クライアントエンジニアとは?仕事内容や必要とされるスキルを解説

エンジニアにはさまざまな種類があり、そのなかのひとつにクライアントエンジニアがあります。エンジニアは業務内容や役割ごとに職種名も変わってくるため、クライアントエンジニアが具体的にどのような業務を行うのか、イメージしにくい方もいるでしょう。
この記事ではエンジニアのなかでも、クライアントエンジニアに特化し業務内容や年収、将来性について解説をしていきます。
クライアントエンジニアに興味のある方、クライアントエンジニアとして働いているがキャリアアップや将来性に不安を抱いている方は、ぜひ最後までご覧いただけると幸いです。
目次
クライアントエンジニアとは

クライアントエンジニアとは、主にスマートフォン向けのゲームアプリの開発や運用に携わるエンジニアのことです。
まず、ゲームアプリの開発・制作にあたってクライアントとの打ち合わせを行い、どのようなシステムやアプリケーションが必要なのかヒアリングを行います。ヒアリングで得たクライアントの要求やニーズをもとに、コードを書きながらシステムを設計し実用できるかのテストが実施されます。
このときのゲームアプリ設計にはプログラミングスキルだけではなく、アプリを使いやすくするUIやアプリの面白さを意味するUX、開発支援ツールの開発などのスキルも必要です。
制作したシステムの運用が始まった後でトラブルが生じた場合やシステム変更が必要な場合には、柔軟に対応する力が求められます。
このように、クライアントエンジニアは、システムの開発から運用まで幅広く業務を行うため、さまざまなスキルが必要な仕事です。
クライアントエンジニアの仕事内容

クライアントエンジニアの仕事内容は、ゲームの開発から制作、リリース後の保守まで多岐にわたります。
- ゲームアプリの設計と開発
- 開発環境の整備
- プログラミング
- 動作テストとデバッグ
- 不具合や機能の改善
- リリース後の運営と保守
上記のように細分化でき、一つひとつの工程を進めるために、その時々に必要な業務を柔軟に対応することが求められるでしょう。この項では、どのような仕事内容なのか具体的に解説していきます。
ゲームアプリの設計と開発
どのようなゲームアプリを制作するか、クライアントと相談しゲームの全体像を決定します。クライアントのニーズを取り入れるだけでなく、流行を取り入れたりビジネスニーズを取り入れたりして、ゲームアプリの要件を明確にします。
全体像を決定するうえでは、システムの要件を決定するほか、仕様書を制作しゲームアプリ制作にあたっての道筋を明確にすることが重要です。
開発環境の整備

システムの全体像を基本設計(アーキテクチャ設計)で明確にします。その後データベース設計やAPI設計などの詳細設計(プログラムレベルの設計)に落とし込み、チーム全員がゲームアプリの細部システムまで共通認識できるよう、開発環境を整えます。
プログラミング
プログラマーとして、仕様書に沿ってプログラミングを行います。そのときのコーディング言語として使用されるのは、Java・Python・C#などです。
また、Spring BootやDjangoなどのフレームワークも使用し、ゲームアプリを効率的に制作することもあります。
動作テストとデバッグ
ゲームアプリは使用中に不具合を生じる可能性があります。リリース前に何度も動作テストを行い、修理や改良をして再発防止に努めるのも仕事です。
開発されたばかりのゲームアプリはバグや欠陥を生じている可能性があるので、適宜デバッグを行いゲームアプリの仕様を確認します。
また、動作テストをするなかでクライアントから仕様の変更を求められたり、動作テストの段階で改善点があるときにはクライアントに変更を提案したりすることもあります。
不具合や機能の改善
ゲームアプリのリリース後に不具合が生じたとき、原因を究明し機能改善を行うのも仕事です。特定の使用端末にだけ起こる不具合もあるため、ゲームアプリリリース後はクライアントエンジニア自身も制作したゲームアプリを引き続き使用し実用性の確認をします。
不具合があったときには原因を特定し修正するとともに、その障害がシステム全体のうちどの程度まで影響を与えてしまうかも分析し対応することが求められます。
リリース後の運営と保守
ゲームアプリはクライアントやクライアントエンジニアが仕様を確認し、リリースしたら終わりではありません。よりたくさんのユーザーが満足するゲームアプリへ進化させていく必要があります。
そのためシステムの稼働状況を監視したり、ユーザーの声を聞いたりして、よりよいゲームアプリへ変更・修正をしていきます。
また、リリース後に障害が発生したときのトラブル対応や、セキュリティ対策なども継続して行っていくことも仕事です。
クライアントエンジニアの平均的な年収

