オラクルマスタープラチナとは?試験概要から取得するメリット、勉強法まで紹介

オラクルマスタープラチナという資格をご存じでしょうか。IT業界、特にデータベース分野に携わるエンジニアであれば、一度は耳にしたことがあるかもしれません。しかしその内容や価値、取得の難易度については、詳しく知られていないのが実情です。
本記事ではデータベース技術者としての専門性を高めたい方に向けて、オラクルマスタープラチナの試験概要や取得メリット、具体的な勉強法までを徹底解説します。
難関資格であるがゆえに敬遠されがちですが、取得すれば年収アップやキャリアの飛躍という大きな可能性が広がっています。
資格取得を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
オラクルマスタープラチナとは

オラクルマスタープラチナ(ORACLE MASTER Platinum DBA)は、Oracle社が認定するデータベース資格のなかで上位に位置づけられる資格です。世界共通で通用するOracle Certified Master(OCM)として知られています。
プラチナ試験は、その広範な試験範囲と実践的な内容により、難易度が高いことで有名です。内容は2日間にわたって実施される実技試験です。設計や構築、運用、障害対応といった実務レベルの作業を時間内にこなす能力が求められます。
また、受験費用が高額であることや試験準備に多大な労力を要することから、国内での資格取得者数は大変少ないです。その分、取得者には極めて高い専門性と信頼が寄せられる資格となっています。
オラクルマスタープラチナの資格試験概要

オラクルマスタープラチナの試験は、実務で使える力を重視した構成になっており、知識の暗記では通用しません。Oracle Databaseに関する深い理解と実務経験が求められるため、設計や構築、運用の一連を担当した経験があるエンジニアにとっても手応えのある試験です。
ここでは受験資格から試験形式や範囲、難易度まで、挑戦を考えている方に向けて必要な情報を詳しく紹介します。
受験資格
オラクルマスタープラチナを受験するには、まず前提としてオラクルマスターゴールドの取得が必須です。
オラクルマスター試験はブロンズからシルバー、ゴールド、プラチナの4段階に分かれています。ゴールドの受験にはシルバーの取得が必須条件であるように、順に受験と合格をしていく必要があります。
ただし、2019年の制度改定により、ブロンズをスキップしてシルバーから受験することが可能です。段階的にOracle Databaseの高度な知識と運用経験が求められ、実務経験がないと合格は難しいとされています。
資格取得要件

プラチナ試験では、2日間にわたるライブ実技試験の合格が必要です。
オンラインで実施される実技試験では、制限時間内に指定されたタスクを実際にOracle環境上で構築や設定をする能力が求められます。
この実技試験こそが、難易度の高さの主因です。
受験料や出題形式などの受験概要
2025年5月時点でのプラチナの受験費用は、255,750円(税込)と高額です。出題形式は、実機を使った実技操作で、1日約8時間の試験時間を2日間にわたって実施する内容となります。
コストも高く長時間と負担も大きいため、十分な準備が求められます。
さらに前述のように、プラチナ受験に至るまでに、シルバーとゴールドの取得が必要です。
ブロンズ、シルバー、ゴールドそれぞれで41,772円(税込)とされているため、合計するとかなり高額の資格といえます。
試験範囲
試験範囲はかなり広く、試験の問題数も多いです。Oracle Databaseのインストールや構成、RMANによるバックアップ、リカバリなど、実務に直結するスキルが問われます。特に問題解決能力やチューニングの理解は重要度が高いです。
難易度

プラチナ試験の合格率は公表されていませんが、ゴールド資格よりも格段に難しいとされており、国内でも取得者数はかなり限られています。試験内容の実践性が高く、業務経験の有無が合否を左右します。ただし、取得できれば専門家としての高い信頼と評価を得られるでしょう。
オラクルマスタープラチナ受験に必要な経験やスキル

