「Ciscoルーティング入門|スタティックルート・OSPF・EIGRP・BGPの概要 」
今回は、ネットワーク機器(主にCisco製品)で利用されるルーティングについて解説したいと思います。
目次
ルーティングって?
ルーティングとは?という話から入っていくのですが
「ネットワーク上で通信データがどこへ進むべきかを決めるための設定 」とでもいえばいいのでしょうか。
異なるネットワーク(セグメントやVLAN)間で通信する場合は、ルーティングの設定が必要になります。
またレイヤーとしてはL3の技術であるためルーターやL3スイッチ、ファイアウォールなどでしか設定はできません。
大まかに分けて以下に分類されます。
・スタティックルーティング
どこに行くかを設定に直接記載する方法です。
設定内容が分かりやすく管理しやすいのですが「自動で設定を反映する」といったことができないため設計次第ではありますが広い範囲での設定には向かず、また障害発生時などでも手動で設定を変更しなければならないです。
(逆に言うと勝手に設定が混ざってしまうようなことはないので小規模な範囲であれば一番信頼性が高い方法でもあります。)
こちらに関しては直接設定するだけなので今回は割愛。
・ダイナミックルーティング
いろいろな設定値を機器ごとに設定することによりルーター同士が経路情報を交換し、自動でルーティングテーブルを作成・更新する仕組みです。
いろいろなプロトコルがあり、設定する環境により向き不向きがあります。
また詳しくは省きますがASという単位で分割され通信を行っています。
今回はこちらを深掘りしていきたいと思います。
ルーティングプロトコルの種類
では先に説明したダイナミックルーティングにはどのようなものがあるかを見ていきましょう。
・OSPF
ネットワーク機器で広く利用されている標準的なルーティングプロトコルです。
AS内(IGP)のルーティングに利用されます。
特徴としては標準プロトコルであるためL3以上を扱える機器であれば基本的にはどのネットワーク機器でも扱えるということです。
障害に対する対応性は高く設定も標準的、さらにメーカーが入り混じっていても使えて汎用性が高いのでよく見かけます。
・EIGRP
Cisco標準のルーティングプロトコルです、OSPFと同じくAS内での通信制御に扱われます。
特徴としては上記のOSPFより収束時間が早く、またネットワークの変更がない限り更新のための通信をしないため帯域幅の消費が少ないです。
また環境によりますが一般的にはOSPFよりも設定が簡易で済みます。
全体的にOSPFより高性能ではありますがCisco機器間でしか扱えないため使いどころを選びます・・・。
・BGP
上記の二つとは違いAS間の通信制御を行うためのルーティングプロトコルです。
わかりにくいかもですが上のOSPF,EIGRPがLAN側でダイナミックルーティングしたい場合、BGPは主にAS間(ISP間や組織間)で利用したい場合 、でイメージしてもらえるといいかもしれません。
特徴としてはWAN側の膨大な情報量に対応するため効率化、またセキュリティ性も高く設定されており
大規模なネットワークを効率的に支えられるよう設計されています。
他にRIPやIS-ISなどもありますがRIPはセキュリティやホップ数の問題、IS-ISは設定が難しくまたエンタープライズ環境ではOSPFを採用するケースが多いため、一般的な企業ネットワークでは見かける機会はあまり多くありませんので割愛。
全体的にはやはりOSPFとBGPの組み合わせで環境が構成されていることが多い印象です。
IS-ISはともかくRIPは今後なくなっていくものかと思われますし。
(内部をOSPFで回しWAN側との通信のみBGPでやり取りさせているという形)
EIGRPのほうが障害が復旧する時間はOSPFより早い(障害内容や設定による)わけですが設定コストや変更リスク、汎用性を考えるとOSPFで充分ということなんでしょうね。
ルーティング以外にも、冗長化や障害対策を考えるうえではSTPなども重要な技術になりますが、それについてはまた別の記事で紹介したいと思います。
まとめ
ルーティングは異なるネットワーク同士を接続するために欠かせない技術であり、ネットワークを構築・運用する上で基本となる機能の一つです。
小規模な環境では設定がシンプルで管理しやすいスタティックルーティングでも十分対応できますが、機器数や拠点数が増えてくると、自動で経路情報を交換できるダイナミックルーティングのメリットが大きくなります。
また、ダイナミックルーティングにもOSPF・EIGRP・BGPなどさまざまなプロトコルがあり、それぞれ得意とする用途が異なります。現在のネットワークでは、LAN側でOSPF、WAN側でBGPという構成を採用しているケースが多く、まずはこの2つを理解しておくことで多くの環境に対応できるでしょう。



















