Microsoft Azure認定資格の難易度|資格の種類や難易度、勉強法について解説

近年では、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進に伴い、Azureのスキルを持つ人材へのニーズが急速に高まっています。
こうした背景のもと、Azureに関する知識や実務能力を客観的に証明できるMicrosoft Azure認定資格への注目が集まっています。
本記事では、Azure資格の特徴や種類、難易度について、そして効率的な勉強法や合格のコツについて詳しく解説します。これからAzure資格の取得を目指す方や、どの資格を選べばよいか迷っている方の参考になれば幸いです。
目次
Microsoft Azure認定資格の特徴

Microsoft Azure認定資格は、Microsoft社が提供するクラウドプラットフォームAzureに関する知識やスキルを証明するための資格です。
業務での活用が前提となっているため、実務で求められる知識を体系的に身につけることができます。
また、以下のようにレベルや目的に応じた試験が用意されており、幅広い層に対応しています。
- 初学者向けの基礎資格
- 開発・データ・AIなど分野別の中級資格
- 専門性の高い上級資格
初心者から上級エンジニアまで、スキルに応じて段階的に学習や取得ができる仕組みです。
近年では、ITエンジニアに限らず、ビジネス職やデータ分析職にとっても有効なスキルセットといえます。社内のDX推進やIT活用の加速においても、資格取得者が重宝されやすいです。
Microsoft Azure認定資格の種類

Microsoft Azureには多くの認定資格が用意されており、初心者から上級者まで幅広く対応しています。しかし「どれから受けるべきかわからない」「自分の業務にどれが関係するのか判断できない」と悩む方は少なくありません。
代表的なAzure資格について、概要や対象者、取得のメリットをわかりやすく紹介します。自分の立場やスキルに合う資格を判断する手助けになるはずです。
AZ-900
AZ-900は、Azure認定資格のなかでも、基礎的な内容を扱う入門レベルの資格です。
- クラウドコンピューティング(インターネット経由でサーバー、ソフトウェアなどのITリソースを必要な時に必要な分だけ使える仕組み)の基本概念
- Azureの主要なサービス
- セキュリティ
上記内容について浅く広く問われやすいです。
対象者は、Azureをこれから学びたい初心者や、エンジニア以外の職種(営業や企画、経営層など)も含まれます。実務経験は不要で、IT未経験者でも取得しやすいのが特徴です。
Azure全体の仕組みを理解することは、より上位の資格に進む際の土台となるため、初めの一歩として受験する方が多い資格です。
DP-900
DP-900は、Azureにおけるデータサービスの基礎知識を問う資格です。
- リレーショナルデータベースの違いや特徴
- ビッグデータの処理方
- Azure上で利用できるデータ分析サービスなど
本資格では、幅広いデータ関連のトピックをカバーしています。クラウド上でデータをどのように保存や処理、可視化するかを学べる構成となっており、データに強い人材になるための第一歩となる内容です。
データアナリストやデータエンジニアを目指している方や業務でデータ分析やレポート作成を行うビジネス職の方におすすめの資格です。
AI-900
Azureが提供するAIサービスや、AIに関連する基本概念を学べる資格です。
- 自然言語処理
- 画像認識
- 機械学習などのトピックなど
上記の内容を広く扱い、AIとは何か?という根本的な理解を目指します。
AIの基礎を学びたいビジネスパーソンや、AIに関心のある初学者です。エンジニアに限らず、プロジェクト企画やAI導入を検討している職種にも適しています。技術的な前提知識は不要で、AI活用の第一歩を踏み出したい方にもぴったりの資格です。
AZ-204

AZ-204は、Azure環境でアプリケーションを設計や開発、デプロイするスキル((開発したアプリ、システムを実際に動かす環境に配置して使える状態にするスキル)を問う中級資格です。
- REST API
- Azure Functions
- 認証
- アプリのパフォーマンス管理など
AZ-204では、実務レベルの知識が求められます。
主にアプリケーション開発に携わるエンジニア向けで、JavaScriptのプログラミング経験がある方が前提です。コンテナ技術やCI/CD、セキュリティ対応についても問われるため、開発者としての総合力を証明できます。
AI-102
AI-102は、AzureのAI機能を活用したソリューションを設計や実装する力を問う資格で、AI-900の上位に位置づけられます。
- 機械学習モデルの構築
- Cognitive Servicesの統合(AI機能をアプリやシステムに組み込んで、処理を続行すること)
- 責任あるAI設計など
より実践的かつ、高度なスキルが求められる資格です。
AIエンジニアやAI開発に携わるプロジェクトメンバーが対象です。実装スキルに加えて倫理的配慮や運用観点も含めた包括的な能力を証明できます。
AI導入を具体的に進めたい組織や開発現場での評価も高く、AIキャリアの次のステップとしても有効です。
AZ-400