オラクルマスタープラチナに合格するためには、知識だけでなく、実務経験に裏打ちされたスキルが欠かせません。
Oracle Databaseのインストールやバックアップ、リカバリ、性能チューニングという一連の管理作業を実際に自分で構築や運用した経験があると有利です。
また、SQLやPL/SQLの高度な知識、UNIX/Linux環境での操作経験も評価対象となります。
プラチナは難易度が高いため実務経験がまったくない状態での合格は大変困難です。
業務経験の有無によって必要な勉強量や学習期間には大きな差が出る点には注意が必要です。すべてを完璧に備えている必要はありませんが、現時点でのスキルを確認し、日々の業務と並行して計画的に学習を進める姿勢が大切でしょう。
オラクルマスタープラチナを取得するメリット

オラクルマスタープラチナは、取得するとエンジニアとしての評価が大きく変わる資格です。技術力の証明だけでなく、キャリアアップや年収面でも有利に働くため、自己投資として大変価値があります。
このセクションでは、プラチナ資格がもたらす4つの主なメリットを具体的に紹介します。
キャリアアップに役立つ
プラチナ資格の取得により、チームリーダーやプロジェクトマネージャー、データベースアーキテクトなどといったより上位職へのキャリアパスが可能です。
大規模プロジェクトでの技術責任者や設計レビューの担当など、役割の幅が広がることで、社内外でのポジションも格段に高まります。
私たちテクニケーションでは、エンジニアが目指すキャリアに合わせて自由に案件を選べる案件選択制を採用しています。
スキルアップしたい分野や興味のある技術領域、自分の働き方のスタイルにマッチしたプロジェクトに参画できるため、着実なキャリアアップを目指すことが可能です。
上位職の案件も多数用意しているため、自分の市場価値を高めやすい環境が整っています。新しい案件に挑戦してキャリアの幅を広げたいエンジニアの方は、ぜひ一度テクニケーションのカジュアル面談でお話ししましょう。
希望する案件に携わりやすくなる
実際のSESやフリーランス案件では、オラクルマスタープラチナ保有者のみ応募可と記載された高単価案件も見受けられます。
とりわけミッションクリティカルな基幹システムを扱う現場では、資格保有者への信頼が厚く、希望する案件に参画しやすくなるのです。
データベースに関わる技術力を証明できる

資格そのものが、Oracle Databaseに関する知識と実務スキルの証明になります。
実技試験の存在により、理論だけでなく現場で使える力があることを示せます。
顧客や同僚、上司からの信頼を得やすくなり、技術的な提案や判断を任される機会も増えるでしょう。
収入アップが見込める
高度資格であるため、年収面での評価にも直結します。特にフリーランス市場では、資格の有無が単価交渉に大きく影響します。
企業側も、信頼できるエンジニアとして報酬を上乗せする傾向があるため、長期的に見ても有利な条件で働きやすくなるでしょう。
オラクルマスタープラチナを取得しているエンジニアの年収

オラクルマスタープラチナ資格を保有しているエンジニアの平均年収は、6,000,000~8,000,000円が相場とされています。
さらに経験年数が5年以上あり、プロジェクトリーダーやシステムアーキテクトを兼任する場合、年収10,000,000円以上を目指すことも十分に可能です。
また、フリーランスに転向したエンジニアのなかには、月単価800,000円以上の高単価案件や年収約12,000,000〜15,000,000円の事例も報告されています。この資格は、営業活動において信頼を得やすく、単価交渉の材料としても有効です。
私たちテクニケーションでは、すべての案件単価をエンジニアに開示しており、自分の市場価値を正しく理解したうえで納得のいく働き方が可能です。
高還元SESを掲げ、単価給与連動制を採用しているため、案件単価に応じて報酬アップを目指せます。また、案件選択制により自身の得意分野や、キャリアビジョンに合った案件を主体的に選ぶことができます。
オラクルマスタープラチナのような高度な資格を取得した方には、それに見合う報酬体系と裁量のある働き方が必要です。
私たちテクニケーションは、フリーランスの柔軟性と正社員の安定を融合させた独自の体制で、エンジニア一人ひとりの理想のキャリアを支えています。
まずはカジュアル面談で、あなたの想いや理想の働き方をお聞かせください。
オラクルマスタープラチナの勉強方法

