Microsoft Azureエンジニアとは?必要なスキルや単価相場、将来性について解説

アイキャッチ画像

キャリアアップを図るSESエンジニアのなかには、Azure案件にチャレンジする方がいます。クラウドインフラの注目性やAzureの機能性の高さからプロジェクトの数が増加傾向にあります。

エンジニアの環境変化が予想される昨今、将来の成長を見据え、ニーズが伸びるAzure案件に取り組む方針はとても有効的です。高度な知見が求められる分、スキルを磨きながら成長を実感できる環境です。

本記事ではMicrosoft Azureエンジニアの必要なスキルや単価相場、将来性をSESエンジニアに向けて解説します。

Microsoft Azureエンジニアとは

パソコン作業をするビジネスマン


Microsoft AzureエンジニアはMicrosoft社が提供するクラウドインフラサービスAzureを使用した環境の構築やクラウドインフラの運用や保守を担う技術職です。

Azureの特徴はAIや機械学習関連のサービスが充実し、ハイブリッドクラウドの構築に向いた環境と呼べることです。またMicrosoft社のその他サービスと親和性が高く、Windows ServerやSQL Serverと互換性を保っています。

DXの進展が押し進められるなか、クラウドインフラに切り替える企業が増加傾向をみせ、Microsoft Azureエンジニアのニーズも比例的に上昇中です。

Azureはセキュリティの強固さも特徴でサイバー攻撃の危険性が増すなか、不正アクセスや情報搾取の被害防止のために導入する企業が増えています。

Microsoft Azureエンジニアの仕事内容

笑顔の男性ビジネスマン


Microsoft Azureエンジニアの仕事内容は、端的にいえばクラウドインフラの設計と構築、クラウド基盤上のシステムの運用です。

インフラエンジニアの一種として、開発や保守の現場で求められる役割は多岐におよびます。業務の詳細は次のとおりです。

要件に合わせたインフラ設計

ストレージの容量や処理速度、セキュリティ上の要件に適合したクラウドインフラを設計します。開発中の手戻りや本番環境に移行後のバグ、突然の稼働停止を防ぐために堅牢かつ柔軟性がある仕様が求められます。

Azureが提供するマイクロサービス群から要件に合う機能を選ぶ設計が基本です。組み合わせ方次第で利用料金に変動が生じるため、仕様決定の際はコストの観点が不可欠です。

インフラ設計においては、使いたいときに制限なく使用できる可用性や強固なセキュリティが重要な要素に掲げられます。

設計に沿ったインフラ構築

Microsoft Azureエンジニアは設計に沿って、必要な機器やサービスを選択してインフラ環境を構築する役割があります。

下記のような製品知識を駆使して設計書の内容を具現化します。

  • サーバー
  • ネットワーク
  • 仮想サービス
  • ストレージ
  • データベース


インフラの構築に重要なことは、再現可能性や効率化です。必要に応じてテンプレートや自動化ツールを取り入れ、短時間で質の高いクラウドインフラの実現を目指します。

Azureに備わっているAIや機械学習のサービス群の活用が迫られる場合もあります。

作ったシステムの運用

多くの場合、構築したクラウド環境に業務システムやアプリを設置してデプロイ(導入、反映)します。開発済みソフトウェアの運用保守は、Microsoft Azureエンジニアの重要な仕事です。

定期的な観測を通じて、モニタリングやパフォーマンスの改善、セキュリティの維持に努めます。また障害やインシデントの勃発時に速やかに対応して、元の状態に復旧することも重要な役目です。

Microsoft Azureエンジニアに必要なスキル

笑顔のビジネスマン


Microsoft Azureエンジニアに必要なスキルは次のとおりです。

  • クラウド関連スキル
  • 監視とトラブルシューティングスキル
  • DevOpsのスキル
  • ネットワークスキル
  • セキュリティスキル
  • OSとプログラミングスキル


スキルの詳細や仕事への役立て方、身に付け方を解説します。

クラウド関連スキル

クラウドの仕組みや特性に対する基礎知識、仮想サーバーをはじめクラウドリソースの知識が必要です。Azureの高度かつ複雑な機能をいち早く習得して、機能の拡充に柔軟にキャッチアップする際のベースになるためです。

