フルスタックエンジニアの年収は?仕事内容やロードマップ、キャリアパスも解説

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システムエンジニアとして働くほとんどの正社員の方は、現状の収入やスキルに不安を抱えており、キャリアの将来性について悩んでいるのが実情です。

一方で、システムエンジニアとして働くフリーランスの方はより高単価案件や安定した契約を求めており、どのような方向に進むべきか迷っている方も少なくありません。

現在のIT市場では、フルスタックエンジニアという職種が注目されています。

フルスタックとは、複数の技術分野において知識・スキルに深い理解があることを意味し、複数のIT分野に精通していてなおかつ複数の開発工程を一人で担当できるマルチなエンジニアのことをフルスタックエンジニアと呼びます。

しかし、フルスタックエンジニアの名前を聞いたことはあるけれど、システムエンジニアとの働き方や収入の違いについては具体的に知られていないのが現状です。

この記事では、フルスタックエンジニアについてシステムエンジニアとの違いを具体的に解説し、フルスタックエンジニアになるまでのロードマップについても説明します。

フルスタックエンジニアに挑戦したいという思いを持ったシステムエンジニアの方に有益な情報がお届けできれば幸いです。

フルスタックエンジニアの仕事内容

パソコンと紙とペン


フルスタックエンジニアという言葉を耳にしたことはあっても、具体的な業務内容を知らない方がほとんどです。またどのようなスキルがあればフルスタックエンジニアの仕事ができるかもイメージしにくいでしょう。

フルスタックエンジニアの仕事は大きく分けて、フロントエンド業務・バックエンド業務・クラウドインフラ構築の3つがあります。

ここでは、この3つの仕事内容について具体的に説明します。

フロントエンド業務

フロントエンド業務とは、Webサイトを形作る仕事を指します。デザイナーが設計したデザインをブラウザで表示させるのが主な仕事内容です。

実際にユーザーが使う画面を作る業務になるので、フロントと呼ばれています。使用するスキルとしてはHTMLやCSS、JavaScriptが挙げられ、現在は特にJavaScriptが高度化しており、よりプログラマーに近いスキルセットが必要とされます。

バックエンド業務

バックエンド業務は、Webサービスの開発において欠かせない職種の一つです。
主な仕事としては、以下の4つに分けられます。

  • サーバー構築
  • データベース構築
  • サーバーサイドプログラム開発
  • 保守・運用


バックエンドエンジニアは、幅広い領域を担当し、仕事内容が多岐に渡るのが特徴です。例えば、ECサイトではバックエンドエンジニアが担う業務にはユーザーの注文や買い物カゴの処理、商品データベースの設計、不正アクセスの防止などがあります。

クラウドインフラの構築と管理

情報サービス


クラウドインフラとは、クラウドを構成するリソースの総称を指します。

サーバーや物理ストレージなどのハードウェア、仮想化技術や自動化ツールなどのソフトウェアがあり、インターネット経由でデータセンターにアクセスすることで利用可能です。

クラウドインフラは従量課金制でのリースができるため、個々のコンポーネントの購入費用や運用コスト、管理負担を大幅に削減することが可能です。

適切に活用することで高水準のセキュリティや拡張性を得られますが、作業負担の可視化が不十分であるといったデメリットも存在します。

クラウドインフラでは、膨大な数のサーバーやハードウェアを仮想的に管理することで、ほぼ無限のスケーラビリティが実用可能です。

この仕組みにより、物理的なサーバーを所有していなくても、必要なリソースをオンデマンドで利用できます。また、計算力やストレージ容量を柔軟に増減させることが可能です。

フルスタックエンジニアの年収

紙幣


多くのシステムエンジニアの方が、現在の収入に満足していないという悩みを抱えているようです。エンジニアのなかにはさまざまな業態があり、フルスタックエンジニアがどれだけ稼げるのか興味を持っている方も少なくないでしょう。

ここでは、年収アップの選択肢としてフルスタックエンジニアの平均年収や、経験・スキルに応じた年収についてデータを交えてわかりやすく説明します。

正社員フルスタックエンジニアの平均年収は約5,500,000円〜6,500,000円、フリーランスの場合は約9,600,000円から15,000,000円程度だといわれています。

