JavaScriptの資格4選|難易度や勉強法、取得のメリットについて解説

資格の取得はフロントエンドエンジニアやWeb開発に携わる方にとって有効なキャリアアップの方法です。Webサイトやシステムの構築に不可欠なJavaScriptは活用シーンが多く、言語に特化した資格も少なくありません。
試験内容には実技試験が含まれるため、取得者に対して現場で求められるスキルを備えていると評価する企業は少なくありません。今回は転職に役立つJavaScriptの資格の種類を紹介します。合わせて勉強法や取得のメリットなど関連情報を解説します。
目次
JavaScriptの特徴

JavaScriptはブラウザ上で動作する特徴をもつ、Webサイトやシステムの構築に欠かせないプログラミング言語です。画面に動きをもたらす効果があり、主にアニメーションの実装やクリック時の色や形状の変化、スクロールイベントの実行などに使われます。
JavaScriptは用途が多様で利用シーンが多いことから、エンジニアを目指してプログラミングの学習を始める方に選ばれる傾向にあります。
フレームワーク(生産性や品質の向上を目的としたパッケージ)もとても充実して、ユーザーが目にするフロントエンド側の構築にとどまらず、バックエンド側の実装も可能です。
書いたプログラムをブラウザ上で実行して意図どおりの挙動をみせるかすぐ確認できます。トライ&エラーのサイクルを誰もが体験しやすく、モチベーションを維持して効率的なスキルアップが可能です。
JavaScriptの資格4選

以下はJavaScriptのスキルや知識を証明でき、転職や就職に役立つ可能性が高い資格です。
- Webクリエイター能力認定試験
- HTML5プロフェッショナル認定試験
- JS Institute Certifications
- CIW JavaScript Specialist
概要や受験費用、出題範囲を解説します。
Webクリエイター能力認定試験
Webクリエイター能力認定試験はJavaScriputを含め、Web制作に求められる広範な知識を習得できる資格です。
受験費用は初級レベルのスタンダードは6,100円、上級レベルのエキスパートが7,700円です。配布される設問やデータに基づき、HTML・CSS・JavaScriptをコーディングする実技試験があります。
JavaScriptの知識の証明には、高度なエキスパートレベルの受験が必要になることに注意しましょう。
HTML5プロフェッショナル認定試験
HTML5プロフェッショナル認定試験は特定非営利活動法人エルピーアイジャパン(LPI-Japan)実施の、コーディングにかかる知識や技術を認定する資格です。
難易度や問われる知識に応じて、レベル1とレベル2に分かれています。レベル2の受験にはレベル1の通過が前提条件のため、JavaScriptの能力を証明したい場合は順を追った対策が欠かせません。
Web制作に欠かせない標準的な技術を体系的に学ぶことで、フロントエンドの理解を促進できる実務に役立つ資格です。なお受験費用は16,500円です。
JS Institute Certifications

JS Institute Certificationsは米国の団体のW3Schoolsが実施する、国際的にも価値がある資格です。試験問題がすべて英語で表記されているため、合格にはプログラミングの知識のほかに問われる内容を把握できる語学力が欠かせません。
受験費用はJSE™(認定初級 JavaScript プログラマー)の場合は69ドル、JSA™(認定アソシエイト JavaScript プログラマー)は295ドルです。
またWDE™(認定初級Web開発者)は69ドル、WDA™(認定アソシエイト Web 開発者)は125ドルです。
JSE™やJSA™では汎用的なJavascriptと関連知識の知識を問われ、WDE™やWDA™はWeb開発に特化した知識の証明に適しています。
CIW JavaScript Specialist
CIW JavaScript SpecialistはCertification Partnersが運営するJavaScriptの専門的なスキルが問われる国際資格です。
Institute Certificationsと同様に問題文はすべて英語のため、外国誤の文意を自分一人で理解できる高い読解力が求められます。試験に種類は存在せず、受験費用は150ドルです。
出題範囲が膨大で、Web開発を中心として、JavaScriptに関する幅広いトピックがかたよりなく出題される傾向があります。
JavaScriptの資格の難易度や学習時間

紹介した4つはいずれも中級者〜上級者向けの難易度が高めの資格です。Webクリエイター能力認定試験は得点率65%以上と合格基準は厳しいとはいえないものの、実技試験が含まれるため決して簡単ではありません。
HTML5プロフェッショナル認定試験のレベル2は情報処理推進機構(IPA)のスキル標準ではレベル3に属し、システム開発で要求されたレベルの作業をすべて自力で遂行できる能力があると扱われます。
JS Institute CertificationsとCIW JavaScript Specialistは一部初級クラスがあるものの英語の読解が欠かせないことを考慮すると難易度は高い部類に入ります。各資格の想定学習時間は次のとおりです。
- Webクリエイター能力認定試験(エキスパート):38時間
- HTML5プロフェッショナル認定試験(レベル2):半年~1年程度
JS Institute CertificationsとCIW JavaScript Specialistの合格基準はいずれも正答率約70%です。
学習時間は各自の語学力に関わるため一概にはいえませんが、取得すれば外資系の転職や国際的な案件の参画も視野に入ります。
JavaScriptの資格取得のための勉強法

