リーダー、サブリーダーを経験して得た教訓:チームメンバーを支え、プロジェクトを進めるために

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1.リーダー体験談

◆エンジニアという立場で初めてのリーダー リーダー(代表)として一つのチームを取りまとめる事はエンジニアになる前も経験していたこともあり、就くにあたって特に抵抗は無かった。今まで経験したリーダーの役割はほとんど変わらなかったので、今回も何とかなると思っていた。 しかし、IT業界のリーダーはこれまでのリーダーと規模や責任の重さは当たり前だが全く違うものであった。相違点は下記の通りとなる。

・影響範囲が全く違う リーダーが適切な立ち振る舞い(スケジュール調整)やスキル(例えば、リプレース対象機器に対して知見があるか)等を持ち合わせていなければ、プロジェクトが遅延してチームだけではなく取引先やプロジェクトに多大な迷惑をかけることになる。

・チームメンバーの進捗確認だけではなく、客先と認識のズレが無いか(要件通りに進められているか)を随時確認しなければならない 怠ると軌道修正が厳しくなってしまい、上記と同様にプロジェクトが遅延してしまう。

・リプレース対象機器に対して知見がなければ、有識者に協力を依頼しなければならない 私がリーダーとして携わった案件は今まで扱ったことのない機器のリプレースだったので、有識者の協力が必須で要件定義のフェーズからとても苦労した苦い経験がある。

・現地作業が発生した際は、作業メンバーのコントロール及びコミュニケーション能力が必須となる 現地作業が発生した場合は、リーダーが作業メンバーをコントロールすることになり逐一進捗の確認、問題が発生した際には迅速に対応しなければならない。作業を行うに当たり客先と事前に打ち合わせや作業当日に何かあれば随時対応しなければならない。これらを対処するにはある程度のコミュニケーション能力が求められる。

以上が今まで私が行ってきたリーダーとの相違点であるが、振り返ってみるとエンジニアとしてキャッチアップするには必須の経験であった。今後、またリーダーを担うことがあれば同じ過ちを起こさぬように事前に対策をしてから臨みたい。

2.サブリーダー体験談 ◆リーダー経験後、直後の案件で初めてサブリーダーに就く リーダーを経験した直後の案件で初めてサブリーダーを経験したのだが、ここでも様々な苦労や経験をした。 特に苦労した点は下記の通りとなる

・リーダーが不在時の対応に関しての苦労 サブリーダーの基本的な役割としてリーダーの補佐、メンバーのフォローがあった。リーダーが不在時は客先からの問い合わせ対応等があった。サブリーダーに就いて数週間後にリーダーが不在の日が何度かあった。その日はいつもより客先からの問い合わせが多く、リーダーに確認しなければ分からない問い合わせや別件で客先から早急に対応して欲しいと依頼があり対応に追われる日があった。普段は必ずリーダーが客先からの問い合わせ対応をしていたので、サブリーダーは特段対応することがなくメンバのーフォローのみしていた。それが結果的にリーダー不在時に、上手く対応出来ず非常に苦労した。思い返してみると、普段からリーダーが対応した内容を常に共有していれば、不在時にこれほど苦労することはなかったと後悔している。

・スキル面においての苦労 これもリーダー不在時の出来事であったが、テストフェーズで客先からネットワーク構成の内容に関して問い合わせがあり上手く対応できなかった経験がある。自身の担当箇所についての問い合わせについては対応したが、管轄外の問い合わせについては全く対応出来ずリーダーに負担をかけてしまった経験があった。サブリーダーに就いた当初は、自身の担当個所の業務とメンバーのフォローをメインで行っていれば良いと考えていた。その考えが、リーダー不在時に対応できないという事態を自ら招いてしまった。

上記の失敗談を経験した結果、サブリーダーはリーダーとほぼ同等の能力が求められる。

3.リーダー、サブリーダーを経験して得た教訓 ◆リーダー≒サブリーダー これは私の持論になってしまうが、リーダーのみに求められる能力、サブリーダーのみに求められる能力などはないのではないか。リーダーが不在時はサブリーダーが全てその役割を担うので、リーダーと同等の能力がなければならない。参画案件がサブリーダーに就くのであれば、リーダーに分からない点を随時確認し、認識のズレや能力に差が出ないように努めるべきだ。

◆困った時に早急に対応出来る体制を整える 私がリーダーを経験した時は困った時に頼れる人材がほぼいなかったので、結果的にとても苦労した。問題があっても多少のことはSOSを出さずに一人で解決しようとしていたので、それが返って軌道修正が厳しい状況になってしまった。リーダー案件であれば面談時に、フォローがある体制なのか確認する、厳しければ無理せず断る勇気が必要だ。サブリーダー案件であれば、リーダーと積極的にコミュニケーションを取ることを推奨する。(可能であれば客先ともコミュニケーションを取る) スキル面で自信が無ければ随時リーダーに相談し、リーダーが不在でも一人称で対応できる状況を作りだす。