一般的なシステムエンジニアより高い給与水準となる傾向がある理由としては、フルスタックエンジニアは複数の技術や業務をカバーする能力が求められるためです。広範な業務を一人で担当できるため、企業にとって価値の高い人材であることから人材需要が高く、年収もほかの職種と比べて高くなるようです。​​

フルスタックエンジニアの年収は、経験年数やスキルセット、雇用形態によって大きく変動します。フルスタックエンジニアの年収の変動要因には、特定の技術に対する市場の需要や業界のトレンド、プロジェクトの規模や内容が含まれます。

経験年数や雇用形態、技術・スキルの幅広さなどさまざまな変動要因のなかでも、技術・スキルの幅広さは収入に影響する大きな要因です。フロントエンド、バックエンド、さらにはインフラやクラウド技術に精通しているエンジニアは、企業からの需要が高く、報酬も高く設定される傾向があります。

フルスタックエンジニアの年収とほかのエンジニア職種との比較を紹介します。

ITエンジニアの平均年収は約5000,000円程度であるのに対し、フルスタックエンジニアの平均年収は約5500,000円から6500,000円に達します。特にフリーランスとして活動する場合は、1,0000,000円を超えることも珍しくありません。

フルスタックエンジニアは、バックエンドやフロントエンド、さらにはインフラの知識も兼ね備えているため、企業側からすると一人で複数の業務を担当できるというのが大きな強みです。これがほかのエンジニア職種と比較した際の年収の高さにつながるでしょう。

フルスタックエンジニアが現場で求められる理由

パソコンで仕事をする女性


なぜ、フルスタックエンジニアという職種が市場で注目されているのでしょうか。

フルスタックエンジニアが求められる理由は5つあります。それは、開発の効率化やエンジニア不足、人件費の透明化、現在の市場動向、将来性の高さです。

この5つの理由について具体的に説明します。

開発の効率化を図るため

現在、IT業界ではフルスタックエンジニアの需要が高まっています。その理由としては、フルスタックエンジニアのスキルによって、開発スピード向上につながることが挙げられます。

フルスタックエンジニアはひとりですべての開発工程を担えるため、複数のメンバーで開発を進めるよりも開発がスピーディーに進みやすいです。例えば、フロントエンドとバックエンドの開発を別々のエンジニアが担当する場合、お互いの作業進捗を確認しながら進める必要があるためその分時間を要することがあります。

一方で、フルスタックエンジニアならすべてをひとりで対応できるため、二人で行う手間を省けるというメリットがあります。

また、フルスタックエンジニアが開発を担当することで、情報の引継ぎに伴う作業を減らすことが可能です。そのため、伝達ミスのリスク軽減なども期待できます。

エンジニア不足のため

日本国内の企業では、優秀なIT人材の獲得競争が激化しているのが現状です。特にAIやクラウド、データサイエンスなどの先端技術分野での人材は、とても高い需要があります。

企業は優秀なエンジニアを確保するために、エンジニアが働きやすいようにさまざまな施策を打ち出しています。それにも関わらず、依然として供給が需要に追いついていないのが実情です。

特にスタートアップ企業や中小企業にとって、競争力のある給与や福利厚生を提供することは難しく、大手企業との人材獲得競争に苦戦する傾向にあります。

人件費の透明化のため

パソコンとコーヒー


フルスタックエンジニアの需要が高まっている理由のひとつに、人件費を削減できることが挙げられます。フルスタックエンジニアは、設計から運用や改善までを一貫して行えるため、開発に必要な人数を減らせます。それにより、人件費の削減が可能です。

一般的に、プロジェクトの立ち上げから完遂までには、多岐にわたるエンジニアを必要とします。具体的には、システムエンジニアやサーバーエンジニア、ネットワークエンジニア、データベースエンジニア、インフラエンジニアなど多くの業種が必要です。

