CCIEの難易度は高い?試験内容や効率的な勉強方法、取得後の年収などを解説

ネットワークエンジニアが、スキルアップや年収向上を目指すうえで資格取得は欠かせない要素です。なかでもCCIE(Cisco Certified Internetwork Expert)は、ネットワーク分野で高難易度の資格とされ、世界的に高く評価されています。
しかし、「どの程度の難易度なのか」「取得することでどのようなメリットがあるのか」と、挑戦すべきか判断しきれない方もいるのではないでしょうか。
たしかにCCIEは難関資格ですが、取得によって高単価案件への参画やキャリアの幅を広げるチャンスが得られます。
スキルを可視化したいフリーランスや、社内での評価向上を目指す正社員エンジニアにとって、CCIEは強力な武器になります。
本記事ではCCIEの難易度や試験内容、効率的な勉強方法、取得後の年収への影響について解説します。
資格取得が将来のキャリアにどのような影響を与えるのかを知り、次の一歩を踏み出す参考にしてください。
目次
CCIEの難易度は高い?

CCIEは、ネットワーク分野で世界的に認知されている上位の資格です。そのため「どれだけ勉強しても合格できないのでは」と不安に思う方も多いでしょう。
実際に、CCIEの合格率は公表されていませんが、ほかのネットワーク系資格と比較しても極めて難易度の高い試験です。
CCIE試験は、筆記試験とラボ試験の二段階構成で行われています。特に実技を重視したラボ試験は、限られた時間内で高度なネットワーク構築やトラブルシューティングを求められます。
このため、継続的な学習と戦略的な取り組みが求められる試験です。しかし、難易度が高いからといって自分には無理と諦める必要はありません。
近年はオンライン教材や模擬試験の質も向上しており、計画的に学習を進めれば、働きながらでも十分に合格が狙えます。
CCIEの試験内容

CCIEは、ネットワーク分野の専門知識と高度な実務スキルを評価する、Cisco認定資格のなかでも最難関レベルの資格です。
本章では、CCIEの概要を把握するために、受験者数や合格率、試験時間、出題傾向を詳しく解説します。
受験者数
CCIEは大変難易度が高いため、ほかのIT資格と比べても受験者数は少数にとどまっています。
Ciscoは正確な受験者数を公式に公表していませんが、世界全体では年間数万人、日本国内では年間数百人程度と推定されています。
さらに、受験者の多くはCCNP取得者やネットワークエンジニアとしての実務経験者であり、一定のキャリアを積んだうえで試験に臨んでいる方が多いです。
試験合格率
CCIEは、筆記試験とラボ試験の二段階構成に分かれており、それぞれ異なるスキルが求められます。
合格率は公式に公表されていませんが、特にラボ試験の難易度が際立って高いとされています。一回の受験で合格する例は少なく、多くの場合、複数回の受験を経て取得に至るケースが一般的です。
試験時間

CCIEの試験は、筆記試験とラボ試験に分かれており、それぞれに特徴があります。
最初の筆記試験は120分の選択式で、プロトコルやセキュリティ、QoS、SDNなど、幅広いネットワークの知識が出題されます。
筆記試験に合格すると、次に進むのがラボ試験です。
ラボ試験は合計8時間におよぶ実技形式の試験で、設計から構築、運用、トラブルシューティングまで、実務を想定した総合的な対応力が問われます。
この試験は設計と実装、運用、最適化の3つのセクションに分かれており、それぞれ異なる観点からスキルが評価されます。
さらにラボ試験はすべて英語で出題されるため、内容を正確に読み取り、迅速に判断する英語読解力も重要な要素です。
出題傾向

出題内容は年々変化しており、従来のネットワーク構成技術に加えて、SDNや自動化、セキュリティなどの新技術への理解も求められます。
特に近年は、Cisco製品に限定されず、インフラ全体を俯瞰する視点や設計スキル、論理的なトラブルシューティング能力が重視される傾向にあります。
そのため、試験対策では単なる暗記ではなく、根本的な理解力と応用力が不可欠です。
有効期限
CCIE資格には3年間の有効期限が設けられており、期限が切れる前に再認定のための手続きを行う必要があります。
資格を維持するには、再受験または、Ciscoの継続教育プログラムによるポイント取得のいずれかが必要です。
この再認定制度は、進化の速いネットワーク分野に対応するため、常に新しい知識とスキルを継続的に維持することを目的としています。
つまり、CCIEは一度取得すれば終わりではなく、継続的な学習とスキルの更新が求められる資格です。
CCIE合格のための効率的な勉強方法