資格を取得しようと決意しても何から始めればよいかわからず、戸惑う方は少なくありません。
JavaScriptの開発方法や技術に関する情報はインターネットで多数見つかりますが、資格取得が目的なら体系的に知識を身に付ける必要があります。おすすめの勉強法は次のとおりです。
書籍や参考書の利用
JavaScriptの資格学習で効果的な方法は書籍や参考書の活用です。個別の試験に特化したテキストを購入すれば、無駄なく学習が進められ、短期間の就職や転職につながるでしょう。
プログラミング関連の参考書はダウンロード可能なテキスト教材付きが基本です。本で学んだ知識をすぐ実践して動作を確かめることで、単に読むだけより効率的な学習につながります。
参考書選びで重要な点は、自分のスキルレベルに適合した種類を選択することです。初学者がベテラン向けの高度な技術書を読んでもなかなか内容を理解できず、学習の進捗の面では非効率です。
事前にインターネットや信頼できる方の意見を参考に、自分に適したタイトルに目星をつけるとよいでしょう。
Web上の学習コンテンツの活用

インターネット上に存在するメディアや個人ブログを活用する方法は一つの選択です。JavaScriptは用途が多いプログラミング言語のため、WebにはIT企業や個人のエンジニアが発信元のさまざまなノウハウが散らばっています。
動作の仕組みやロジック、具体的な実装方法などは十分リサーチが可能です。はじめはキーワード検索して参考にできるメディアやブログを探し、必要に応じて知識が体系的にまとめられた有料コンテンツの利用を検討するとよいでしょう。
スクールへの通学
JavaScriptをカリキュラムに含むプログラミングスクールの活用は効果的です。プロの手で作り込まれたわかりやすいテキストを活用して、講師の手ほどきを受けながら効率よく学習を進められます。
オンライン形式は受講のタイミングは自分で選べるうえ、わからないことは質問して即座に回答が得られる充実したサポート体制があります。
利用者の就職を目的とするスクールを活用すれば、キャリアアップの支援まで一貫して受けられるケースも珍しくありません。
avaScriptの資格取得のメリット

「実務経験がないと意味がないのでは?」と資格の効果に疑問を寄せる方は少なくありません。
専門的な知識と技術力が重要なエンジニアにとって、知識を客観的にアピールできる資格はキャリアアップに役立ちます。具体的なメリットを確認しましょう。
仕事の幅が広がる
資格の取得は今の職場で仕事の幅を広げる際のきっかけとして効果的です。JavaScriptはフロントエンドの構築に必須のプログラミング言語です。
さらに昨今はNode.jsの登場により、サーバーサイドで使われるようになり、存在感や使用頻度が増加する傾向を見せています。
人事考課やキャリア面談の場で新たに取得した資格をアピールすれば、ほかのプロジェクトに参画できないか打診を迫られる可能性があります。
需要が高く即戦力で現場に参加できる
JavaScriptは国内外問わず需要が高いプログラミング言語です。スキルを備えた人材を求める企業が多いため、未経験者でも即戦力の一人とみなされ、転職後すぐに参画が認められる可能性があります。
JavaScriptは企業のシステム案件の実装に主流なJava、AIやデータサイエンスの分野で目覚ましい進歩を遂げるPythonとともにビジネスシーンの活用が活発です。 未経験者や経験が足りない場合でも資格を取得していれば、研修に多くの時間を割かずに即座に現場の経験を積める可能性が高いでしょう。
キャリアアップの機会が設けられる

