【体制参画の実績①】若手が成長し続けるチーム参画の仕組み

アイキャッチ画像

はじめに

SESという働き方に対して、「結局は一人で現場に入って、孤独に頑張るもの」というイメージを持っている人は少なくありません。
たしかに、単独参画の案件は多く、現場の中で自分一人だけが自社の社員というケースも珍しくありません。ただ、その形だけがSESのすべてではありません。今回のテーマである「体制参画」は、そのイメージを大きく変える働き方です。

体制参画とは、1人で現場に入るのではなく、2名、3名、場合によってはそれ以上の人数で同じプロジェクトに入り、チームとしてお客様を支援していく形のことです。
この形には、単なる安心感だけではなく、若手の成長機会を増やし、スキルチェンジをしやすくし、将来の選択肢まで広げる力があります。今回は、実際にPython案件へ体制参画した事例をもとに、なぜこの仕組みがエンジニアの成長にとって大きな意味を持つのかを整理していきます。

体制参画とは?

項目内容
事例の参画形態Python経験のある島野さん × Java経験のKさん の2名で参画
案件内容社内システムの稼働状況を一元管理するWebシステム開発(Django・API連携・アジャイル)
体制の変化2名スタート → 約1年後に2名増員 → 最終4名体制・約3年継続
若手への効果Java一本 → Java+Python の両方を持てるようになり案件選択肢が拡大
体制参画の本質スキル不足を補う仕組みではなく、次のスキルを実務で積ませる仕組み

1. 体制参画は、若手の成長を後押しする仕組み

体制参画の大きな価値は、経験の浅い人と経験のある人が同じ現場に入り、実務の中で成長できることです。

たとえば、これまでJavaを中心にやってきた若手が、次はPythonをやりたいと思っても、求人票には「Python開発経験3年以上」と書かれていることが多く、単独ではなかなか案件を獲得できません。

未経験の言語に挑戦したいと思っても、経験がないという一点で選択肢が閉ざされてしまうわけです。

そこで意味を持つのが、Python経験のある先輩と、別言語の開発経験がある若手がセットで入る体制参画です。

お客様にとって重要なのは、そのプロジェクトを問題なく前に進められるかどうかです。
経験者が一緒にいることでその安心感を担保できるなら、若手にも新しい言語へ挑戦するチャンスが生まれます。

つまり体制参画は、スキル不足を補う仕組みではなく、次のスキルを実務で積ませる仕組みとして機能しているのです。

2. 最初の案件で、Python未経験者が実務経験を積めた

今回の事例では、もともとPython経験のある島野さんと、主にJava経験を積んできたKさんの2名で、Pythonを使ったWebシステム開発案件に参画しています。

案件の内容は、社内システムの稼働状況を一元管理する仕組みをゼロから作っていくものでした。

Linuxを使いながら、他システムとのAPI連携やアラート通知なども含む構成で、フレームワークにはDjangoが使われていたとのことです。
開発手法もアジャイルで、1週間単位のスプリントを回しながら細かく機能を追加していく進め方だったようです。

ここで重要なのは、KさんがPython未経験だったという点です。
当然、言語そのものの違いだけでなく、開発環境や進め方、Pythonを軸に広がる周辺知識まで含めて、新しくキャッチアップしなければならないことが多くありました。

そこで島野さんが、立ち上げに必要な準備や開発の進め方も含めてフォローしながら、一緒に現場を回していったそうです。
単に教えるだけではなく、実務を通じて「経験」として残る形にできたことが大きかったのだと思います。

その結果、KさんはこのPython案件で開発経験を積み、その後は別のプロジェクトでもPython案件を経験できるようになったとのことでした。
Javaしか武器がなかった状態から、JavaとPythonの両方を持てるようになったことで、今後の案件選択肢は大きく広がります。

将来的にリモート案件を選びたい、働き方の幅を広げたいというときにも、武器が一つしかない人と二つある人では、選べる案件数に大きな差が出ます。
体制参画は、目の前の案件をこなすためだけでなく、将来の可能性を増やす仕組みでもあるわけです。

3. 体制参画は、その後の増員やチーム拡大にもつながる

この案件では、最初は2名体制で始まりましたが、その後さらに2名が合流し、最終的には4名体制まで拡大しています。

増員までには約1年ほどかかっており、その間に現場との信頼関係が積み上がっていったことが背景にありました。
特に島野さん自身が、新しく入るメンバーの受け入れやフォローを担当していたことが、増員の後押しになったようです。

