MySQL、PostgreSQL、OracleDatabaseの違いや特徴

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はじめに

本記事はIT会社勤務の100名程の研修生を見てきた元Java研修講師が、業務などで出てくる3つのRDBMS「MySQL、PostgreSQL、OracleDatabase」について違いや特徴についてお話しします。

RDBMS

RDBMSとは、データベースを管理するためのソフトウェア。データベースに保存されている情報(商品在庫、社員情報など)を管理する(検索、登録、更新、削除)ために用いられるソフトウェア。

種類は数多くあり、その中でも今回は以下の3種類について特徴や違いについてお話しします。

MySQL

オープンソース

MySQLは世界で最も普及しているオープンソースソフトウェアです。基本的に誰でも無料で利用することができて様々なカスタマイズも可能で柔軟性に優れている。

データの一貫性

一連の処理が完了するまで、データを変更しないようにする機能があり、データの一貫性に優れています。また、データのバックアップ機能やリカバリー機能なども充実しており、いざというときに安心です。

開発が容易

高性能なクエリエンジン(検索機能)を搭載しており、開発を容易に効率的に進めることができます。

PostgreSQL

トランザクションが強い

MySQL同様、一連の処理が完了してから処理結果が保存されます。途中で失敗すると自動で元に戻ります。MySQLよりも、トランザクションの正確性がかなり高く、処理の記憶などを正確に記憶してどこの処理まで戻れば良いかも対応してくれる。細かい制御などもしっかりと制御できて本格的に高性能に使えるのが特徴。

標準SQLにしっかり対応

SQLというデータベース共通の文法が正しくて、ほぼすべてをサポートしている。

他のRDBMSは独自の書き方があったり、標準と少しずれていることもある。PostgreSQLは教科書通りのように正しいSQLがきちんと動くので、学習や実務にも反映させやすい。

多様なデータ形式に対応

PostgreSQLは、数字や文字はもちろん、JSONや配列などもそのまま使える。開発の自由度が高く、「データの型に合わせてDBを選ぶ必要がない」のが強み。他のRDBMSは、配列や複雑な構造に弱かったり、豊富にあるが有償や独自仕様が多かったりする。

OracleDatabase

信頼性が高い

大規模なシステムに多く使われていることから信頼性や安定性が1番高い。しかし、料金も他よりも高くなってしまう。が、セキュリティ面やパフォーマンス、機能面では他よりも良い。

独自の便利機能が多い

Oracle独自の手続き型言語で、「IF文、ループ、例外処理」などの制御文を使った処理が可能。様々な機能を作成でき保守性が高い。例外処理が強力で、エラー時の挙動も細かく制御可能。

セキュリティ・権限管理が強力

ユーザーやロール単位で非常に詳細なアクセス制御が可能です。「だれが、どのデータに、なにをできるか」を細かくコントロールできます。だれがどのデータにどんな操作をしたかを記録(ログ)として残せたり、重要な情報にだけアクセスしたときだけの記録とも設定できるので、無駄な記録を避けたりも可能です。

まとめ

このようにそれぞれのRDBMSにはどのような特徴があり、適している場面もそれぞれ違います。MySQLはだれでも無料で使用でき容易に操作できるので、学習としても始めやすいです。PostgreSQLは、学習コストはMySQLより高いものの「トランザクションに強い」や「標準SQL」に対応しているので実務でも使われやすいです。Oracleは信頼性とセキュリティ面から大規模プロジェクトや大企業での業務に多く使われます。これらの特徴を理解した上で、自分の使いたい目的や業務で使うのにどれが適しているかを見定めて良いRDBMS生活を送れるようにしましょう!