プロジェクトを円滑に進める:関係者との「認識合わせ」の重要性(案件面談と参画後の行動について)

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1.案件面談について

◆自身の経歴・スキル説明は経験した案件数に関係なく10分以内で話せるよう事前にまとめておく
現場の面談の相手(客先)は会社採用面談と同様、複数人のエンジニアと面談するケースが多い。
したがって、出来るだけ短時間で(現場の方針によっては長時間)要点だけ抑えて現場に必要な人材か
判断したいのが本音である。
しかし、現場の面談者(自身)は案件に参画したい熱意が強いが故に、経歴・スキル説明をスキル(経歴書)シートの記載内容を全て話してしまうことがある。現場の面談者(自身)が良かれと思って取った行動が、
現場の面談の相手(客先)にとってはマイナスなイメージ(例えば案件に関係ない経歴説明、一案件あたりの説明が長すぎる等)として受け取ってしまうリスクがある。 対策案として下記のポイント意識して面談に臨むと良い。

・本案件と関連性の高い経験した案件を2~3件に絞る

・その案件で扱っている機器に触れた経験があればどこまで対応出来るか簡潔にまとめておく

上記の点を面談前に意識しておくと良い

◆スキル(経歴書)シートに記載されていない事に関しての質問は正確かつ正直に回答する
面談経験や現場経験の少ないエンジニアにありがちなケースが、質問に対して瞬時に回答出来なかったり少しの経験をあたかも多く経験したかのように誇張して話してしまう事がある。
仮にも参画出来たとして、スキル面のミスマッチによりエンジニアの作業負荷の過多、作業ミスが多い、
一作業に割く時間が多い等で最悪短期間で現場をクビになってしまうケースがある。現場としても採用しても新たに別のエンジニアの面談をしなければならなくなり、本来発生しない工数を割いて結果的に両者にデメリットが生じてしまう。また、質問に対して瞬時に回答出来ない場合は自己処理が出来ない、
コミュニケーション不足等のマイナスに捉えられてしまう。そう言った事態を回避できるよう、スキル(経歴書)シートに記載されていない事に関しての質問に対しては経験が少しあれば正確かつ正直に、
無ければ無いと回答することが望ましい。プラスαで言えば、経験が無い場合は無いで終わるのではなく
経験は無いが参画前に必要な知識は自身で調べたり参画後は対応できるよう勉強も含めて自身の
スキルに出来るよう努める等の意志を面談時に伝える。 そうすると、現場の面談の相手(客先)の印象が
良くなるので可能であれば積極的に利用したい。

◆どんなに緊張していてもハキハキ話す+笑顔は忘れずに
こちらに関しては案件面談に関わらず、常に実行できていれば現場の面談の相手(客先)の印象が良くなる可能性が高いので積極的に実行していきたい。

◆質問は最低2~3個程度用意しておく
上記の点を挙げた意図としては、質問があれば現場の面談の相手(客先)の印象としては参画意欲がある、前向きに検討しているといったプラスに捉えられるので最低2~3個程度質問は用意しておきたい。
質問の内容としてはどの現場でも流用可能なものが理想的である。 例は下記の通りとなる

※事前に説明があれば重複する質問は避ける

・現場参画メンバーの年齢層や現場の雰囲気について

・何人体制プロジェクトなのか

・困った時の問い合わせ先の確認

・どのメーカーの機器を主流で扱っているのか

2.案件参画後の行動について

◆案件の責任者、エスカレーション先(勤怠連絡、業務内容に関しての質問先)は初日に確認する
上記の点については、業務を行う上で必須の確認事項なので初日に把握しておきたい。

◆現場の資料(構成図、config、設計書)の格納先は初日に確認する
現場の状況によって様々であるが、ほとんどの現場は現状機器の資料(構成図、config、設計書)が指定の場所に格納されているので初日に確認しておきたい。把握出来ていないと、業務に支障が出てしまい
兼ねないので作業前に確認する。

◆疑問点、不明点はすぐに質問するのではなく、一旦自身で調べた後に質問する
場数を踏んでいるエンジニアであれば無意識に行っている行動の一つではあるが、場数をあまり踏んでいないエンジニアに関しては常時出来るとは限らない。何故かというと、極端に忙しい現場では質問したい時に出来ないケースが多々ある。前者のエンジニアは質問が出来るまでにどこまで理解しているか事前に確認し、その中で調べても特にわからない点に絞って質問することが多い。
そうすることによって、質問時に円滑かつ短時間で解決出来るといった効率化を図れる。
それに対して後者のエンジニアは質問時に何がどこまでわからないか把握出来ておらず、いざ質問した時に回答者が状況によってはヒアリングして時間を多く割いてしまう場合がある。
よって、回答者の時間を多く奪うだけでなく現場全体に遅延を起こしかねないといったリスクが発生する可能性がある。

◆休暇連絡は事前に分かっている際は分かった時点で早めに連絡する+報連相は怠らない
エンジニアとして以前に社会人として必須である。過去に所属していた会社の同僚に無断欠勤、急遽欠勤(病欠、忌引き等は除く)報連相がない等で客先からクレームがあり、結果的に現場をクビになってしまったということを聞いた。キャリアに関係なくこういったエンジニアが一定数存在しているようだ。
当たり前のことが出来ていないことによって、自身の経歴に傷を付けマイナスのキャリアになってしまうのでこういった基本的なミスは未然に防ぎたい。

◆コミュニケーションはマメに取るように心掛ける
2019年~2022年頃に発生したコロナウイルス流行に伴い、リモートワークが業界で一時期に拡大した。リモートワークではTeams、Webex、Zoomといったコミュニケーションツールを主に使用しコミュニケーションを取っていく。対面とは違い、気軽にチャットでやり取り出来るので人によってはコミュニケーションを取りやすくなったであろう。                                          しかし、ある人は勤務開始、終了連絡以外に全くコミュニケーションを取らないエンジニアもいるそうだ。対面とは違い勤務姿が見えないので、客先によってはサボっていると誤解される場合がある。
そういった誤解を招かぬよう、適度にコミュニケーションを取れば上記のような誤解は避けられる。
ここでいう適度なコミュニケーションとは下記の通りとなる。

※筆者の体験談に基づいて記載

・定期的に行われているミーティングがあれば、なんでも良いので発言をする(議題前後に余裕があれば雑談をする)

・チームメンバーが発言したことに対しては必ずスタンプやチャットで反応する(誰宛か分からずスキル面に関しての質問について回答できない場合には適任者を案内する)

・質問に対して回答があればスタンプではなく、なるべくメッセージで返信する。