CCIEはとても難易度が高く、長期的な学習計画と実践的な訓練が求められる資格です。
そのため、「何から手を付けるべきかわからない」「途中で挫折しそう」と不安を感じる方もいるのではないでしょうか。
特に働きながら合格を目指すエンジニアにとっては、限られた時間のなかで効率的に学習を進める工夫が欠かせません。学習の順序や方法を誤ると、時間とモチベーションの両方を失う可能性があるためです。
ここでは、CCIE合格に向けて有効な学習ステップと、学習継続のための工夫について紹介します。
同一分野のCCNPを取得し負担を減らす
CCIEを目指す際の第一歩として推奨されるのが、同一分野におけるCCNPの取得です。
CCNPは中級レベルの資格であり、その出題範囲にはCCIEと重なる項目も多数存在します。事前にCCNPを習得して基礎知識を整理しておくことで、CCIEの学習負担を大幅に軽減できます。
特に、ネットワークの基本的な構成やトラブルシューティングの基本概念は、両資格に共通する重要スキルです。
CCNPの学習を通じて知識に抜けがないかを確認しながら、実践的なスキルも同時に強化できます。
オンラインスクールの利用

CCIEは独学でも対策可能ですが、範囲の広さやラボ試験の実技対策を考慮すると、学習効率には限界があります。
そこで活用したいのが、CCIEに特化したオンラインスクールや有料の学習プログラムの利用です。
多くのオンラインスクールでは、体系的なカリキュラムに加えて、仮想ラボ環境や模擬試験も提供されています。これにより、実際に手を動かしながら知識を定着させることが可能です。
講師のサポートや質問対応がある講座では、つまずきやすいポイントを早期に解消でき、独学よりも遥かに高い学習効率が期待できます。
コミュニティに参加し聞いてみる

CCIEのような難関資格の学習を継続するには、モチベーションの維持が極めて重要です。そのうえで大きな助けになるのが、同じ目標を持つエンジニア同士のつながりです。
オンライン、オフラインを問わず、CCIEを目指す方が集まる勉強会やコミュニティに参加するのは有効な手段といえるでしょう。
新しい試験傾向や学習方法を共有できるだけでなく、困難に直面した際の乗り越え方を相談できる場にもなります。
一人で学習を続けると孤独を感じやすく、モチベーションの低下を招くこともありますが、仲間の存在は大きな支えになります。
またすでにCCIEを取得した方の体験談を聞ける場では、実際の受験準備の流れや試験当日の注意点など、実践的なアドバイスを得ることも可能です。
CCIE取得後の年収の目安

CCIEは、ネットワーク分野で上位の資格の一つであり、取得によって年収が大きく変化する可能性があります。
実際、転職市場やフリーランス案件において、CCIE保有が高年収の条件として明記されている求人も存在します。
例えば、正社員エンジニアの場合、CCIE未取得のネットワークエンジニアの平均年収は4,000,000円〜6,000,000円程度です。一方、CCIE取得者は7,000,000円〜10,000,000円台のオファーを受けることもあり、収入面での影響はとても大きいです。
特にマネジメント経験や大規模ネットワーク設計の実績がある場合、さらに高い評価を得られる傾向があります。
フリーランスの場合も、CCIE保有者は月額800,000円以上の高単価案件に参画しやすくなり、自分の市場価値を示しやすくなる点が魅力です。
特に、ネットワーク設計や構築フェーズの上流工程では、CCIE保有がクライアントの信頼を左右する要素となることもあります。
もちろん、資格取得だけで年収が即座に上がるとは限りません。しかし、CCIEを取得することでキャリアの選択肢が広がり、年収アップに直結するポジションへの道が開けます。
エンジニアが年収アップを目指すなら、報酬の還元率が高い環境を選ぶことが重要です。
私たちテクニケーションは、単価給与連動制を採用し、会社間の案件単価に応じてエンジニアの報酬が連動して増加します。
また、案件単価をエンジニアに透明に開示しているため、自分の市場価値を正しく把握し納得感を持って働けるのが大きな強みです。
さらに、難易度の高い案件もベテランメンバーのチーム体制で支援し、安心感をもって挑戦できる環境を整えています。
CCIE資格を活かし、着実に年収を上げたい方は、ぜひテクニケーションのカジュアル面談にお気軽にご相談ください。
CCIEを取得するために心得ておきたいこと

CCIEの合格を目指すには、学習計画やテキストの選定以上に、取り組む際の心構えが重要です。
難関資格であるため、日々の取り組み方や意識の持ち方が合否を左右します。
ここでは、CCIEに向けた学習を継続するために、事前に意識しておきたいポイントを整理します。
学習時間を意図的に設ける
仕事や私生活と並行して学習する場合、時間を確保できないまま一日が終わることもあります。そのため、あらかじめいつ、どれくらい学習をするかを明確に決めておくことが重要です。
出勤前や昼休憩、夜の1時間など、無理のない時間帯を日課にすることで学習の習慣が定着しやすくなります。
さらに、週ごとの学習テーマや月単位の進捗目標を設定することで、達成感が得られ、モチベーションの維持にもつながります。
長期的な学習を前提とし、自分に合った継続できる仕組みを工夫して取り入れることが大切です。
CCIEに挑む理由やいつまでに合格するか決める