もちろんクラウド全体だけでなく、Azureのサービス自体にも詳しくなければなりません。2024年時点でAzureの導入企業数は世界的に約100万社にも達し、今後も増加の一途をたどると考えられています。

監視とトラブルシューティングスキル

システムの安定的な稼働のための監視とトラブルシューティングスキルの習得が重要です。Azureのサービスや機能の理解を深め、プロジェクトの要件に合わせて使いこなす対応が求められます。

Azure Monitorはクラウド環境上のリソースの稼働状況を定常的に監視し、異常の検知時にアラートを発出するサービスです。

ほかにもログデータの収集や分析に役立つAzure Log Analytics、ネットワーク関連のトラブルシューティングを支援するAzure Network Watcherは習得したい機能です。

DevOpsのスキル

微笑む男性ビジネスマン


Microsoft Azureエンジニアは、開発と運用を組み合わせて各領域のエンジニアが協力体制を敷くDevOpsに関する知識が不可欠です。

外的な環境の変化に対応し、迅速なリリースと質の向上を両立させる効果が認められる開発手法です。

AzureのDevOps関連のサービスはアジャイル開発(柔軟な開発手法)専用の管理ツールAzure Boardsが挙げられます。タスクの追跡やバグの管理などチームの連携を推進します。

ほかにもクラウド環境のビルド(アプリ構築、実行環境)やデプロイ(公開、反映)の効率化に役立つAzure Pipelines、テストプランやテストケースの作成を通じて効率化に寄与するAzure Test Plansは有用です。

ネットワークスキル

Azureが提供する各種サービスを組み合わせて、セキュリティやパフォーマンスに優れたクラウド環境を実現させるスキルが求められます。

仮想ネットワークを構築してプライベートな通信を秘匿化(情報やデータを他人に知られないように隠すこと)するVirtual Network、VPNを介して安全性が高い通信環境を構築するAzure VPN Gatewayが代表的です。

ほかにもAzure ExpressRouteはデータセンターや他クラウド環境とのネットワーク接続を可能にして、大規模かつ堅牢なパブリッククラウド(インターネット経由で誰でも利用できるクラウドサービス)を作り出すサービスです。

システム要件を踏まえて必要なネットワークサービスを選択して、パフォーマンスとセキュリティの両面から信頼できるシステムを構築します。

セキュリティスキル

プログラムが映るパソコンの画面


Azureのセキュリティサービスに熟知し、セキュリティ管理の統合を推進するスキルです。Azure案件は大企業や金融業界など堅牢かつ安全性が高いシステムが求められるプロジェクトが増える傾向があります。

サイバー攻撃の手法は多様化し、新たな攻撃手法に迅速に対応し、セキュリティ強化に取り組む必要があります。セキュリティ水準の確保を目的として、Azureの高度なサービスを使いこなせる人材の市場価値は極めて高いといえるでしょう。

OSとプログラミングスキル

Azure案件に多く利用されるWindows ServerやLinux OSの知識が重要です。いろいろなプロジェクトに対応するため、Windows独自のコンポーネント(大きなシステムを構成する部品、機能のこと)やLinux固有のシェルスクリプト(コマンドを自動化するためにまとめて書いたファイルのこと)やパッケージ管理に理解を深める必要があります。

またNETやPython、Rubyといったプログラミング言語の知識やスキルは大変重宝します。要件に沿ったタスクの自動化やプロジェクトの自動化を行え、リソースのプロビジョニング(アプリやシステムが動くために必要な資源を事前に用意する、アプリを動かすための土台)やデプロイメントパイプライン(アプリの開発からリリースまでの流れを自動で一連化した仕組み)の取り入れが進むためです。

高度なプログラミングスキルを備えた人材は、作業効率の向上や管理に資するカスタムアプリケーションの開発も可能です。

Microsoft Azureエンジニアの単価相場

笑顔の男性ビジネスマン


Azure案件の単価は初心者向けが300,000〜500,000円、高度なスキルが求められる経験者向けの案件は700,000〜1,000,000円が相場です。

一般的なSESエンジニアの報酬単価と比べて高い傾向にあります。ニーズが高い領域で案件の母数が増加傾向のうえ、Azure案件は大企業のプロジェクトがほとんどなことが高単価になっている背景です。