AZ-400は、開発と運用を橋渡しするDevOps(デプオプス)の専門スキルを問う上級資格です。
- CI/CDパイプラインの構築
- IaC(Infrastructure as Code)
- 監視とテスト自動化など
ソフトウェア開発のライフサイクル全体を、効率化するための知識が網羅されています。
DevOpsエンジニアやSREや、チームリーダーなどが対象者です。プロジェクト管理や、組織全体の効率化を図りたい方にもおすすめです。
DP-420
DP-420は、Azure Cosmos DBを中心としたクラウドネイティブアプリケーションの設計や実装スキルを評価する上級資格です。
- 分散データベースの設計
- スケーラビリティ(データ量増加に応じて性能や機能を拡張できること)
- 可用性の確保
- パフォーマンスチューニングなど
この資格では、高度なデータ設計能力が問われます。
対象者は、クラウドアーキテクトやバックエンドエンジニア、データベースエンジニアなどです。NoSQLや、マイクロサービスアーキテクチャに関する実践経験がある方向けでもあります。
Microsoft Azure認定資格の難易度

Azureの認定資格に興味はあるものの「なんとなく難しそう」「自分に取れるだろうか」と不安に感じる方も少なくありません。
そのため、まずはAzure認定資格の難易度を3つのレベルに分けて解説します。「自分でもまずは初級から始められる」という安心感を得られ、資格取得への一歩を踏み出すきっかけになるはずです。
初級資格
初級資格は、「Azureをこれから学びたい」「クラウドに触れるのが初めて」という方を対象に設計されています。
クラウドの概念やAzureの基本的な機能、データやAIに関する基礎知識などが問われます。試験範囲も広すぎず、技術的な深掘りは少ないため、IT未経験者やビジネス職の方でも十分に合格可能なレベルです。
勉強時間は一般的に20〜30時間程度が目安とされ、書籍や公式学習サイトを活用すれば独学でもしっかりと合格を目指せます。
「資格取得の成功体験を得たい」「Azureに興味があるけれど自信がない」という方には、まずこの初級資格からのチャレンジがおすすめです。
中級資格

中級資格は、Azureの特定分野に関して実践的なスキルを有することを証明するレベルです。
中級レベルでは実務での利用を前提とした設問が増え、プログラミングや開発環境、API操作、セキュリティといった専門的なトピックが登場します。
学習時間の目安は40〜80時間程度で、自己学習に加えてハンズオン形式のセミナーや模試、検証環境の構築など実践を交えた勉強が必要です。
ある程度ITに関わった経験がある方や「将来的にクラウド開発・AI導入の主担当になりたい」と考える方は、このレベルを目指すとよいでしょう。
上級資格
上級資格は、Azureの高度な専門スキルの設計や管理の適切化といった全体像を把握する力を証明する資格です。
このレベルでは、Azureを用いた大規模開発や組織横断プロジェクト、クラウドネイティブ設計など専門職としての深い理解と判断力が問われます。
想定される学習時間は100時間以上、さらに実務経験やプロジェクト経験がないと対応が難しい内容が多く、IT上級者やクラウドリードエンジニア向けの難易度になります。
私たちテクニケーションでは、資格取得支援制度を通じて、上位資格への挑戦を後押ししています。
また、案件選択制により、クラウド領域の専門性を活かせる案件を自由に選ぶことが可能です。Azureを中心とした先端案件や、マネジメントに関わるプロジェクトも豊富にご用意しています。
さらに、上級スキルを活かして、案件のリーダーのステップアップも目指せます。
クラウドエンジニアとしてさらに上を目指したい方は、ぜひテクニケーションのカジュアル面談でご相談ください。
Microsoft Azure認定資格合格までの勉強法

Azure認定資格に挑戦するうえで、多くの方が直面するのが「どうやって勉強すればよいのか」という問題です。
特にクラウドやAIに初めて触れる方にとっては、専門用語や幅広い試験範囲に不安を感じることも少なくありません。
レベルに応じた学習スタイルを選び、自分にあった方法で無理なく資格取得を目指しましょう。
セミナーに参加する
Azure資格の学習において、初心者や独学が不安な方に適しているのがセミナー形式の学習です。
Microsoftや外部のトレーニング企業が主催する、公式セミナーやウェビナーではAzureの概要から実践的な操作まで学ぶことができます。
初級資格では、1日完結型の短期講座も用意されており、学習のペースをつかむのにおすすめです。
中級以上の資格では、ハンズオン形式の演習付きセミナーも多く開催されており、実務レベルのスキル習得に直結します。参加費用はかかるものの、独学よりも理解度が高まりやすく、学習時間を短縮することが可能です。
書籍を活用する

