなくPCで作成し、A4用紙1〜2枚に収まるように作成します。特に、応募要件に見合った内容であることと、直近のスキルを中心に要点を押さえて書くことを意識しましょう。
箇条書きで簡潔に書く
スキルシートは、一文を短めにして箇条書きで簡潔に書きましょう。一方で、業務内容は具体的に詳しく書く必要があります。相手の担当者が見やすい書類を心がけて書くことが大切です。
業務内容は詳しく書く
これまでに、参画したプロジェクトや開発した業務内容を書きます。担当業務を書く際は、設計や開発の工程ごとに自身の役割を書きましょう。取り扱ったプログラミング言語や、使用したツールやソフトウェアについても記載します。
チームで作業した場合は、プロジェクト内での自身の役割（PM・PL・SE・PGなど）やチームの人数も併せて記述します。
見出しのフォントを大きくして見やすくする
視覚的に見やすいレイアウトを意識して作成します。見出しのフォントを大きくし、すっきりとしたデザインを心がけ、図や表を取り入れて相手のことを考えたスキルシート作りをしましょう。
誤字脱字に注意する
誤字脱字のないスキルシートの作成は、信頼性を損なわないための大事なチェックポイントです。書き終えたら、もう一度読み返すようにしましょう。第三者にチェックしてもらうのもおすすめの方法です。
客観的な視点でスキルシートを見れば、内容の精度が高められるほか、改善点や誤字脱字の発見にもつながります。
SEのスキルシートを書くときのポイント
この章では、SEとしてオファーされるスキルシートを書くためのポイントをお伝えします。オファーする側が知りたい情報を漏れなく伝えて、見やすい書類にしましょう。
内容は定期的に更新して、担当者に直近の業務がわかるように記述します。成果は定量的に何をしたのかがわかるように、明確に表記することが重要です。
業務経験を漏れなく具体的に伝えるようにする
SEのスキルシートで、とても大切な項目が業務経験です。時系列でわかりやすいように、プロジェクト単位で新しい順に記載します。記載する項目は以下のとおりです。
- 使用した言語やフレームワーク
- 開発環境
- プロジェクトの規模や体制
- 期間
言語やフレームワーク、開発環境では、何の言語を何の目的のために使用したかを記載するようにしましょう。また、プロジェクトのチーム人数や開始日・終了日を記載して具体性を高めることが重要です。
読み手の見やすさを意識して作成する
採用担当者は、同時に大勢の応募書類を見ることもあるでしょう。そのときにスキルシートが見やすいと必要な情報が早く伝わり、内容も把握しやすくなります。読み手が見やすいようなレイアウトにしたうえで、項目別にわかりやすく整理して作成します。
スキルシートの内容には、企業の求める技術やプロジェクトに関連する情報を盛り込み、しっかりと相手側のニーズに合致していることが伝わるようアピールするのがポイントです。
内容の更新をきちんと行う
スキルシートは一度作成したら完成ではなく、新しいプロジェクトに参画するたびに更新が必要です。自分自身の業務の振り返りとして定期的にスキルシートを更新する日を決めてもよいでしょう。振り返る頻度は自分で設定しても構いません。
大切なのは自身の業務内容を整理して、どの期間にどのような成果をあげたかを記録することです。また応募先の企業ごとに内容をカスタマイズすることも覚えておきましょう。
数字を明確にすることでアピールにつなげる
実績を表すためには数値を積極的に使いましょう。成果やプロジェクトで目標達成したことを書く場合は、具体的な数字を用いて明確にすると評価してもらいやすくなります。
例えば、設計の場合は画面設計書の枚数やシーケンス図の枚数を書き、プログラミング実績ならプログラミング本数やソースコードのステップ数を記載します。
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SEにとってスキルシートは、企業側に自身の業務経験・スキル・人間性・コミュニケーション能力まで、伝える重要な書類です。企業とのミスマッチを防ぐとともに、自身の報酬アップや新たなプロジェクト獲得のチャンスにもなります。
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