バージョン管理はGitで決まり!

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Gitについての理解を深めよう

プロジェクトでチーム開発を進めるうえで、今や欠かせない存在となっているのが「Git」です。
正直なところ、これまでなんとなく使いながら業務をこなしてきた、という方も多いのではないでしょうか。私自身もその一人です。

でも、今後もGitを使い続けていくなら、やっぱりちゃんと理解しておいた方が良いはずです。
そのほうが業務の効率も上がりますし、自分の知識としてもしっかり役に立つと思います。

そこで今回は、「Gitってなんか使ってるけど、正直よくわからない……」という方でも、少しずつ理解を深められるように、ポイントをわかりやすく整理してみました。


◆ Gitとは?

Gitは、ファイルの変更履歴を記録・管理するためのツールです。
たとえば、書類やプログラムを編集していて「やっぱり前の状態に戻したいな」と思ったときや、「この部分、誰がいつ変更したんだろう?」と確認したいときにとても便利です。

複数人が同じプロジェクトで作業していても、変更が衝突しないように管理してくれるのも大きな特徴です。
こういった仕組みは「バージョン管理システム」と呼ばれています。


◆ Gitでできること

  • 昔のバージョンから今のバージョンまで管理できる
     Gitはファイルの変更をすべて記録してくれます。
     「いつ」「誰が」「どんな変更をしたか」をあとから簡単に確認できます。
     わざわざファイル名を「v1」「v2」などに変えたり、コピーして保存する必要はありません。
  • 間違えてもすぐに戻せる
     うっかりミスしても安心。
     Gitが履歴を残しているので、すぐに前の状態へ戻すことができます。むずかしい操作は不要です。
  • チームでの作業がスムーズになる
     ネットを通じてチームの変更内容を共有できるので、ファイルをメールでやり取りしたり、名前を変えて保存する手間が省けます。
     きれいに整理された状態で共同作業ができるのが魅力です。
  • 便利な機能で開発がはかどる
     Gitには、変更の記録・確認・共有といった機能が豊富に備わっていて、チーム開発をしっかり支えてくれます。
     コマンドも比較的シンプルで、覚えるとかなり便利です。

◆ リポジトリとは?

リポジトリとは、Gitがファイルの変更履歴を記録するための入れ物のようなものです。
たとえば、自分が作っているアプリやWebサイトのプロジェクト全体をひとつの「箱」として管理するイメージです。
この箱の中で、「いつ・誰が・どこを・どう変えたか」をGitがすべて記録してくれます。

  • ローカルリポジトリ:自分のPC内にあるリポジトリ。個人で作業するための場所。
  • リモートリポジトリ:GitHubなどのWebサービス上にあるリポジトリ。チームで共有して使います。

◆ Gitの基本操作

  • add
     ファイルの変更を「これ記録してね」とGitに伝える作業。履歴を残すための下準備です。
  • commit
     addで準備した変更をローカルリポジトリに記録します。誰が・いつ・何を変更したかをしっかり保存。
  • push
     ローカルの変更内容をリモートリポジトリにアップロードします。他のメンバーと共有できます。
  • pull
     リモートリポジトリの最新情報をローカルに取り込む操作。他の人の変更を自分の環境に反映できます。
  • clone
     リモートリポジトリを丸ごとコピーして、ローカルに持ってくる作業。履歴も一緒にダウンロードされます。

◆ その他の重要な機能

  • branch(ブランチ)
     作業の分岐点のようなもの。メインの作業とは別に新しい作業用の道筋を作ることで、同時並行の開発が可能になります。
     これを「ブランチを切る」と呼びます。
  • merge(マージ)
     別ブランチで行った作業をメインのブランチに統合する作業。
     同じ場所を複数人が編集していた場合には「競合(コンフリクト)」が発生し、どちらの内容を残すか選ぶ必要があります。

◆ Gitの基本的な流れ

bash

コピーする編集する

git add ファイル名   # 変更をステージに追加  

git commit -m “コメント”  # 変更内容を記録  

git push           # リモートにアップロード


◆ GitとGitHubの違い

  • Git
     ファイルの変更履歴を管理するためのツール(ソフトウェア)
     PCにインストールして使います。
  • GitHub
     Gitで管理されたデータをクラウド上で保存・共有できるサービス
     チーム開発を効率化するためのWebサービスです。

◆ まとめ

今回は、Gitの基本的な仕組みと使い方についてまとめました。
ここまでの内容が理解できていれば、実際の業務でGitを使うときもスムーズに対応できると思います。

「なんとなく使っている」から、「ちゃんと理解して使える」へ。
このステップを踏むことで、作業の効率が大きく変わってくるはずです。