CCNAの難易度は高い?合格率や合格へのポイント、取得するメリットも解説

CCNAはCisco認定資格試験の1つであり、インフラエンジニア・ネットワークエンジニアを目指す方の入門資格といわれています。
インフラエンジニアを目指すならばぜひ取得しておきたい資格ですが、それではCCNAの難易度や試験内容は具体的にどのようなものでしょうか。
この記事ではCCNAの難易度や合格率から合格するための具体的な方法・CCNAを取得するメリットまで詳しく解説します。CCNA取得を目指す方はぜひ参考にしてください。
目次
CCNAの難易度は高い?

CCNAはネットワークエンジニアの技能を認定する試験であり、基礎的なネットワーク技術(TCP/IPなど)を持つことを証明するものです。
正式名はCisco Certified Network Associateで、世界的なネットワーク関連機器メーカーであるシスコシステムズが実施しています。そのため世界基準の資格として高い評価を得ている試験です。
シスコの技術者認定には4つのグレードがあります。簡単な順で、エントリ・アソシエイト・プロフェッショナル・エキスパートの4つです。
プロフェッショナルレベルやエキスパートレベルの認定試験に合格することでスペシャリスト認定を取得できるようになります。CCNAは下から2番目のアソシエイトレベルに属します。
ポピュラーといわれるCCNAですが、その難易度はどの程度のものでしょうか。合格率や受験人数などからそのレベルを考えてみましょう。
合格率や合格点
CCNAの合格率は約25%〜30%で、基本情報技術者試験と同程度とされています。合格点は試験内容によりますが、1000点満点中の800点程度が大体の目安ともいわれます。
ただし試験開始前のアンケートに回答すると300点が加算されるので、正答率としては6割前後でよいといえるでしょう。
合格率が30%程度というと難関なようですが、合格率が低めである理由の1つに、CCNAがCisco認定資格試験のなかでも受験者が多いことが挙げられます。多くの方が受験するため十分な勉強量に達しない受験者の割合も多くなり、それが合格率を下げているともいえるのです。
CCNAは決して簡単な資格ではありませんが、適切な学習時間を確保すれば、合格は十分に可能です。
総勉強時間

CCNAに合格するためには200時間前後の勉強時間が必要であると考えられています。200時間の勉強時間を達成するための期間は、1日に2〜3時間程度の勉強だとおよそ3ヶ月半ほどです。ただしこれは受験者の経験によって若干異なります。
ITエンジニアの経験者ではあるものの、ネットワークに関する知識が限定的である場合は基礎から学び直す必要があります。この場合の学習時間は200時間ほどと考えられます。
ネットワークエンジニアの経験者は試験対策から勉強を始めてよいでしょう。このケースでは苦手な分野を重点的に行う学習となります。効率よく学習を進められれば、100時間前後の学習時間で合格レベルに到達するでしょう。
受験人数
CCNAの受験者の数は公表されていませんが、一説には年間10万人弱に及ぶといわれています。
シスコ社はネットワーク機器のシェアが世界でトップであるため、シスコ社の資格を取っておくことは自らのキャリア構成に大きくプラスだと考える方が少なくありません。そのためCCNAは国内外で大変ポピュラーな資格となっています。
CCNAが難しいといわれる理由

CCNAはシスコのカテゴリでは下から2番目のアソシエイトレベルに属しますが、一般には合格が難しいともいわれています。
その理由の1つが2020年2月の試験内容の改定です。それまで10の専門分野に分かれていたCCNAの試験は、2020年以降1つの試験となりました。そのため対策すべき領域が広くなり学習の難易度が上がったためCCNAを難関と捉える方も少なくないようです。
その他にCCNAの難易度を高めている要因として、次の3点が挙げられます。
範囲が広域
先ほど触れたように、CCNAは2020年の改定で試験が1つに集約されました。そのため試験の出題範囲が広がりました。現在のCCNAの学習内容として、シスコの公式サイトでは以下の6つの分野を挙げています。
- ネットワーク基礎
- ネットワークアクセス
- IP接続
- IPサービス
- セキュリティ基礎
- 自動化とプログラムアビリティ
このように勉強範囲が広いことが、CCNAの難易度を高くしています。
試験時間が短い
CCNAの試験時間は120分ですが、問題数は100問程度の出題です。そのため1問にかけられる時間が1分程度と短く、回答の途中で悩んでしまうと時間が足りなくなるおそれがあります。
試験時間の短さに対応するためには、選択問題は1問10秒ほどで解いていき、時間のかかりがちなシナリオ問題を解く時間を確保するなど時間配分の戦略が必要です。
問題文が難解