資格の取得はリーダーや管理職の昇進や、年収を上げる転職の実現を狙う際に役立ちます。
JavaScriptは国内外問わず案件が増加傾向にあるため、高いプログラミングスキルを備えたエンジニアや、技術力に加えてリーダーシップを発揮できるマネジメントのポジションに対する需要は高止まりしています。
とはいえ重要な役割を任せる人材を抜擢する際には根拠が必要です。
Webクリエイター能力認定試験やHTML5プロフェッショナル認定試験のような実技が伴う難解な試験を通過した者は、期待した役割をこなせるポテンシャルをもつと評価され、キャリアアップの機会に恵まれる傾向があります。
スキルと実力の証明ができる
資格の保有者は深い知識を実務にまで落とし込んだ高いスキルと実力を兼ね備えた人材だと評価されます。JavaScriptは機能の拡張が頻繁に行われる、進化が著しいプログラミング言語です。
時が経つほど難解なロジックが登場し、多様な記法が増える傾向があります。資格の勉強をしていないエンジニアは、業務に必要な知識を都度身に付けて急場を乗り越えなくてはなりません。
全体像を体系的に理解していないため、インフラやソフトウェアのバージョンが異なる環境の現場に参画したとき、通用せず大変な思いをする場合があります。資格の取得者は広範な知識を筋道立てて理解しているため、応用が効きやすい一面があるといえます。
私たちテクニケーションは、資格取得を目指しながら案件選択制で自身の興味やキャリアに合ったプロジェクトに参加できるため、体系的な知識を実務で活かしやすい環境です。
チーム制でベテランエンジニアのサポートを受けられるので、安心感を持ってスキルアップに取り組めます。さらに、単価開示により自分の市場価値を正しく把握しながら納得感を持って働けるのもテクニケーションの強みです。
資格取得を通じて着実に実力を証明したい方は、ぜひテクニケーションのカジュアル面談でご相談ください。
JavaScriptの資格取得後のキャリアパス

資格を取得したエンジニアのキャリアパスの一つがWebデザインやほかのエンジニア案件への横の広がりです。
プロジェクトの種類は変えず、システムエンジニアやPM(プロジェクトマネージャー)など上流工程を目指す道も一つです。
Webデザイン業務への参加
UIやUXの知識を活かして利用者が使いやすく楽しいと感じるWebサイトやアプリのデザインを担うキャリアパスがあります。JavaScriptの認定資格は、試験範囲にHTMLやCSSなどの関連言語が含まれる場合が少なくありません。
エンジニアとして活躍中の方がデザイン関連の業務を巻き取るという幅の広げ方が可能です。ときにはワイヤーフレームやプロトタイプの構築の際に意見を求められる場合もあるでしょう。
近年のWeb制作やWeb開発はユーザーのニーズを実現に導く使いやすさや見やすさ、わかりやすさの重要度が高まりつつあります。技術的な要望を叶えるだけでなく利用者の使い勝手も考慮できるエンジニアをアピールするうえで資格の取得は有効な方法です。
エンジニア業務への活用

多様なWebサイトやシステム、アプリの開発案件にエンジニアとして参画できるチャンスが広がります。
JavaScriptは案件の種類を問わず登場頻度が高いプログラミング言語のため、認定資格の取得者は汎用的にいろいろな場面で役立つ存在だと評価を受けます。
フレームワークやライブラリ、サーバーサイドの知識など勉強の過程で習得する知識の幅が広いことも関係しています。
ネットワークやデータベースまで守備範囲にするフルスタックエンジニアを目指すうえでも資格は効果的です。
上流工程に携わる
上流工程のポジションに昇格すれば、クライアントのニーズを踏まえて実装方針を決められます。資格の取得では文法や機能だけでなく活かし方や全体像に関する知識を習得します。
Webサイトやシステムの要件定義に合わせて適切なインフラやツール、フレームワークなどを選定する際に役立つでしょう。
受け取った仕様書をもとにコードを記述する業務がメインの方は、資格の取得によりヒアリングや設計に携わるチャンスに恵まれる可能性が高いです。
私たちテクニケーションでは、各案件のリーダーを目指して活動することができ、資格取得で得た知識を活かしながら幅広い視点で業務に取り組むことができます。また、案件選択制により、自分の成長や目標に合わせて適切な案件を選べるため、着実にスキルアップが可能です。
さらに、チーム制でベテランエンジニアのサポートを受けながら、安心感を持ってキャリアを積むことができます。
上流工程への挑戦を目指す方は、ぜひテクニケーションのカジュアル面談でお気軽にご相談ください。
JavaScriptの資格を取得してキャリアアップを目指すなら

ここまで、JavaScriptの資格の取得がエンジニアのキャリアアップに発揮する価値について解説しました。
一般的に転職では知識より経験が評価される傾向があり、勉強しても評価は得られないのではと不安を抱く方は少なくありません。
私たちテクニケーションでは、資格取得だけでなく実務経験を重視した案件選択制を採用しており、スキルアップできる環境を提供しています。また、チーム制でベテランエンジニアのサポートを受けられるため、知識を実務に結びつけられます。
さらに、単価開示により自分の市場価値を把握し、納得して働けるのもテクニケーションの強みです。
年収アップやスキルアップを目指す方は、ぜひテクニケーションのカジュアル面談でご相談ください。