クライアントエンジニアの平均的な年収は3,000,000~5,000,000円程度です。3~5年程度の経験を積むことで、さらに年収が上がることは期待できます。
しかし、クライアントエンジニアの業務は専門性の高い職種とはいえません。そのため、1,000万円以上の年収を得るためには一般的なクライアントエンジニアとしての開発スキルに加えて、チームマネジメント力や人材教育などのスキルも習得する必要があります。
また、一つの企業に勤め続けて年収アップを目指すのではなく、条件のよい企業への転職や海外の企業への転職を検討するのもよいでしょう。
現在の環境でさらにスキルを活かしたい、またはより高い評価や報酬を求めたいとお考えの方は、実力を評価し見合った報酬を得られる仕組み作りを行っているSES企業を検討してみるのもひとつです。
そのなかでも、エンジニアの単価に対し還元率の高い高還元SES企業がおすすめです。
私たちテクニケーションでは、社歴や経験年数によって収入が決まるのではなく、所属する案件によって報酬が決まる単価給与連動制をとっています。そのため、自身の実力が正確に評価されるので、高い報酬を得やすいです。
また、会社間の単価も開示しているため、納得したうえで業務を行うことができます。高いモチベーションを維持しながら、キャリアを重ねることも可能です。
「現在の年収よりアップできる環境に身を置きたい」「スキルアップできる環境で業務を行いたい!」という方は、ぜひテクニケーションのカジュアル面談にてお話をお聞かせください。
クライアントエンジニアが活躍できる業界

クライアントエンジニアが活躍できるのは、ゲームの制作会社やアプリ開発会社などの一般企業が就職先になることがほとんどです。チームで仕事をすることがほとんどなので、フリーランスの割合は少ないとされてきましたが、近年ではフリーランスとして活躍する方も増えてきています。
また、経験を豊富に積み独立して起業をする、収入アップを求めて海外の会社へ転職するという道もあります。そのためには、習得するべき事項は以下のとおりです。
- プログラミング言語を複数理解し使えるようになる
- プロジェクトリーダーとして全体をまとめるスキルをもつ
- ビジネスレベルの英語を身に付ける
これらのことを身に付けることで活躍できる業界が広げられる可能性があります。そうでなくてもゲームやアプリ開発などはスマートフォンの普及により利用者が増えているので、長く活躍できる職業といえるでしょう。
クライアントエンジニアの需要が高まり案件は豊富にあるので、自身の興味のあるものを行いたい、自身がスキルアップできる案件に携わりたいという方も少なくないでしょう。
テクニケーションでは、案件を自身で選択して業務を開始できる案件選択制をとっています。より興味のある仕事を行えたり自身の成長のための仕事が行えたりと、効率よくスキルアップができます。
また、自身で選ぶことにより業務への向き合い方も変わるため、成長や満足感を得られやすくなります。
「やりがいのある分野を伸ばし成長したい!」「案件選択制の働き方に興味のある」という方はぜひ一度、テクニケーションのカジュアル面談にてお話をお聞かせください。
クライアントエンジニアに必要とされるスキル

クライアントエンジニアに必要とされるスキルはプログラミングやUI・UXなどゲーム開発に直接関わるスキルから、コミュニケーション能力や注意力、論理的思考力とさまざまです。
スムーズに業務を遂行するためにはどれも欠かせないスキルです。この項では、クライアントエンジニアに必要なスキルの紹介と、なぜそのスキルが必要なのか具体的に解説します。
プログラミングのスキル
クライアントエンジニアはプログラミングができる必要があります。ゲームプログラマーの場合、C言語やJavaという言語を使用することがほとんどです。
この2種のプログラミング言語だけでなく、C#やJavaScriptなどの言語も使用することがあるので、いくつかのプログラミング言語についての知識や技術を持ち合わせる必要があります。
また、プログラミング言語だけでなく、UIやUXといったスキルも必要です。UIはアプリの使いやすさを、UXはアプリの面白さを意味します。
これらが両立したゲームアプリの制作ができると、ゲームアプリを使用するユーザーにとって使いやすくおもしろいゲームになります。長きにわたって愛されるゲームアプリを制作するうえで、必要なスキルといえるでしょう。
Unityなどゲームエンジンのスキル

Unityとはプログラミングスキルなしでゲーム開発を行うためのプラットフォームです。UnityのほかにもUnreal EngineやGodotなど豊富な種類がありますが、ゲームエンジンのなかでもよく使用されるのは先に挙げた2つです。
これらは初心者からプロまで活用しやすく使い勝手のよいものなので、幅広くスキルを習得したいクライアントエンジニアは使えるようになるとよいでしょう。
ゲームエンジンによって、得意とする分野が異なります。複数のゲームエンジンを操作できるスキルをもつことで、開発の幅も広がります。
コミュニケーション能力
ゲームアプリの制作は一人ではできません。チームでゲームアプリの開発を進めるのでメンバーとのコミュニケーションが必須です。制作メンバーだけでなく、クライアントや関係者などさまざまな人とのコミュニケーションが必要になります。
ときにはチームメンバーに協力を求めたり意見を述べたりすることもあるでしょう。ただ受け身のコミュニケーションを行うだけなく、自ら発信する積極的なコミュニケーションスキルを持ち合わせているほうが、迅速に円滑に業務を行えます。
論理的思考力