体系的に知識を整理したい方や、繰り返し読み返して学びたい方には書籍での学習がおすすめです。市販のAzure試験対策本は、試験範囲に沿って要点がまとめられており、効率よく習得できます。
初級資格では、初心者向けの図解や用語解説が豊富な書籍が多く、ITに不慣れな方でも楽しく学びやすいです。
中上級資格では、やや専門的な内容が増えます。試験に出る機能や設定項目をピンポイントで整理してある書籍も多く、試験直前の総仕上げにも活用できます。
公式ドキュメントやMicrosoft Learnを利用する
Microsoftが提供する無料の学習プラットフォームMicrosoft Learnは、Azure資格の取得において信頼性の高い情報源です。試験ごとに学習パスが用意されており、対話型の学習形式で知識を深めることができます。
初級から中級レベルでは、仮想環境を使ったハンズオン形式の構成が豊富に用意されており、手を動かしながら学習できる点が魅力です。
「まずは無料で始めたい」「信頼できる情報から学びたい」という方は、Microsoft Learnの活用からスタートするとよいでしょう。
Microsoft Azure認定資格合格のコツ

Azure資格の学習を進めていると、「インプットはできてきたけど、試験に受かる自信が持てない」「どのタイミングで受験すべきか迷う」といった悩みが出てきます。
知識の習得だけではなく、実際の試験に合格するための戦略やコツを知っておくことは、合格率を高めるうえでとても重要です。
初級から上級問わず共通して使える、Azure資格に合格するためのコツを紹介します。
自信のレベルに合わせたものを受験する
Azure資格は、スキルや業務内容に応じて初級から上級にわかれているため背伸びをせず、自分に合ったレベルからスタートすることが合格への近道です。
IT未経験者が、いきなり開発者向けの資格を目指してしまうと、学習範囲の広さに圧倒され途中で挫折してしまう可能性があります。
基礎資格であれば、用語や仕組みを理解するだけで合格ラインに届くケースも多く、成功体験を積むにはおすすめです。
まずは自分の知識レベルを把握し、段階的に挑戦するという意識が、継続的なスキルアップと合格の確率を高める大きなポイントとなります。
模試などで実践演習を行う
知識をインプットした後は、模擬試験を活用してアウトプット力を鍛えることがとても重要です。
Azureの資格試験は、ただ暗記しているだけでは対応できない応用力を問う出題が多いため、本番を意識した演習が効果的です。
市販の対策書籍やオンライン講座のなかには、模試が付属しているものも多く制限時間内で解答する訓練や、間違えた問題の復習を通じて理解を深めることができます。
過去問を利用する
Azure試験の内容は定期的にアップデートされるものの、過去に出題されたテーマや形式は繰り返される傾向があります。
そのため、過去問や書籍の問題集を活用することは、効率的な対策方法のひとつです。
特に試験直前の仕上げとして、過去問にチャレンジすることで「どのような視点で問われるのか」を体感でき、本番での動揺を防ぐことにもつながります。
テクニケーションでは、資格取得支援制度を活用して、受験に必要な参考書や問題集の費用を一部補助しています。
さらに、案件選択制により、資格取得後は学んだ知識を活かせる実務環境へステップアップが可能です。Azure関連の実務経験が積める案件も多数ご用意しており、習得したスキルを無駄にしません。
また、単価給与連動制により、取得した資格が報酬へと反映されるため、学習の成果を実感しやすい環境が整っています。資格を「持っているだけ」で終わらせず、「活かして稼ぐ」キャリアを目指しましょう。
試験対策からキャリア設計までを考えるなら、ぜひテクニケーションのカジュアル面談でご相談ください。
Microsoft Azure認定試験を取得するメリット

Microsoft Azure認定資格は、ただの知識試験ではなく、取得することで実務やキャリアに多くのメリットをもたらします。
資格の取得によって得られる具体的なメリットには、以下のようなものがあります。
- 転職市場での評価が高まる:履歴書に記入できスキルの客観的証明になる
- 社内での評価や役割が広がる:IT部門との連携やクラウド推進プロジェクトへ参加できる
- 実務で役立つスキルが身につく:Azureポータル操作やサービス構成の理解が深まる
Azure資格は取得して終わりではなく、実際の業務や将来のキャリアに直結する知識と経験を積みあげていける点が大きな魅力です。
特にMicrosoftが公式に提供する資格という信頼性の高さは、ほかのIT資格と比べても強力な武器になります。
Microsoft Azure認定資格で仕事の効率アップを図るなら

Azure資格は、持っているだけで満足するものではありません。実際に業務の中で活用することで、業務の質を高めたり、作業時間を短縮したりといった具体的な効率アップに直結します。
Azureの基本的な仕組みやサービス構成を理解しておくことで、誰かに頼らないとできなかった作業が自分の手でスマートに進められるようになります。
例えば、以下のような業務効率化が期待できます。
- Azureポータルで構築と管理ができるようになる
- 自社のシステムに適したサービス選定ができる
- AIや自動化サービスを活用し業務フローをシンプルに設計できる
資格取得後もMicrosoft Learnで、新しい機能や適切な手法を継続的に学ぶことができるため、常に新しい技術を実務に反映できるという強みもあります。
テクニケーションでは、資格取得によるスキル向上を資格取得支援制度で積極的にバックアップしています。
また、単価給与連動制により、スキルや成果が正当に報酬へ反映されるため、「努力しても給与が変わらない」といった不満とは無縁の環境が整っています。
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