その点、フルスタックエンジニアはこれらの業務をひとりで幅広くこなせるため、採用コストや人件費を抑えることができます。特に、予算が限られているスタートアップ企業や中小企業においては、フルスタックエンジニアの存在は大きなメリットです。

現在の市場動向にマッチしているため

エンジニア不足により、企業はひとりで多くのことがこなせるフルスタックエンジニアを求めています。フルスタックエンジニアはひとりですべての工程を行うことができるため、作業効率も高く、現在の市場動向にマッチしている職種といえます。

将来性が見込めるため

フルスタックエンジニアの需要は増加しています。最近では、Webサービスやモバイルサービスがたくさん誕生し、エンジニアになるための学習コストが低下しています。また、言語のフレームワーク化によっても、簡単によいデザインや性能の物が作れるようになってきました。

そのような状況で、専門分野のみでほかのエンジニアとの差別化が難しいのが実情です。
企業としても、エンジニアを採用する側も経費や効率の観点からさまざまなことができるエンジニアを雇いたいという思惑からフルスタックエンジニアを求める傾向が強くなっています。

しかしながら、フルスタックエンジニアと名乗れるほどの能力を持っている方は数が少なく、今後ポジションを取ることができれば仕事に困ることはないでしょう。エンジニアとして働くなら、自分の価値が正しく評価される環境で働きたいと考える方がほとんどです。

フルスタックエンジニアになるまでのロードマップ

キャリア


ここではフルスタックエンジニアになるためのロードマップとして、フルスタックエンジニアに必要なスキルや経験を具体的に紹介します。下流工程の経験やOS・クラウドサービスの知識、上流工程の担当の3つのステップを踏むことで、目指すべきスキルセットやキャリアステップが明確になり、フルスタックエンジニアに近づくことができるでしょう。

下流工程の経験

フルスタックエンジニアとして活躍するためには、システム開発における下流工程の経験をしっかりと積むことが不可欠です。

下流工程とは、上流工程で決定された要件定義や設計に基づいて、実際にシステムを実装していく工程を指します。この段階では、コーディングやテスト、デバッグなどが主な作業内容です。

フルスタックエンジニアは単に幅広い知識を持つだけでなく、実践的なスキルも身につけることが重要です。下流工程の経験を積むことで、プログラミング言語の習得やシステム開発の現場で求められる問題解決力やコミュニケーション能力を養うことができるでしょう。

まずは下流工程の経験をしっかりと積み、エンジニア思考を磨いていくことをおすすめします。さまざまなプロジェクトやシステム開発に携わり、トラブル対応なども含めあらゆる経験を積むことで、フルスタックエンジニアとしての力が身についていきます。

OSやクラウドサービスの知識を積む

キーボードをたたく指


フルスタックエンジニアとして活躍するためには、クラウドサービスに関する深い知識も必要です。近年、導入コストの低さや迅速性、運用の利便性から、クラウドサービスを導入している企業が増加しています。

フルスタックエンジニアは、システム要件に合ったものを選択して利用するために、クラウドサービスに関する深い知識が不可欠です。適切なクラウドサービスの選択は、さまざまな開発の効率化につながります。クラウドサービスの利用は、システムのスケーリングや冗長化も容易になり、開発スピードの向上も期待できます。

また、フルスタックエンジニアにはコンピューターの基礎となるOS(オペレーティングシステム)と、OSとアプリケーションの中間に位置するミドルウェアについての知識やスキルも欠かせません。サーバーやデータベース構築において必要となるスキルなので、主なOSであるWindowsやAndroid、Linux、iOSなどに加え、OracleやMySQL、Apacheなどのミドルウェアについても理解しておく必要があります。

上流工程を担当する

フルスタックエンジニアとして真の実力を発揮するためには、下流工程の経験だけでなく、上流工程の経験を積むこともおすすめします。上流工程とは、システム開発の初期段階においてクライアントのニーズを分析し、要件定義や設計、企画立案、詳細設計などを行う工程のことです。

フルスタックエンジニアが上流工程の経験を積むことで、システム開発全体を俯瞰的にとらえる力が養われます。単にコーディングができるだけでなく、クライアントの要望を的確に理解し、それを実現するための適切な設計を提案できるようになります。上流工程を経験することでフルスタックエンジニアとしての価値を大きく高めることが可能です。

