SESのフロントエンドエンジニアとは?メリットやデメリット、成功するポイントも解説

フロントエンドエンジニアに興味があるものの、「具体的な仕事内容や必要なスキルがわからない」「SESのエンジニアとしての働き方やキャリアの可能性を知りたい」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
この記事ではフロントエンドエンジニアの基本情報や仕事内容、必要なスキルを解説します。また、フロントエンドエンジニアとしてSES業界で働くメリット・デメリットやキャリアを成功させるポイントを紹介します。
本記事を通じてフロントエンドエンジニアになるべきかどうか、正社員とフリーランスのどちらが適しているかなど、ご自身のキャリアプランを考える際の判断材料として役立ててください。
目次
フロントエンドとは

フロントエンドエンジニアの役割を正しく理解するためには、まずフロントエンドの特徴の把握が大事です。
また、対極にあるバックエンドとの違いを明確にすると、フロントエンドに対する理解が一層深まります。以下でフロントエンドの具体的な特徴を詳しく解説します。
フロントエンドの特徴
フロントエンド(front end)とは、システムやアプリケーションでユーザーが直接操作する画面やインターフェース部分のことです。
SES業界でも、フロントエンドはユーザーが直接目にし、操作する領域を指します。
フロントエンド開発では、ユーザーが説明書なしでも直感的に操作できるUI(ユーザーインタフェース)の設計が不可欠です。
例えば、Googleのトップページではユーザーが使いやすいようにテキストボックスと検索ボタンだけの画面に設計されています。また、検索結果の一覧ページではクリックしやすいように記事のタイトルやリンクが配置されています。
PCやスマートフォン・タブレットなどの多様な端末で操作されることを想定し、それぞれの端末に応じて項目やボタンが動的にかつ適切に配置されるレスポンシブデザインの考慮も必要です。
フロントエンドは常にユーザーの視点を重視して設計されています。
バックエンドとの違い
フロントエンドの対義語にあたるのが、バックエンドです。バックエンド(back end)は、ユーザーの目に触れない裏方のシステム全般を指し、データ処理やロジックなどを担当します。
バックエンドでは、見た目よりも処理の効率やシステムの安定性が重視されます。
例えばGoogleでいえば、クローラーによるWebページの収集や検索速度向上のためのインデックス処理などがバックエンドです。
バックエンドは処理効率を重視して論理的に設計されるのに対して、フロントエンドはユーザーが直感的に操作できるように、快適でわかりやすい設計が求められます。
SESのフロントエンドエンジニアの仕事内容

フロントエンドエンジニアの成果物はバックエンドとは違い、ユーザーの目に見える部分の開発にあたるため、日常的に使用するWebサイトやツールを通じて具体的にイメージしやすい領域です。
特にSESでは、クライアントとの仕様調整やリソース管理はSES企業側が担うため、エンジニアは開発業務に専念できる環境が整っています。
SESでのフロントエンドエンジニアの主な業務は以下のとおりです。
- Webサイトの構築
- UI設計・開発
- ブラウザ間の互換性チェック
チームで推進する案件もあるため、設計や開発・テスト業務に加えて、プロジェクトの進捗管理を行うことも業務の一つです。
SESでは働き方や職場を柔軟に選べるケースが多く、クライアント先で常駐業務を行ったりリモートワークで既存のチームに途中参加したりできます。
フロントエンジニアに必要なスキル

フロントエンドエンジニアには、同じエンジニアでもバックエンドとは異なる特有のスキルが求められます。以下が代表的なスキルです。
- フレームワークに関する知識
- コミュニケーション能力
- タイムマネジメント能力
- プロジェクト管理能力
ユーザーに近い部分の設計・開発を担当するため、クライアントやチームのメンバーの間に入り、調整役を担うのもフロントエンドエンジニアの役割です。
実務の第一線で活躍するために必要なフロントエンジニアのスキルを詳しく解説します。
フレームワークの知識
フロントエンジニアには、クライアントからのニーズが高いフレームワークやライブラリを積極的に学び、実務で活用できる知識が必要です。
例えば、GoogleやMicrosoft、Meta(旧Facebook)などの企業では、次のようなフレームワークが広く採用されています。
- React
- Vue.js
- Angular
特定のプログラム言語を習得していなくても、教育プログラムやチームのサポート体制が整っているSES企業で働きながら学ぶことも可能です。
スキルに不安がある方は、キャリア支援や教育制度が充実しているSES企業の選択をおすすめします。
コミュニケーション能力

