クラウドとオンプレミス両対応!実践で学ぶ検証環境構築のすべて

目次
【導入】
近年、企業ITインフラは急速にクラウド化が進んでいますが、オンプレミス環境も依然として重要な役割を果たしています。このような状況下で、インフラエンジニアにはクラウドとオンプレミスの両方に対応できるスキルが求められています。
私は、未経験からインフラエンジニアとしてのキャリアをスタートし、1年8ヶ月の間にオンプレミス及びクラウド環境での検証環境構築を経験しました。
本記事では、その実践的な学びと、検証環境構築のポイントについてご紹介いたします。
【本文】
❶.オンプレミス環境での検証環境構築
私が最初に携わったのは、オンプレミス環境での検証環境構築でした.
具体的には、Hyper-Vを使用した仮想環境の構築や、Active Directoryの設定、
グループポリシーの適用などを行いました。これらの作業を通じて、物理的なハードウェアの制約や、ネットワーク構成の重要性、オンプレミス環境のメリットなどの重要性を学びました。
オンプレミス環境では、以下の点が重要です:
リソースの制約:物理的なサーバーやストレージの容量に限りがあるため、リソースの最適な配分が求められます。
ネットワーク構成:VLAN【Virtual Local Area Network】やサブネットの設計、ファイヤウォールの設定など、詳細なネットワーク構成が必要です。
セキュリティ対策:物理的なアクセス制御や、OSレベルでのセキュリティ設定が重要です。
また、データセンターの管理や災害などによる被害等も想定しなければいけません。
これらの経験を通じて、オンプレミス環境での検証環境構築には、計画的なリソース管理と、詳細な設計が不可欠であることを実感しました。
❷.クラウド環境での検証環境構築
次に、AWSを活用したクラウド環境での検証環境構築に携わりました。
具体的には、EC2インスタンスの作成、S3バケットの設定、IAMポリシーの作成などを行いました。
クラウド環境では、リソースの柔軟なスケーリングやインフラのコード化(Infrastructure as Code→IaC)による自動化が可能であることを学びました。
クラウド環境での検証環境構築のポイントは以下の通りです。:
スピードと柔軟性:必要なリソースを迅速に立ち上げ、スケールイン・アウトが容易な点。
コスト管理:使用した分だけ課金されるため、リソースの使用状況を常に監視し、不要なリソースは停止・削除することが重要です。
セキュリティ設定:IAMポリシーやセキュリティグループの設定を適切に行い、アクセス制御を徹底する必要があります。
クラウド環境では、オンプレミス環境とは異なる考慮点が多く、特にコスト管理とセキュリティ設定の重要性を実感しました。
❸.ハイブリッド環境での検証環境構築
現在、多くの企業がオンプレミスとクラウドを組み合わせたハイブリッド環境を採用しています。私も、オンプレミス環境とAWSを連携させた検証環境の構築に携わりました。このような環境では、両者の特性を理解し、適切に連携させることが求められます。
ハイブリッド環境での検証環境構築のポイントは以下の通りです。:
ネットワークの統合:オンプレミスとクラウド間のネットワーク接続(VPN【Virtual Private Network】や専用線)を確立し、通信の安定性とセキュリティを確保します。
データ同期:オンプレミスとクラウド間でのデータの整合性を保つため、定期的な同期やバックアップの仕組みを構築する必要があります。
運用管理の統一:オンプレミスとクラウドのリソースを一元的に管理できるツールやダッシュボード、アラートなどの通知機能を活用し、運用の効率化を図ります。
ハイブリッド環境では、オンプレミスとクラウドの両方の知識が求められ、インフラエンジニアとしてのスキルの幅を広げられたと感じています。
【まとめ】
未経験からインフラエンジニアとしてのキャリアをスタートし、オンプレミス、クラウド、ハイブリッド環境での検証環境構築を経験する中で、各環境の特性と、それぞれに適した設計・運用の重要性を学びました。
今後も、技術の進化に対応し、柔軟かつ効率的なインフラ構築をスムーズに出来るようになりたいと考えています。