AWS SAA合格を目指す学習法:現役エンジニアのリアルな勉強方法

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【導入】

クラウドサービスの需要が高まる中、AWS(Amazon Web Service)の知識は今やインフラエンジニアにとって必要不可欠なスキルとなっています。その中でも「AWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト(以下、AWS SAA)」は、AWSの基礎から設計・実装までを問う代表的な資格として、多くのエンジニアが受験を目指しています。

私自身、未経験からインフラエンジニアとしてキャリアをスタートさせ、一年半余りで実務と並行して、AWS SAAの合格を目指しました。
本記事では、その経験を基に「どのように学習を進めたか」「何を重視して勉強すれば良いか」「実務と試験対策のバランスをどうとったか」など、現場感のあるリアルな学習法を共有します。

【本文】

❶.AWS SAAはどんな試験か?

AWS SAA(正式名称:AWS Certified Solutions  Architect-Associate)はAWS上でのシステム設計の基本スキルを問う試験です。

試験内容は次のように分かれています。

セキュアなアーキテクチャの設計(30%)

回復力のあるアーキテクチャの設計(26%)

高パフォーマンスアーキテクチャの設計(24%)

コスト最適化されたアーキテクチャの設計(20%)

つまり、「この要件を満たすには、どのAWSサービスをどのように組み合わせればいいか?」といった実務に近い判断力が問われる試験です。

❷.最初のステップは「全体像の理解」

AWSに触れた事がない段階でまずやるべきことは、「サービスの名前をざっくり把握すること」です。

最初は細かい設定画面を見ても混乱するので、私は以下のように学習を進めました。

⭐️「BlackBelt資料(公式スライド)」で概要をつかむ

AWS公式が提供する日本語のスライドは、初心者でも読みやすく、実際の使用例と共にサービスの役割が紹介されています。

⭐️Udemyで動画学習

高評価のSAA対策講座(例:SAA-C03)を1.5倍速で流し見して、「このサービスはこのために使うんだ、こうやって使うんだな」と感覚をつかみました。

⭐️図解で覚える

Cloud CraftやNotionなどでサービス間の関係を図で整理。EC2⇄RDS⇄ S3など、構成のつながりを可視化すると、記憶に残りやすくなります。

❸.手を動かして覚える:模擬環境を活用

AWSの学習で一番重要なのは、実際に操作して「体で覚える」ことです。
私は無料枠を活用して以下のような構成を何度も作成しました:

EC2でWebサーバを立て、S3と連携

VPCを自分で設定し、サブネット・NATゲートウェイなどを設定

IAMユーザーを使い分けて、アクセス制御を実践

Auto ScalingとELBで高可用性構成を試す。

ここで重要なのは、手順をなぞるだけでなく「なぜこの構成にするのか?」を理解しながら進めること。
これは、試験だけではなく実務でも非常に役立つ視点です。

4.問題演習で弱点を発見

AWS SAAの問題は、いずれも選択肢が「どれも正しく見える」ように設計されています。これに慣れるために、私は次のように問題演習を繰り返しました。

⭐️Udemyの模擬試験コースを3周

正解だけではなく、「なぜ他の選択肢が間違っているか」まで、解説を読み込むようにしました

⭐️「みんなの学習帳(SAA対策まとめサイト)」を活用

有志が作成した学習ノートや過去問まとめは、現場での実務経験がない人にも役にたちます。

⭐️自作の誤答ノートを作成する

間違えた問題とその理由をメモに蓄積し、試験直前や隙間時間などに見返すようにしました。

⒌モチベ維持と時間確保の工夫

働きながら資格勉強を進めるには、「無理なく続ける工夫」が欠かせません。

私の場合、以下を徹底して行っています。:

🚃:通勤中にYoutube上の解説動画を視聴

🥱:30分程度の学習を2回程度行い、分割することで集中力を保つ

📱:SNS等で進捗を報告して自分にプレッシャーをかける

こうすることで、約2ヶ月で受験レベルまで到達できました。

【まとめ】

AWS SAAは、ただの「知識系の資格」ではなく、実務力を測るアーキテクト系試験です。

その分、しっかりと準備すれば現場でも通用するスキルが身につき、自信にもつながります。

私のように、未経験からインフラエンジニアとしてキャリアを築いた人間にとって、AWS  SAAの学習は「インフラの全体像を掴む」上で最高のトレーニングになりました。

これから学習を始めるみなさんも、ぜひ「サービスの理解」→「構築の実践」→「問題演習」のサイクルを意識しながら、自分にあった学習法で取り組んでみてください!

そして、何より大切なのは、「合格のその先」にある現場で活かせる力を意識することです。
資格はゴールではなく、スキル向上、キャリアアップの通過点です。

AWSの世界は広く深く、その第一歩として、SAAの学習は必ずみなさんの力になります。