インフラエンジニア必須スキル:議事録・報告資料作成の基本

目次
【導入】
「インフラエンジニア=技術職」と思われがちですが、実は業務の中で“文章で伝える”スキルが求められる場合は非常に多く存在します。
特に、会議や打ち合わせ後の議事録作成、作業完了後の報告資料作成は、顧客やチーム内での情報共有、トラブル防止、証跡管理といった重要な役割を狙います。
IT業界では「ドキュメントの質がチームの信頼につながる」とも言われ、エンジニアの“伝える力”がプロジェクトの進行に直結する場面も少なくありません。
この記事では、議事録と報告資料それぞれに必要な基本スキルや構成要素、そして効率的に書くコツについて、現役インフラエンジニアの視点から解説します。
【本文】
❶.なぜインフラエンジニアに“議事録力”が求められるのでしょうか?
インフラ構築・運用業務では、要件定義、作業調整、障害対応などで頻繁に打ち合わせが行われます。
そのたびに記録を残す役割が回ってくるのが「議事録」です。
議事録が必要な理由:
⭐️決定事項や担当者の明確化(口頭だけでは後で認識齟齬が起こりやすい)
⭐️トラブル時の証跡として機能
⭐️進捗管理や報連相のベースになる
⭐️レビュー・構築手順に反映すべき要素の抽出
つまり、「議事録がしっかりしていないと、現場が回らなくなる」と言っても過言ではありません。
❷.議事録の基本構成と書き方
【基本構成】
🟢会議名
🟢日時
🟢出席者
🟢議題
🟢議事内容(下記のように箇条書き)
・XXについて、YY社より方針案を提示
・担当はAさん、期限は6/30
・Z環境での検証作業を実施予定(担当:Bさん)
🟢決定事項
🟢次回アクション(ToDo)
【ポイント】
❗️会議中にメモを取るテンプレートを事前に用意しておく
(Google DocsやExcelなど)
❗️会話内容の全文は不要、「誰が」「何を」「いつまでに」がわかれば十分
❗️曖昧な内容は「要確認」と注記しておくことで、後で関係者に確認しやすくなる。
❗️時間が経つと記憶は曖昧になるため、なるべく当日中に清書・送付
❸.報告資料:読まれる資料の共通点
報告資料(構築完了報告、障害報告、定期報告など)は、読み手が上長・顧客・他チームになることが多いため、「分かりやすさ」と「簡潔さ」が求められます。
【基本構成】
🟢概要(何についての報告か)
🟢作業内容(日時・対象機器・対応内容など)
🟢結果(正常終了、または発生した問題と対応策)
🟢添付(ログ、画面キャプチャなど)
🟢次回対応予定・懸念事項
【ポイント】
❗️タイトルは具体的に。
「ネットワーク対応報告」→「○月○日NW切替作業完了報告」
❗️数字や時間はなるべく具体的に書く
(例:30分程度→「14:00〜14:30」)
❗️結論を先に描き、詳細は補足へ。
「PREP法(Point→Reason→Example→Point)」が有効
❗️誤字脱字チェック+必ず第三者にレビューを依頼
❹ツールとテンプレートの活用で効率化.
議事録や報告資料は毎回ゼロから作る必要はありません。
以下のようなテンプレートやツールを活用すると、品質とスピードの両立が可能です。
【おすすめのツール/テクニック】
⭐️テンプレートフォーマット(Word、Excel、Markdown)
⭐️ Notion、Google Docsでのリアルタイム共有・同時編集
⭐️Teams/Slackでの簡易議事録+後で整理する方式
⭐️メール送信時は件名に【議事録】や【報告】と明記して検索性を高める
社内やプロジェクト単位でテンプレートを共有しておけば、新人エンジニアでもすぐに対応できるようになります。
【まとめ】
「議事録や報告資料はエンジニアの仕事じゃない」と思われがちですが、実際には“技術を伝える力”こそが信頼に繋がる武器です。
トラブルを防ぐ、後から振り返る、共通理解を作るためにも、文章での情報整理はインフラエンジニアの基本スキルと言えるでしょう。
以下を意識するだけでも、あなたの議事録・報告資料は劇的に変わります。:
⭐️構造化されたフォーマット
⭐️簡潔で分かり易い文章
⭐️タイムリーな記録と共有
⭐️背景や判断の理由も記載する習慣
正確で読みやすい議事録や報告資料があれば、エンジニアとしての信頼も高まり、プロジェクト全体の成功率も向上します。
日々のドキュメント業務を“ただの作業”ではなく、プロフェッショナルな情報伝達スキルとして磨いていきましょう。