オラクルマスタープラチナは、試験範囲が広く出題される内容も高度かつ実践的であるため、事前の学習が合否を大きく左右します。
2日間にわたる実技試験に向けて、知識だけでなく操作手順やシステム構築・復旧の流れを身体で覚える必要があります。
業務と並行して学ぶエンジニアにとっては、効率的かつ多面的な学習法が不可欠です。このセクションではOracle公式ツールから実機練習、勉強会、参考書までの合格を目指すうえで重要な学習手段を紹介します。
ORACLE MASTER Platinumラーニング・サブスクリプション
Oracle社が提供するラーニング・サブスクリプションは、プラチナ受験者向けに設計されたオンライン学習プログラムです。実践的な動画講義と演習コンテンツを通じて、インストールやバックアップ、パフォーマンス管理などを体系的に学べます。
内容は随時アップデートされ常に新しい出題傾向に対応しており、試験対策としてだけでなく、業務スキルの底上げにも役立ちます。
忙しいエンジニアが空き時間を活用し、効率よく学習を進められる点が特長です。
実機練習

プラチナ試験で求められる大きなポイントは、机上の知識だけでなく、実際に構築と復旧ができるかという点です。
Oracle Databaseを自宅環境やクラウド上に構築し、実作業を自分で繰り返し行うことで、合格に必要な実践力が養われます。
とりわけRMAN(Recovery Manager)やData Guardの演習は重要で、失敗と復習を繰り返すなかで、体系的な理解が深まります。
勉強会や専門学校
オラクルマスターに関する勉強会は、IT系コミュニティや有志グループ、専門スクールなどが主催していることがほとんどです。
connpassやDoorkeeper、Facebookグループなどのイベント情報サイトから参加申し込みが可能です。
また、Oracle公式やパートナー企業が主催するセミナーやウェビナー、専門学校の公開講座や体験授業に参加する方法もあります。
IT系の専門スクールでは、オラクルマスター対策に特化した講座が用意されており、講師の実体験を交えた学習や実践的な質問ができる環境も整っています。独学に不安を感じる方にとって、心強いサポート手段となるでしょう。
参考書

対策書籍は、Oracle Database 19c対応の新しいバージョンを選ぶことが重要です。
なかでも、模擬試験や出題傾向の解説が詳しく掲載されたテキストを使うことで、問題の構成や時間配分への慣れが生まれます。
プラチナレベルでは、SQL操作やインスタンス管理、障害対応という分野を包括的にカバーした書籍が必要です。繰り返し解くことで、知識の定着とともにアウトプットの精度も上がります。紙の書籍に加え、電子書籍やPDF教材も併用するとさらに効率的です。
オラクルマスタープラチナを取得しデータベースの専門家として活躍するなら

オラクルマスタープラチナの取得は、長年にわたって積み重ねてきた技術力や知見を明確に可視化し、エンジニアとしての専門性をより高い次元で証明する手段です。
資格取得後は、データベースアーキテクトやインフラ設計の上流工程、ITコンサルタントという専門職へのキャリアアップが目指せます。技術面でもマネジメント面でもステップアップが可能です。
また、試験を通じて得た知識や経験は、現場での問題解決力や提案力として発揮され、チームやクライアントからの信頼にもつながります。
将来的には、特定分野のスペシャリストや技術顧問として活躍していくことも視野に入ってくるでしょう。
オラクルマスタープラチナは、データベース分野で長く第一線を走り続けたいと考えるエンジニアにとって、確かな礎となる資格です。
私たちテクニケーションは、高還元SESを実現している企業で、エンジニアが自身の志向に合った案件を選べる案件選択制を採用しています。また案件の単価に応じて報酬アップを目指せる単価給与連動制や、協力して成長できるチーム制など、多彩な仕組みがある点も大きな特徴です。
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