テクニケーションでは、エンジニア一人ひとりが目指したいキャリアに合わせて成長することができる体制を整えています。

自由に案件が選べる案件選択制や、透明性の高い単価給与連動制を導入しています。これにより、スキルや実力に見合った報酬を得るため、やりがいを持ちながら仕事に取り組むことが可能です。

さらに、チーム制を採用しているため、大規模なプロジェクトや新たな挑戦に取り組みやすく、スキルアップの機会が豊富です。メンバーのなかには、経験豊富なリーダーもいるため、実務をしながら経験を積むことができます。

自身の成長を後押ししてくれるテクニケーションで、あなたの可能性を広げてみませんか?カジュアル面談にてあなたのお考えをお聞かせください。

カジュアル面談はこちら

履歴書はもちろん不要。今のメンバーも
みんな最初は雑談からでした。
ぜひお仕事以外にも趣味や
好きなことのお話で繋がりましょう!

Microsoft Azureエンジニアの将来性とキャリアパス

ノートパソコンを抱えたビジネスマン


長期にわたり市場価値の高いエンジニアになるためには、Microsoft Azureエンジニア以外にも目を向けると効果的です。

ニーズが高い領域の専門性を備えるとともに幅広いスキルセットをもつ人材は転職市場で引く手あまたです。Microsoft Azureエンジニアのキャリアパスに適した職種の概要を紹介します。

セキュリティスペシャリスト

Microsoft Azureエンジニアの活動で得たセキュリティスキルを活かして、セキュリティスペシャリストになる道です。国家資格の情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)は、サイバー攻撃の対応を先陣を切って担う専門職です。

セキュリティ関連の高度な知識を備えた人材の証明を得られるため、取得の意義は大いにあります。資格を重視する官公庁の機密性が高い案件に参画できる可能性を高めるでしょう。

セキュリティエンジニアやセキュリティコンサルタントとして、サイバー対策の撃滅に注力したい意向をもつ方は、情報処理安全確保支援士を狙うとおすすめです。

データエンジニア

データエンジニアは、社内データの分析や基盤の整備を担うデータサイエンス関連の職種です。ビッグデータを駆使したインサイトの抽出や新規事業の開発はさまざまな業界で活発化を迎えています。

データエンジニアのニーズは今後増大に向かう可能性は高く、キャリアパスを選択肢に含めるのは賢明です。

システムやアプリ開発の際に構築するクラウド環境のように、可用性や機密性を確保した基盤整備に励みます。データのフォーマットの統一や重複の削除、更新、修正も業務の範疇(はんちゅう)です。

AIエンジニア

アイコン


ディープラーニング(人工知能の一種で複雑なパターンを学習するのが得意)に代表される、機械学習の領域を扱うAIエンジニアになるキャリアパスです。Azureは、AIや機械学習関連のマイクロサービス群が充実したクラウドプラットフォームです。

多数のプロジェクトをこなしてきた方は、自然に上記の先進領域の動向や言語への理解が深まるでしょう。AIエンジニアは、業務システムやアプリの開発や運用を自動化するプラットフォームの構築を担当します。

AIモデルの学習やテストデータの定義、トレーニングに主体的な役割を担うポジションです。

クラウドアーキテクト

クラウドアーキテクトは、企業の戦略を踏まえたクラウド戦略の立案や環境の構築を手がける仕事です。

Microsoft Azureエンジニアは原則Azure関連のプロジェクトのみ担当しますが、クラウドアーキテクトは全社的な活動を担う意味でも上流工程のポジションです。

今後オンプレミスからクラウドサーバーに移行する企業はさらなる増加を迎えると予測されています。

事業活動で使用するデータ量は年数とともに増え続け、コスト管理や保存場所の確保に頭を悩ませる経営者は少なくありません。IT部署の重要な役職にクラウドアーキテクトを設置するケースが頻出する可能性が高いです。