モチベーションを維持するためには、CCIEを取得する目的を明確にしておくことが有効です。
目的が明確であれば、学習につまずいた際にも立ち戻る指針となります。
期限を設けずに学習を続けるのではなく、半年後に筆記試験に合格する、1年以内にラボ試験まで完了させるなど具体的なゴールを設定することも重要です。
明確な期限を設けることで、日々の学習にメリハリと集中力が生まれます。
英語学習も同時に行う
CCIEの試験は筆記、ラボともに英語で出題されるため、技術的理解だけでなく英語読解力も合格には欠かせない要素です。
特にラボ試験では長文の指示文や設問を正確に読み取り、迅速に対応する力が求められるため、技術英語の慣れが合否を左右します。
ただし、TOEICや一般的な英会話のような汎用英語力は必須ではありません。
まずは、Ciscoの公式ドキュメントや海外の技術フォーラムを日常的に読む習慣をつけることから始めましょう。
CCIEの取得メリット

CCIEは、Cisco認定資格のなかでも上位に位置づけられる難関資格です。
そのため、取得によって得られるメリットは大きく、キャリアアップや年収向上に直結する可能性があります。
ここでは、CCIEの取得で得られる具体的な利点を紹介します。
高度な知識やスキルが身に付く

CCIEを取得する過程では、技術知識の暗記にとどまらずネットワークの設計や構築、運用、トラブル対応などの実務レベルのスキルが必要です。
そのため、合格までの学習過程を通じて、深い理解と応用力を備えたエンジニアへと成長できます。
また、近年ではSDNやネットワークの自動化といった新技術への対応も求められており、試験対策そのものが市場で求められるスキルの習得につながります。
CCIEの取得は単なる資格取得にとどまらず、実務で即戦力となる高度な技術力の証明でもあります。
私たちテクニケーションでは、案件選択制を導入し、CCIEの取得を目指すエンジニアが自分のスキルやキャリアプランに合った案件を選びながら、高単価案件に挑戦できる環境を提供しています。
さらに、会社間の単価を透明に開示することで納得感を持って働けるほか、チーム制によりベテランエンジニアのサポートも受けられます。
キャリアの次のステージを目指すなら、ぜひテクニケーションのカジュアル面談でご相談ください。あなたの成長と成功を全力でサポートします。
IT系の会社に入社しやすい

CCIEは、国内外のIT企業で即戦力を証明する資格として高く評価されています。
特にインフラや通信分野を専門とする企業では、CCIE保持者がネットワークエンジニアとして即戦力と見なされるケースが多くあります。そのため、書類選考や面接時における優位性は大変大きいです。
外資系企業や大手SIerでは、特定の職種に応募する際にCCIEの取得が必須条件となっていることもあります。
このため、CCIEを保有しているだけで選考を通過しやすくなることもあります。
このように、CCIEは単なるスキル証明を超え、キャリアの可能性を広げる重要な資格です。
資格手当を受け取りやすい
企業によっては、CCIEのような難関資格を保有する社員に対し、月給とは別に資格手当を支給していることもあります。
これは、専門性の高い人材を評価し、自社に定着させるための制度の一つです。
特にインフラ系や通信分野に強い企業では、CCIEの保有者に月額10,000〜50,000円前後の資格手当が支給されることもあります。
また、資格取得にかかる受験料や教材費を補助する制度を設けている企業もあります。このような制度を活用すれば、費用負担を抑えつつ、効率的にスキルアップを図れます。
難易度の高いCCIEを取得するなら

CCIEは、ネットワークエンジニアとしての専門性と実務力を証明する、とても価値の高い資格です。
難易度の高さから敬遠されがちですが、正しい準備と継続的な努力を重ねれば、十分に達成可能な目標です。
この記事では、CCIEの試験内容や合格のための学習法、取得後のキャリアや年収の変化、さらに資格取得による具体的なメリットについて解説しました。
スキル向上や収入アップ、専門性の高い領域で活躍したい方にとって、CCIEは大きな武器になります。その取得は、そうした目標を現実に変える力強い一歩となります。
しかし、独学での挑戦や学習の継続には不安が伴うこともあります。そのような場合には、学びながら成長できる環境を選ぶのも一つの選択肢です。
テクニケーションでは、CCIEのような高度な資格を目指すエンジニアが、無理なく案件をこなしながら業務を継続できる環境を整えています。案件の選択制やチーム体制、スキルアップ支援など、実力を高めるための制度が充実しています。
「自分に合った学習ペースでスキルアップを目指したい」とお考えの方は、ぜひ一度テクニケーションのカジュアル面談で、今後の働き方やキャリアをご相談ください。
無理のない学習で、しっかりとしたスキルアップをともに目指していきましょう。