Java Gold SE11対策：execute系3メソッドの違いを完全整理：JDBCの3兄弟を使いこなせ！

JDBCでは、SQLを実行する際に使うメソッドがいくつかあります。
中でも以下の3つは Java Goldでも高確率で問われるポイントです。

• execute()
  
• executeQuery()
  
• executeUpdate()
  

どれを使ってもSQLは実行できますが、それぞれの 役割・戻り値・使いどころが違う ので、曖昧なままではミスの元。
この回では、この3つの違いをしっかり整理して、試験にも実務にも強くなりましょう。

結論：3つのメソッドの違いをざっくり表にすると

メソッド	主に使うSQL	戻り値の型	戻り値の意味
executeQuery()	SELECT	ResultSet	結果セット（表形式データ）
executeUpdate()	INSERT/UPDATE/DELETE	int	影響を受けた行数
execute()	なんでも（万能型）	boolean	true → 結果セットあり（SELECT）false → 結果セットなし（更新系）

executeQuery() の特徴

• 用途： SELECT 文の実行専用
  
• 戻り値： ResultSet（結果表）
  
• 例：

PreparedStatement ps = conn.prepareStatement(“SELECT * FROM users”);

ResultSet rs = ps.executeQuery();

• ❌ INSERT などを実行すると SQLException が発生する → SELECT専用 と覚える！
  

executeUpdate() の特徴

• 用途： INSERT, UPDATE, DELETE などの更新系SQL
  
• 戻り値： int（影響を受けた行数）
  
• 例：

PreparedStatement ps = conn.prepareStatement(“DELETE FROM users WHERE id = ?”);

ps.setInt(1, 1001);

int affectedRows = ps.executeUpdate(); // ← 成功した件数が返る

• ❌ SELECT 文を実行すると SQLException → 更新系専用！

execute() の特徴

• 用途： SELECT も UPDATE も何でもOK（ちょっと上級者向け）
  
• 戻り値： boolean
  
  • true：ResultSet が返ってくる（= SELECT）
    
  • false：更新系SQL（結果セットなし）
    
• 例：

Statement stmt = conn.createStatement();

boolean hasResultSet = stmt.execute(“SELECT * FROM users”);

if (hasResultSet) {

    ResultSet rs = stmt.getResultSet();

    // 結果セットを処理

} else {

    int updated = stmt.getUpdateCount();

    // 更新行数を処理

}

• 柔軟性が高いが、その分使い方がやや複雑。
  → 通常は executeQuery() / executeUpdate() を使う方が安全！

試験での狙われポイント

ひっかけ例	注意点
ps.executeQuery(“UPDATE …”)	❌ エラー（SELECT以外は不可）
ps.executeUpdate(“SELECT …”)	❌ エラー（更新系以外は不可）
stmt.execute(…) の戻り値で処理を分けてない	❌ 結果を取り出せない or 無視される
execute() だけ使ってるけど行数がほしい	❌ getUpdateCount() を呼ばなければ分からない​​execute() を使う場合、自分で ResultSet or 更新かを判定し、追加で getUpdateCount() を呼ばないと行数は取れない

コーディング時の選び方ガイド

使いたいSQL	使うべきメソッド
SELECT	executeQuery()
INSERT/UPDATE/DELETE	executeUpdate()
ストアドプロシージャなど何が返るか分からない	execute()（中〜上級向け）

おまけ：executeQuery() の戻り値 ResultSet の扱い

ResultSet は、結果セット（表形式データ）を行ごとに操作するためのAPI。
基本的な流れは：

while (rs.next()) {

    int id = rs.getInt(“id”);

    String name = rs.getString(“name”);

}

この next() は、次の行があるかどうかを判定し、あればカーソルを進めます。
→ false になったら終わり。

このあたりも試験で ResultSet の処理順などが問われるので、しっかり押さえておきましょう。

まとめ：要点

メソッド	主な用途	注意点
executeQuery()	SELECT	結果セット（ResultSet）が返る
executeUpdate()	INSERT/UPDATE/DELETE	行数（int）が返る
execute()	全て対応	true/falseで分岐が必要