【資格】統計検定2級の合格体験記

目次
導入
統計検定とは、日本統計学会が認定している資格の一つです。
2級は大学基礎レベルの統計学の知識が要求されるため、データサイエンティストやAIエンジニアを目指す方にとって登竜門的な資格です。
実際、データサイエンス関連の実務経験がない方を採用する場合の応募要項に「統計検定2級レベルの統計学の知識」のように書かれていることが多いです。
私は2024年3月に受験して合格することができました。
これから受験する人の参考になればと思い、学習内容や注意点・感想などを語っていきます。
統計検定2級の概要
出題範囲
大学の基礎(1・2年)レベルの統計学とされ、公式サイトで出題範囲表が公開されています。
(参照:統計検定2級出題範囲表, 統計検定:Japan Statistical Society Certificate)
※注意:pdfファイルが開きます
合格率
CBT(紙媒体ではなくコンピュータで受験)に移行後の2級の合格率はおよそ50%前後となっています。
(参照:過去の受験データ, 統計検定:Japan Statistical Society Certificate)
難易度
難易度はやや高めといえます。大学の情報系学科で統計学・データサイエンス関連をある程度学んでいた自分で、試験対策に合計50時間ほどかけて正答率ギリギリの合格でした。
解答形式はすべて選択式ですが、丸暗記の知識で解ける問題は皆無なため、本質的な理解が求められます。また、試験時間もやや厳しいため、計算のスピードを普段から意識することも必要です。
オススメの学習方法
Youtube学習チャンネル
色々ありますが、とけたろう氏が公開している「とけたろうチャンネル」の統計検定2級対策動画が非常にわかりやすくオススメです。中学レベルの数学の知識からでも始められるように構成されているので、統計学に馴染みがない方でも安心です。自分は公式の問題集を解いていた時間よりも、このチャンネルを視聴していた時間の方が長かったと思います(笑)
とけたろう氏はブログやnoteなどでも活動されています。もちろん、他のYoutuberや解説サイト、生成AIなども活用していきましょう!
公式問題集(過去問)
公式から発売されている問題集(過去問)です。収録されている問題はCBTに移行する前のものですが、私が実際に受験した限りでは、問題の傾向や難易度に違いは感じなかったため大きく変化していないと思われます。過去問で安定して7割以上が取れるなら本番でも合格を目指せると思います!
(参照:日本統計学会公式認定 統計検定 2級 公式問題集[CBT対応版], Amazon.co.jp)
公式参考書
統計検定は公式から問題集だけではなく、参考書も出版されています。ただし、参考書の方はあまりオススメしません。理由は、Amazonのレビュー等にも書かれていますが、「厳密に説明しすぎて初心者にはわかりにくい」「2級の範囲に関係ないことが含まれている」などです。私はこの本もある程度読んでいましたが、正直あえて読む意味はなかった(他の統計学の本やとけたろうチャンネルを見た方がわかりやすい)です。
(参照:改訂版 日本統計学会公式認定 統計検定2級対応 統計学基礎, Amazon.co.jp)
大学受験用(高校数学B)の問題を解く
これはちょっと変わったやり方ですが、高校生向けの教材なので基本的にわかりやすく説明してあるし、数も多いです。確率分布や推定・検定の基本的考え方がよくわかっていない人は検討してもいいと思います。共通テストや二次試験の問題を解いてみるのもありでしょう。
ただし、数学Bだけでは統計検定2級の出題範囲はカバーできないのであくまで補助用となります。
受験の注意点
手書きの計算用紙
試験会場に入る際に紙を渡されて、計算が必要な場合はその紙ですることになります。
普通の電卓(関数電卓ではない)も持ち込み可能ですが、立式や積分の計算なんかは紙に書いて計算しないと無理だと思うので使うことになります。
しかし、貰える紙の枚数が少ない(記憶上たしか2枚)ので、大きい文字で書いているとすぐに余白がなくなってしまうので注意しましょう。
3級以下の内容も出題範囲内
統計検定2級の出題範囲は「3級までの全範囲」+「2級の範囲」です。自分は3級の範囲なんてわざわざ確認するまでもないだろう、と舐めておりました。
しかし、試験本番で「幹葉図」という知らない単語が出てきて困惑、帰って調べてみると3級の出題範囲に含まれていました。
まとめ
以上、自分の統計検定2級合格体験記を簡潔にまとめてみました。
この記事の中に、皆さんの学習のヒントになるような情報が一つでもあれば幸いです。
昨今のデータサイエンスやAIブームにより、日本でも統計学への関心が高まっています。統計検定は、統計の基礎から応用までを体系的に学べる良い機会です。
これから統計検定を目指す方にとって、少しでも参考になれば嬉しいです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。