CCNAは問題文が難解だといわれます。これは、CCNAがアメリカの会社が主催している認定試験であるため、原文の英語の試験問題を日本語に翻訳して出題されるからです。そのため問題文や選択肢に不自然な日本語が見られるケースがあり、受験者が戸惑う原因となっています。
しかし落ち着いて問題文を読めば理解不能ではないため、焦らず回答することが大切です。
CCNA取得で身に付けた知識や能力は、実務に活かすことでその効果を発揮します。CCNAを大いに活用して、ネットワークエンジニアとしてのキャリアを積み上げ、さらなるキャリアアップや収入アップを目指しましょう。
高還元SESテクニケーションでは、案件選択制を取り入れ、エンジニアのキャリアアップをサポートしています。エンジニアは自身の得意分野の案件に加え、挑戦したい分野にも取り組むことで、スキルの幅を広げることが可能です。
それを支えているのがテクニケーションのもう1つのシステム、チーム制です。経験の浅い案件でもチームで取り組めるため、質の高い成果を得られるます。
わからないことがあってもメンバー間で協力し合うことができるため、スキルアップを諦めることなく業務を遂行することもできます。
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その他資格との難易度比較

IT関連の資格は、CCNA以外にもさまざまなものがあります。
IT系の資格は国家資格・ベンダー資格・ベンダーニュートラル資格の3つに大別できます。国家資格の例としては基本情報技術者試験・応用情報技術者試験・情報処理安全確保支援士試験などです。
ベンダー試験の主なものにはORACLE MASTER Gold DBA・CCNP Enterpriseなどがあります。CCNAもベンダー試験です。ベンダーニュートラル試験としてはC言語プログラミング能力認定試験やPMPなどが挙げられます。
これら試験と比べ、CCNAの難易度はどの程度なのでしょうか。例として以下の3つの試験と比較してみましょう。
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、ITの基礎的な知識を問われる国家資格です。経済産業省が定めるITスキル標準レベルは2で、これはCCNAと同じレベルです。つまり難易度は同等と考えられます。
基本情報技術者試験はコンピュータの基礎理論・プログラミング・マネジメントまで広範囲が出題され、プログラミング言語の知識も問われます。それに対しCCNAは範囲がネットワークに限られるのが相違点です。
ネットワーク関連の分野に関しては、CCNAは基礎知識を超えた応用問題まで出題されるため、基本情報技術者試験も難易度が高くなっています。ただし勉強範囲は基本情報技術者試験より狭くなります。
LinuC

LinuCはLinuxの基礎から応用までを扱う資格です。CCNAはネットワーク系の資格ですが、対してLinuCはサーバー系の資格です。
ITSSレベルではCCNAがレベル2であるのに対し、LPIC(LinuC)level1はレベル1、LPIC(LinuC)level2はレベル2に相当します。このことからCCNAの方が難易度は高いといえます。
CCNAはネットワークの理解が重要な資格なため、概念や仕組みの理解が得意な方はCCNAをより学習しやすいでしょう。一方コマンドやオプション、ファイルのパスなど暗記が得意な方は、LinuCの方が難易度が低いと感じると考えられます。
AWS
AWSはAmazon Web Servicesが提供する資格で、AWSクラウドサービスの活用知識を証明するものです。AWS SAA(AWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト)のITSSレベルはCCNAと同じくレベル2であり、難易度も同等と考えられます。
AWS SAAはCCNAと比べ学習範囲は狭く、回答はすべて選択式です。しかし1問の問題文が長く、問題の意図を読み取る必要があるため高い国語力が要求されます。
CCNAの取得で活躍できる現場

CCNAではネットワークに関する広範囲にわたる知識を学習するため、インフラエンジニアには有効な資格です。CCNAが特に求められる職種としては以下のようなものが挙げられます。
- ネットワークエンジニア
- サーバーエンジニア(インフラエンジニア)
- ヘルプデスク・ITサポート
- セキュリティエンジニア
CCNAを取得することにより、具体的にはどのような現場で役立つのかを見てみましょう。
ネットワーク設計や運用などの業務
CCNAの学習を修めた方には、ネットワークインフラの設計・構築・運用に関する基本的な考え方が身に付いています。
そのため、基本的なネットワーク設計・トラブルシューティング・セキュリティ管理などの業務に知識を活かすことができます。
ITのインフラ構築と管理業務
CCNAの知識は、インフラエンジニアにとって大変有効なものです。インフラエンジニアとはITインフラの企画・設計・構築・運用・保守を行う職種です。
なかでもネットワークエンジニアは企業や組織のネットワーク接続や構築を行います。
ルーターやスイッチといったネットワーク機器の選定・ネットワークの敷設から保守や運用までを担当しますが、その業務においてCCNAの知識が役立ちます。
セキュリティ業務