お客様から見ても、「この人に任せれば追加メンバーが入っても大丈夫」と思える状態ができていたからこそ、チーム拡大につながったのだと思います。

しかもこの案件は、毎年終わるかもしれないと言われながらも継続し、結果的には3年近く続いたとのことでした。
その期間の中で、KさんはしっかりPython経験を積み重ねることができましたし、島野さんにとっても「自社メンバーをフォローしながら案件を回した経験」が実績として残りました。

業務をこなしながら、後輩支援や体制運営まで担っていたという話は、より良い条件や次の役割につながりやすいからです。

4. 一人では得にくい安心感と、提案しやすさがある

体制参画のメリットは、スキル経験の面だけではありません。
同じ会社のメンバーが同じ現場にいること自体が、大きな安心感につながります。
現場では、どうしても表では言いづらい悩みや、少し愚痴りたくなる場面もあります。

そうしたときに、同じ会社の人がいれば、率直に話してガス抜きができます。これは小さなことのようでいて、長く働くうえではかなり重要です。

さらに、現場のやり方や空気感を少し変えたいときにも、人数がいることは強みになります。
一人だけだと踏み出しづらい提案でも、事前に社内メンバー同士で相談し、アイデアを検証してから持っていくことができます。

「この案は本当に現場に合うのか」「どういう伝え方なら受け入れられやすいか」を先に話し合えるため、より建設的に動きやすくなるわけです。働きやすさという意味でも、体制参画には大きな価値があります。

5. 体制参画は、若手だけでなく会社全体にも価値がある

もちろん、会社側から見れば、同じ案件に複数人を入れることにはリスクもあります。
たとえば大人数で入った案件が終われば、その人数分の次案件を確保しなければなりません。

ただ、それは一人ずつ別案件に散らばっていても、いつかは同じように発生する課題です。

むしろ、体制参画によって若手が育ち、スキルチェンジに成功し、現場内で実績を残せるなら、その後の提案力や案件選択肢は広がります。単なるリスクではなく、将来への投資として見ることができます。

実際、今回の事例でも、Python経験のある先輩と一緒に入ったことで、若手は新しい言語の経験を積み、その後の選択肢を広げることができました。
さらに、現場での信頼を積み重ねたことで増員にもつながり、チームとしての価値も高まりました。

体制参画は、個人の成長と会社の実績が両立しやすい形なのです。
SESに対して「一人で現場に出されて、何も変えられずに終わる」というイメージを持っている人も、こうした取り組みをしている会社であれば、SESの見え方はかなり変わるはずです。

体制参画から学べる3つのポイント

➀未経験の技術でも、体制参画なら実務で経験を積める。経験者と一緒に入ることで、お客様への安心感を担保しながら、若手に新しい言語へ挑戦するチャンスが生まれる。スキルチェンジを目指すなら、一人で飛び込もうとするより、体制参画の機会を探す方が現実的で確実だ。

②現場で信頼を積み重ねれば、増員やチーム拡大につながる。最初の2名が現場で実績を残したからこそ、1年後に2名が増え4名体制へと拡大できた。一人の評価が会社全体の信頼につながり、次のチャンスを生み出すという好循環が体制参画には備わっている。

➂同じ会社のメンバーがいるだけで、現場の居心地は大きく変わる。愚痴を言える相手がいること、提案を事前に相談できること。こうした環境は、長く前向きに働き続けるうえで想像以上に大きな意味を持つ。SESは必ずしも孤独な働き方ではない。

まとめ

体制参画の本質は、単に複数人で現場に入ることではありません。
それは、若手が新しい技術に挑戦できる機会をつくり、経験者がその成長を支え、現場の中で信頼と実績を積み上げていく仕組みです。

今回の事例では、Python経験のある先輩とJava経験のある若手が一緒に参画したことで、若手はPython経験を獲得し、その後の案件選択肢を広げることができました。
さらに、現場での受け入れやフォロー体制が評価され、増員やチーム拡大にもつながっています。

一人で参画するSESに限界を感じている人や、新しい技術に挑戦したいのに経験不足で動けない人にとって、体制参画は大きなヒントになるはずです。

安心感があり、相談できる相手がいて、実務の中で新しい武器を増やせる。そうした環境があるかどうかで、数年後のキャリアの広がりは大きく変わります。
SESは必ずしも孤独な働き方ではありません。どういう会社で、どういう参画の仕方をするかによって、成長のしやすさは大きく変わるのです。

テクニケーションシードは、年齢・バックグラウンドに関わらず、挑戦する意欲と学ぶ姿勢のある方を全力でサポートします。