また、上流工程では、エンジニアとしての知識やスキルだけでなく、マネジメント能力も求められます。プロジェクトを成功に導くためには、適切な人員配置やスケジュール管理、コスト管理が欠かせません。

これらのスキルを身につけることで、フルスタックエンジニアとして、プロジェクトリーダーやマネージャーとしての役割も担えるようになります。上流工程の経験は企業からの需要が高いため、キャリアアップや転職の際にも大きなアドバンテージとなるでしょう。

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フルスタックエンジニアのキャリアパス

階段を上る人々


フルスタックエンジニアのキャリアパスは、大きく管理サイドと技術者サイドの2つに分けられます。

管理サイドとしては、プロジェクトマネージャーや開発マネージャー、もしくはCTOとして、フルスタックエンジニアとして培った幅広い知識をもとにエンジニアを指揮することです。

技術者側としては、ITアーキテクトやITコンサルタント、AIやIoT、クラウドなどの特定分野において更なる技術と専門性の向上を目指します。

一方で、フリーランスエンジニアとして独立し、顧客企業の開発作業を行ったりアプリケーション開発に関わったりとコンサルティング業を行うキャリアも選択可能です。システムエンジニアとしての実力はあるのに、給与が上がらないと不満を抱えている方も少なくありません。

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フルスタックエンジニアが収入を上げるためにできること

積み上げられたお金


フルスタックエンジニアになりたいと考えていても、現在よりも収入を上げるための具体的な方法がわからない方がほとんどです。フルスタックエンジニアで収入アップを目指すなら、プログラミングなどの必要スキルを付ける・複数分野で専門性を確保する・新しい情報を常にキャッチするという3つの方法があります。

収入アップに向けた具体的な取り組みを明確にイメージできるように、収入アップの3つの方法についてわかりやすく解説します。

プログラミングなどの必要スキルを付ける

フルスタックエンジニアは、Webアプリケーションやモバイルアプリの開発を中心としたプログラミングの実務経験が求められます。具体的には、PHPやJavaを使ったサーバーサイド開発や、JavaScriptを活用したフロントエンド開発などの経験です。

最近では、効率的な開発を行うために、新しいフレームワークを使いこなせるスキルが求められる場面も見受けられます。

複数の分野で専門性を確保する

フルスタックエンジニアは複数の分野をマスターすることで価値を上げることができます。そのためにはプログラミング言語やフレームワークなど、さまざまな分野における日々の勉強が不可欠です。

常に技術は更新され続けるため、継続して勉強していくことが必要です。

新しい情報を常にキャッチする

イノベーション


エンジニア周辺の技術は日々、進化しているため、スキルを高め続ける必要があります。そのため、現在世のなかで何が必要とされているのかや業界の動向や将来はどうなるのか、といった視点を持つことが大切です。

新しい情報は日々生まれるため、少なくとも一日1回はニュースサイトやITに関する記事をチェックすることをおすすめします。

エンジニアとしてキャリアチェンジし年収を上げるなら

成長するお金


エンジニアとしてキャリアチェンジを考えている方に、フルスタックエンジニアという選択肢がおすすめです。フルスタックエンジニアは、フロントエンドからバックエンドまで幅広い技術を持ち、プロジェクト全体を見渡せるとても重要な役割を果たします。このスキルを身につけることで、年収アップのチャンスが広がるでしょう。

私たちテクニケーションでは、単価に応じた給与支給を徹底しています。また、会社が受け取っている単価情報をエンジニアに開示しているため、自分の価値が見える化されています。さらに、案件選択制によって興味のある技術領域や業界の案件にチャレンジでき、モチベーション高く働くことが可能です。

そのうえ、チーム制によってベテランエンジニアのサポートを受けながら、納得感を持って働ける点も魅力の一つです。資格取得支援制度も整っているため、自己成長にも集中することができます。実力次第では、参画案件でリーダーポジションを狙うことも可能です。

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