サイバー攻撃などネットワークを介した攻撃の増加により、ネットワークにおいてセキュリティ対策は必須です。そのためネットワークの専門資格であるCCNAでもセキュリティ関連の知識や技能は出題範囲です。
CCNAの資格所持者はネットワークのパスワード設定など、セキュリティ業務でも知識を活かすことができます。
CCNAを取得したのちは、その資格をできる限り有効に活用したいものです。そのためにはSES企業への所属が役に立つでしょう。
特にエンジニアファーストの高還元SES企業では、一般のSES企業よりもより高い収入を得ることが可能です。高還元SESとは、エンジニアの単価に対する還元率が高いSES企業です。
テクニケーションでは、あくまで客観的な評価システムとエンジニアへの公正な単価表示で真の実力主義を実現しています。
さらに案件選択制などエンジニアの実力アップ・キャリアアップへのサポート体制も充実していますので、エンジニアの収入アップへの道が大きく開かれています。
自身の価値をより高め、価値に見合った収入を求めるエンジニアは、ぜひテクニケーションのカジュアル面談でお話をお聞かせください。履歴書不要、休日にも対応しています。
CCNAを取得するメリット

CCNAを取得することのメリットは複数ありますが、大きなメリットは以下のようなものです。
- ネットワークの基礎知識を身に付けることができる
- ネットワーク関連の知識レベルを証明できる
- キャリアアップや年収アップの可能性が広がる
- 転職や就職の際に有利に働く
CCNAの受験対策では、IPアドレッシング・ルーティング・スイッチング・セキュリティなどネットワークの基礎的な知識を学ぶことができます。そしてその知識を資格取得により証明・アピールすることが可能になります。
知識を証明できれば、より高度な実務経験を積む機会に恵まれ、上流工程やマネジメントへのステップアップとなるでしょう。またCCNA取得者を求める企業が少なくないため、転職や就職の際には強力な武器の1つとなります。
CCNA合格へのポイント

CCNA合格のための勉強法には、参考書や問題集を使った学習・オンラインサービスの利用・公式チュートリアルの活用などがあります。CCNAに関する書籍は豊富に出版されているため、自身に合ったものを選んで活用するとより効果的です。
また、CCNA受験対策の動画コンテンツも利用できます。シスコ公式サイトに用意されているチュートリアルや練習問題は試験前に一度は参照しておきましょう。
CCNA受験対策には、以下のようなポイントを押さえることが有効です。
苦手な分野を重点的に対策する
CCNAでは広い試験範囲の中から、均等に問題が出題されます。そのため苦手分野を作ってしまうとその分野での点の取りこぼしとなり、合格が難しくなってしまいます。
CCNAの受験対策では苦手な分野をつぶすことが重要です。苦手と感じる分野を見つけたら重点的に対策を行い、どの分野からも得点できる状態にしておきましょう。
ITスクールに通う

独学で学習するのが難しい方には、ITスクールに通う方法も有効です。ITスクールでは専門の講師による効率的な授業が受けられ、きめ細やかなサポートや合格へのノウハウも得られます。
また疑問に思ったところや苦手な箇所を質問できるため、学習がスムーズに進むでしょう。
近年はオンラインスクールも増えつつあるため、場所や時間の制約を受けずにスクールを受講できます。
ひたすらアウトプットを繰り返す
CCNA受験対策におけるアウトプットとは、書籍やサイトで実際の問題を解くことです。参考書で知識をインプットしたら、早めにアウトプットを始めましょう。アウトプットすることで初めてご自身の弱点が見つかるのと同時に、参考書の中の重要ポイントに気付けるようになります。
アウトプットに使用する書籍やサイトはそれぞれ傾向や精度が異なるため、アウトプットでは複数の教材を使う方がおすすめです。理解したネットワークのプロトコルの動作をイメージトレーニングしたり、紙に書き出してみたりといったアウトプットも知識の定着に役立ちます。
CCNAの取得でスキルや収入アップを目指そう

CCNAを取得することで、ご自身のスキルアップが達成でき、同時に実力を周囲に証明することができます。CCNAは世界的に認められている資格であり、その活用範囲は広く信頼性も高いものです。CCNAの取得は、キャリアアップや収入アップに大いに役立ちます。
エンジニアがキャリアアップするためには、SES企業での勤務が有効です。特に高還元SESといわれるSES企業では高い還元率が得られるため、収入アップが実現できます。
SES企業を選ぶ際は、キャリア形成や年収アップをサポートする体制が整っている会社かどうか確認することが重要です。
テクニケーションでは、エンジニアが案件を選べる案件選択制でエンジニアのキャリアアップを後押ししています。エンジニアは自分の得意分野や成長したい領域の案件を選んで業務につけるため、得意な分野のスキルをより研ぎ澄ませることも、成長したい分野の経験を積むことも可能です。
また、会社が推奨する資格の受験費用や参考書代を支給する資格取得支援制度も採用しており、エンジニアのスキルアップができる体制を整えています。
テクニケーションは、個々のエンジニアの価値の上昇が会社の価値の上昇と考え、エンジニアのキャリア構築を強力にサポートしています。
転職・就職をお考えのエンジニアはぜひ一度、履歴書不要のテクニケーションのカジュアル面談でお話をお聞かせください。