フロントエンドエンジニアには、クライアントやチームメンバーと円滑に連携できるコミュニケーション能力が求められます。
フロントエンドはユーザーが直接操作する領域であり、クライアントとの認識にずれが生じると手戻りが大きくなるからです。
エンジニア職に対し、コミュニケーションが少ない仕事と想像する方もいますが、フロントエンドエンジニアには対話が必要とされます。
単に仕様書どおりに開発を進めるのではなく、クライアントの潜在的なニーズを引き出し、バックエンドと効率的に連携する能力が重要です。
SESでは、チームメンバーと円滑にコミュニケーションを取る能力を高めることで、ほかの業界やプロジェクトでも信頼される人材として活躍できます。
タイムマネジメント能力
フロントエンドエンジニアには、納期を厳守するためのタイムマネジメント能力が欠かせません。
特にフルリモートで開発を行う場合は、クライアントやチームメンバーとの間でタスクの緊急度を正確に共有しづらいため、納期を意識した計画的なスケジュール管理が求められます。
また、フロントエンドの仕様に変更や遅延が発生すると、バックエンドの工程にも直接的な影響を及ぼすため納期よりも前倒しで進行する意識が重要です。
SESのフロントエンドエンジニアには、個人のスケジュール管理に加え、チーム全体の進行状況を俯瞰して調整できる能力が求められます。
プロジェクト管理能力
フロントエンドエンジニアには、タイムマネジメントと同様に、全体の進行を把握し調整するプロジェクト管理能力が不可欠です。
フロントエンドの仕様変更は全体の開発工程に大きな影響を及ぼすため、自分で完結できるタスクよりも他工程に影響を与えるタスクを優先する判断力が求められます。
さらにユーザーの操作方法や運用フローを十分理解し、たとえ重複登録などのイレギュラーが発生してもバックエンドが正常に処理できる設計になっているか、把握しておくことが必要です。
自身が担当する開発範囲に留まらず、後続工程や全体の処理が問題なく連携・稼働するかまでを視野に入れて管理する意識が求められるのです。
フロントエンドエンジニアがSESで働くメリット

フロントエンドエンジニアがSESで働くと、正社員やフリーランスとは違ったさまざまなメリットが得られます。例えば、以下のようなメリットです。
- 多様な経験を積める
- 人脈が広がる
- 残業が少ない
- 安定した収入が見込める
特にSESは安定した収入と残業の少なさが特徴であり、ワークライフバランスを重視するエンジニアに適しています。以下で詳しく確認していきましょう。
多様な経験を積める
フロントエンドエンジニアはSESで働くことで、さまざまな業界やプロジェクトに携われるメリットがあります。
正社員で働いていると、働き方や業界が偏ってしまうことで新しい技術を習得するチャンスを失いがちです。
SESではクライアント企業のプロジェクトごとに異なる技術やフレームワークを扱うため、新しいスキルを習得しやすく、実践的な経験を積むことができます。
フロントエンドエンジニアとして積極的にキャリアアップを目指す方は、SESへの所属がおすすめです。
私たちテクニケーションでは、エンジニア一人ひとりが自分らしく働ける環境づくりを大切にしており、その一環として「案件選択制」を採用しています。これにより、自分のスキルや興味にマッチしたプロジェクトを主体的に選ぶことができ、やりがいや成長実感を持って働くことが可能です。
また、テクニケーションではただ案件に参画するだけでなく、将来的には各案件のリーダーとして活躍するチャンスも広く開かれています。そのため、技術力やマネジメント力を磨きたい方にもぴったりの環境です。
「自分にできるだろうか」「新しい領域に挑戦したいけど少し不安…」という方もお任せください。まずはテクニケーションのカジュアル面談で、あなたの思いや希望をお聞かせください。
人脈が広がる

フロントエンドエンジニアがSESで働くと、異なる企業やプロジェクトで多くのエンジニアやプロジェクトマネージャー・デザイナーと協力する機会が増え、人脈を広げやすくなります。
SESでは案件ごとに異なるメンバーと協力するため、正社員のように固定化されず、フリーランスほど流動的でもない適度な関係性が築ける点がメリットです。
SESではクライアント企業の社内チームに入って働くことが多く、個人としての実績を認識されやすくなります。そのため、将来的に直接オファーを受ける可能性が生まれるのもメリットです。
残業が少ない
フロントエンドエンジニアがSESで働くと、契約に基づいた労働時間の管理が徹底されるため、過度な残業が発生しにくい傾向があります。
SES企業はクライアント契約時に業務範囲を明確に定めるため、エンジニアが過剰な負担を強いるケースは少なくなるのです。
業務範囲が明確になった結果、契約時間を超えた業務を依頼されることが少なく、残業が抑えられる傾向があります。
また、SESではプロジェクトによっては要件定義や事務作業をクライアント側が担当するケースが多く、エンジニアが設計や開発に集中しやすい環境が整っている場合があります。
そのため、非開発業務に割かれる時間が減り、残業の抑制につながっていることも理由の一つです。
安定した収入が見込める
SESは正社員と同様に固定給で雇用されるため、安定した収入が見込めることがメリットです。フリーランスのように突然受注が停止され、収入が途絶えるリスクがなくなります。
ただし、受注した案件をただ単に仕様どおりに開発したり、対応できる言語だけの対応に留まったりしているとスキルアップや昇給は見込めません。
継続的に案件を委任されるように作業の効率化や新しい技術の学習は不可欠です。
フロントエンドエンジニアがSESで働くデメリット