Microsoft Azureエンジニアが年収を上げるコツ

笑顔の男性ビジネスマン


Microsoft Azureエンジニアは高年収を得やすく、スキルや案件しだいでは年収10,000,000円を超える方もいる仕事です。収入アップを目指して意識したい取り組みのポイントを紹介します。

Microsoft Azureのスキルを磨く

ネットワークやスケーラビリティ(負荷増減や拡張に対して柔軟に対応できる能力)、セキュリティの充実度は、Azureのサービスを駆使するスキルに左右されます。実務を通じて徐々に身に付ける方法が基本ですが、合わせて自己学習を行うとスキルアップに効果的です。

Microsoft社は、無料の学習プラットフォームMicrosoft Learnを提供しています。初心者から上級者まで自身の習熟度に応じた多様なコンテンツがあり、体系的にスキルの習得に励めます。

認定資格に取り組む

実務経験とともに資格の取得をアピールすると、案件参画時のオファー確度の向上が期待できます。

Microsoft社公式のAzure認定資格はFundamentals・Associate・Expertのほか、専門性を問うSpecialityから成り立ちます。専門知識を備えた信頼できる人材だと、履歴書や面接でアピールする際に有用です。

ただしMicrosoftの認定資格は難易度が高く、体系的な学習や実践を通じて、確実にスキルを習得することが推奨されています。

上流工程に参画する

MDM


年収を上げる方法として、上流工程に参画することもひとつです。上流工程では、クライアントとの交渉や要件定義、チームメンバーのマネジメントといった重要な役割を担います。

これらを行うには、Azureエンジニアとしての経験だけでなく、要件定義やマネジメントスキルといった高度な能力が求められます。そのため、求められるスキルが高い分、高単価であることが一般的です。

Azureエンジニアとして上流工程に関わることができれば、自身のスキルや経験もアップするため、より高単価な案件への参画が可能となりキャリアアップのチャンスが広がっていくでしょう。

そのためには、エンジニアの成長機会を後押ししてくれる企業を選ぶことも大切です。そのなかでも、エンジニアへの還元率が高い高還元SES企業を選ぶとよいでしょう。

私たちテクニケーションは、エンジニア一人ひとりのキャリアビジョンやスキルアップできる環境を整えている高還元SES企業です。

案件が自由に選択できる案件選択制を導入し、得意分野や挑戦したい分野へ参画できるよう提供しています。自身で選ぶことにより、やりがいをはじめ満足感や成長を得られやすいです。

またチーム制を採用し、ベテランリーダーより直接サポートやフォローしてもらえるため、経験が浅い分野の案件でも安心感を持って業務に臨めます。

「さまざまな案件に挑戦し、市場価値を高めたい!」「自分の可能性を広げたい!」とお考えの方は、ぜひ一度カジュアル面談にてお話をお聞かせください。

カジュアル面談はこちら

履歴書はもちろん不要。今のメンバーも
みんな最初は雑談からでした。
ぜひお仕事以外にも趣味や
好きなことのお話で繋がりましょう!

Microsoft Azureエンジニアとして働くなら

オフィスで働くビジネスマン


Microsoft Azureエンジニアは将来性が豊かで高年収が期待できる狙い目の職種です。現状に満足せず、さらなる成長を目指したいSESエンジニアのキャリアパスに適しています。

なかでも、エンジニアの成長機会をサポートするだけでなく、報酬還元率の高い高還元SES企業はエンジニアとしてのスキルや実力を伸ばすことが可能です。

私たちテクニケーションでは、高還元SES企業としてエンジニア一人ひとりの目指したいキャリアをサポートする環境を提供しています。案件選択制を導入することで、得意分野や成長したい分野を自身で選択できるため、成長や満足感を得られやすいです。

また、単価給与連動制を導入することで、スキルや能力に見合った報酬を得ることができます。単価はエンジニアに開示されるので、納得したうえで仕事を行うことが可能です。

成長やスキルアップをサポートしてくれる環境を提供しているテクニケーションで、自身の市場価値を高めていきませんか?まずは、カジュアル面談にて気軽にお話をお聞かせください。

カジュアル面談はこちら

履歴書はもちろん不要。今のメンバーも
みんな最初は雑談からでした。
ぜひお仕事以外にも趣味や
好きなことのお話で繋がりましょう!