クライアントエンジニアは、ゲームアプリの開発から完成まで携わるので業務内容は多岐にわたります。どの工程もチームで行っていくので個人の感覚で仕事を進めるのではなく、ロジカルに仕事を進められる能力が必要です。
業務内容を正確に理解し、業務内容の終着点まで明確にして仕事を行うことが重要です。
注意力と根気
クライアントエンジニアの仕事には、コンピューター上の仕組みにおける問題点の発見と改善の能力が必須です。
なぜなら、一度でも誤りに気付かず仕事を進めてしまうとミスをした時点まで遡り、何度も修正をしなければならないからです。これは時間と労力の無駄遣いとなり、業務の進捗に支障をきたします。
そのようなミスをなくすために、細部まで気を配る注意力と根気が必要な仕事といえるでしょう。
クライアントエンジニアに向いている方

自身はクライアントエンジニアに向いているのか、続けてよいのか迷う方もいるでしょう。この項ではクライアントエンジニアに向いている方について解説します。
コツコツと仕事を進める必要があるので個人作業に思われがちですが、チームで仕事をすることが大切な仕事です。たくさんの人に利用してもらうゲームアプリを開発するためには、チームやクライアントからの意見を素直に聞き入れ、改善する姿勢も必要です。以下で詳しく解説します。
ものづくりが好きな方
ゲームアプリの開発から完成まで一つのものに向き合うので、ものづくりが好きな方が向いているといえるでしょう。ゲームアプリの開発には長い時間がかかります。
一つのものに対して長期間集中して向き合えることが大切です。ものを一から作るのは大変なことですが、業務に真剣に取り組み、作業に集中できる方はより適性があるでしょう。
チーム開発の楽しさを感じられる方

クライアントエンジニアはチームでゲームアプリの開発や運用を行う仕事です。ゲームアプリの完成までには長い時間がかかりますが、メンバーと協力をしてものをつくることに喜びと達成感を覚えることができる方が向いているでしょう。
また、チームで仕事をするなかで与えられた仕事を行うだけではなく常に次に必要なことや求められること、問題をどのように解決するかを考え行動する必要があります。
ときにはメンバー間で意見が異なることもあるでしょう。そうしたディスカッションも楽しみ、率先して課題や仕事を見つけ挑戦できる人、メンバーと協力して切磋琢磨しながら仕事をするのが好きな人が向いているといえるでしょう。
結果や人からの意見を素直に受け入れられる方
クライアントエンジニアはたくさんのユーザーが使いやすいものを制作する必要があります。そのためには自身の考えるよい方法やシステムだけでなく、たくさんの人の意見を取り入れてよいものを作り上げることが重要です。
ときには建設的なフィードバックを受けることもありますが、それを前向きに捉え柔軟に対応できる人が向いているでしょう。開発に伴う結果を冷静に受け止め、次の行動につなげられる姿勢も重要です。
スキルアップしながらクライアントエンジニアとして働きたいなら

クライアントエンジニアの仕事内容や必要なスキル、年収などを解説してきました。クライアントエンジニアはゲームが好きな方にとって花形の職業でもあります。
アプリの設計から開発、リリース後の保守まで業務内容が多岐にわたるので、すべてのスキルを身につけるには時間を要する大変な仕事です。しかし、スマートフォンの普及によりゲームアプリの開発は需要が高く、国内外問わず将来性を期待される仕事でもあります。
クライアントエンジニアとして、キャリアを積みたいと考えている方は自身にどのスキルが不足しているのか、もっと伸ばしたいスキルは何なのか明確にしてみてください。それらの分野の仕事を行うことでより早くスキルアップができるでしょう。

テクニケーションでは案件選択制を取り入れており、自身のスキルを伸ばしたい分野や興味のある分野に特化した業務に取り組めます。
この制度を通じて、得意分野や挑戦したい分野に専念できるため、業務に対する思いややりがいを持って遂行することが可能です。それだけでなく、自身で案件を選ぶことはエンジニア自身の成長や満足感にもつながります。
また、単価給与連動制も導入しており、実力に見合った報酬を得られる仕組みです。自身の価値が明確になるので年収アップにつながるだけでなく、業務に対するモチベーションも大きく影響します。
テクニケーションでの働き方に少しでも興味を持った方はぜひカジュアル面談をお申し込みください。