フロントエンドエンジニアがSESで働くことで人脈やワークライフバランスにメリットがありますが、メリットの裏返しはデメリットにもなります。
例えば、以下のような点です。
- 人脈が広がる反面、環境の変化が激しい
- 要件定義が省けるが、上流工程が学べない
- 収入は安定しているが、大きく昇給しにくい
この章ではフロントエンジニアがSES企業で働くデメリットを具体的に解説するので、よく理解したうえで働き方やSES選びを検討しましょう。
環境の変化が大きい
SESでは多様な経験が積めたり人脈が広げられたりする反面、環境の変化が頻発するため、都度適応しなければならない点がデメリットです。
プロジェクトごとに求められるスキルや開発環境が大きく異なり、短期間での順応を求められるため、ストレスや負担がかかる可能性があります。
フロントエンドエンジニアとしてキャリアを積むには、研修や教育などのサポートが充実したSES企業を選ぶと良いでしょう。
上流工程に関わりにくい
SES企業がクライアントとの要件定義を行う場合、フロントエンドエンジニアは要件定義や設計などの上流工程に関与しにくいため、技術面以外のスキルを身につける機会が限られます。
開発や検証に専念できるメリットもありますが、自身のキャリアのために技術力を高めたいのか、要件定義や設計などのスキルを磨きたいのか明確にしたうえでポジションを選択するとよいでしょう。
給料が上がりにくい

SESでは、エンジニアのスキルや実績が適正に評価されにくいケースがあり、その結果給料の上昇が抑えられることがあります。
特にSES企業が二次請け・三次請けの場合、エンジニアの単価が中間業者を解するごとに圧縮されるため、給料が上がりにくいです。
また、業務内容がコーダーやマークアップエンジニアに細分化されていると、個々の成果が適正に評価されにくい点も課題です。
私たちテクニケーションは、エンジニアが公正に評価されていない業界の現実に強い課題意識を持ち、その状況を変えたいという想いから誕生しました。
テクニケーションは、エンジニアに対する給料の還元率が高い高還元SES企業です。会社間の単価をエンジニアに開示し、公平で納得感の得られやすい単価給与連動制を導入しています。
現在の給料に不満があるエンジニアの方は、ぜひテクニケーションのカジュアル面談でお気軽にご相談ください。
SESフロントエンドエンジニアとして成功するポイント

SESでフロントエンドエンジニアとして成功するには、プロジェクトごとに異なる技術要件に対し、経験を積み重ねることが重要です。成功するためには、以下のような行動の継続が求められます。
- 新しい技術を学び続ける
- 柔軟な対応力を身につける
- 自分の強みを明確にする
- クライアントとの関係構築を重視する
常に新しいフレームワークやツールを学ぶことを怠らず、さまざまな開発環境に適応するスキルを身につけることでSES企業からの評価が高まるのです。
さらに特定の分野で専門性を高められれば、クライアントからの信頼も得やすくなり、継続的な案件獲得につながります。
理想の働き方が実現できるSES企業で働こう

この記事ではフロントエンドエンジニアの仕事内容や必要なスキル、SESで働くメリットを詳しく解説しました。
SESではプロジェクトごとに異なる知識やスキルが求められます。SES企業を選ぶ際は、キャリア支援や教育制度が充実しているかを判断材料にしましょう。
引き続きSESで働く場合でも初めてSESで働く場合でも、テクニケーションでは案件選択制を導入しているため、自身のスキルやキャリアに合ったプロジェクトを選ぶことができます。
また、テクニケーションではエンジニアが正当に評価され、しっかりと報酬として還元される単価給与連動制の仕組みを採用しています。SES業界では、エンジニアの報酬が中間マージンなどで大きく差し引かれるケースも少なくありません。しかし私たちは、エンジニアが自身の価値に見合った収入を得られるべきだという考えから、透明性の高い単価制度を整えて成果にしっかり報いる体制を整えています。
もし、ご自身のキャリア形成や給料にお悩みであれば、ぜひ一度テクニケーションのカジュアル面談でお気軽にご相談ください。