データセンターのオペレータ

データセンターはIT業界にはなくてはならないもの。その中でオペレータと呼ばれる業種の方がどのような業務をしているのか記述したいと思います。
仕事内容
・システムの運用
システムが円滑に稼働するように決められたオペレーションを実行する事をシステム運用といいます。
システム毎で必要なジョブを実行したり、システムが出力するメッセージ確認をしたり、巡回監視をしたり、テープを交換したりと定期的に必要な作業を行います。
これらの作業は全て手順書が用意されており、手順書に載っているコマンドを実行したり、画面ショット通りに手順を実行してみたりといった事を行います。
手順書通りに行った時にエラーが出たり、手順通りにできなかった場合は担当の運用部隊にエスカレーションする手筈になっているため、難しい事は何もありません。
それ故に技術力は伸びにくいと言われています。
・システムの監視
システムの運用が定期的に必要な作業なら、システムの監視はアラートが発生した時の初動を担います。
基本的には監視専用のシステムが用意されていて、システムに異常がないかを常に監視しています。
そして、異常なメッセージが出力された場合は監視ツールに通知され、パトライトを鳴らして通報する形が多いです。アラートが鳴ったら監視画面に駆けつけて、メッセージに応じた初動対応を行います。
こちらも対応する手順が全てマニュアル化されているので、対応に迷う事はありません。
場合によってはサーバ本体を見に行き、異常な状態になっていないかを見に行ったり、故障ランプがついてないか確認するといった事もあります。これらも全てマニュアル化されているので迷わず対応する事ができます。
データセンター業務のきつい事
データセンターはたくさんのサーバが並んでいるため、サーバールームは非常に寒いです。機器がオーバーヒートするといけない為、常時、冷房がかかっており、冷やしています。
また、データセンターに勤務している人が避けられないのが夜勤。24時間365日体制のシステムが当たり前の現代なので、運用オペレータはシフト勤務になる事が多く、夜勤は避けられません。
さらにシフト制で働き方が不規則になります。ただ働く時間は交代制なので残業などもほぼなく安定はしてます。
データセンター業務はほとんどが定型化された作業です。トラブルがない場合は定例作業以外にやる事がない時も多く、時間を持て余してしまう事もあります。忙しい場合はそれほどシステムに障害が起こっている証ですので、オペレータが時間を持て余している方が当然システムは安定している証拠ですのでユーザからすると安心出来る状況なのかも知れません。
データセンター業務のいい所
上記にも少し記しましたが、勤務時間が安定しておりほぼ残業はありません。稀にトラブル対応で残業する事もありますが、次のシフト帯の人たちに引き継いで終了するケースがほとんどです。
運用保守になるとトラブル時は逆にほぼ帰れないので、安定した勤務を望む人には良い職種です。
オペレータからのキャリアプラン
データセンター勤務を続けているとこの仕事って年齢を重ねた時に潰しがきくのか。夜勤もあるので体力的にもきつそう。など様々な理由で不安に思うようなことが出てきます。
培ったスキルを活かす事が出来そうな職種としては、インフラエンジニアやクラウドエンジニアがあります。
・インフラエンジニア
その中でキャリアやスキルを活かした転職で、1番近いのはインフラエンジニアです。
インフラエンジニアはインフラまわりの設計、構築、テストなどをトータルで実行する職種の為、サーバ監視や運用保守をした経験を活かす事ができます。
サーバ監視で利用していた監視ソフトや実際にサーバ機器を操作した経験などは設計に役立てる事ができますし、LinuxをはじめとしたUNIX系OSを操作した経験があるならコマンド操作の経験も役に立ちます。
・クラウドエンジニア
インフラエンジニアと同じくクラウドエンジニアも運用監視やサーバ機器の保守経験を役立てる事ができる職種の1つです。
クラウド環境の導入や設計、構築、テストなどをトータルで実施し、システム環境を作り上げていく職種になります。
まとめ
24時間365日体制のため、シフト制であることから土日も出社であったりもありますが、代替えに平日に
休暇を取れるので、混雑している土日を避けて出かけることもできます。
様々な案件に携われることも特長で多くのシステム、実機に触れることができます。触れる数でいったら担当が決まりやすいインフラエンジニア、クラウドエンジニア以上と言えます。
浅く広くにはなってしまうかも知れませんが、その中から自分が興味を持つシステムが見つかれば、今後そちらの道を目指すことも出来るいい機会であるとも言えます。